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 小塩・塩之岐林道/ Koshio・shionomata林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2008.11.01 / No.F-139 
  飽くほどの長距離ダートで会津山中の雰囲気が存分に楽しめた会津のメジャー林道


↑かつては全く問題なしに会津山中のロングダートを楽しめた小塩・塩之岐林道。特に紅葉時の景観、雰囲気は素晴らしかったのですが…。
会津町から峠越えで只見町とを結ぶ会津ではよく知られた延長15kmほどの林道。山深い会津山中を進む山岳ダートで、南会津町区間は穏やかで只見町区間は急勾配などの多少の険しさが見られる。ただし、区間的な荒れやガタガタ感はあるものの、基本的には走りやすい。なお、平成20(2008)年の探索当時には全く問題なく通り抜けできたが、その後の自然災害によって現在は区間的に荒れが著しく進行、復旧工事などで通行止め処置が続いてしまっているのは痛恨の限りである。

 [所在地]南会津町(旧伊南町)・只見町
 [路面状況]全線ダート / 完抜
 [コース]県351号線「小塩(南会津町)」地区から
     「塩之岐(只見町)」とを結ぶ

津地方のロングダートとして知られた小塩・塩之岐林道。南会津町側の入口は、県351号線沿いの「小塩」地区にあるこの交差点。伊南川を挟んで平行するR401号線沿いの「南会津町立伊南小学校」を目印にすると分かりやすいです。具体的には小学校脇を国道から折れて伊南川を渡り、そのまま県道を横切った地点となっています。
して県351号線を横断した地点の民家の脇にひっそりと「民有林林道小塩・塩之岐線 起点」と記された木杭タイプの林道標が立っており、すぐ隣には「尾白山登山口まで1.3km」との木杭があります。なお、小塩・塩之岐林道は現在(2014 現在)大規模な土砂災害により完抜けできない状況が続いているらしいですが、この林道を探索したのはまだ問題なく通行可能であった平成20(2008)年の秋。したがってその後の年月の経過により現状と異なる部分もありますが、小塩・塩之岐林道はおおよそこのような林道であるということで、その点はご了承ください。
道標の立つ県道から舗装路を進むと、やがて小塩地区背後の森の入口に至ってお待ちかねのダートが開始します。ここ、特に林道ゲートなどは設けられていなかったと思います。
ギの植林と広葉樹林が混じりあった山林の中に少々ザクザクとした感触の砂利っぽいダートが続いていました。まあ、林道では普通によくある状態ですね。ちなみに、探索時は秋も深まった紅葉の時季。林道沿いの斜面に彩付いた黄色や紅色が見えています。
塩地区を出発した小塩・塩之岐林道は、その後「滝倉沢川」の谷間を遡って只見町との境界を目指します。このように右手に滝倉沢川の渓流を眺めつつの区間で、紅葉した樹林を流れる渓流の美しさは格別でした。まずはのような区間がしばらく連続します。
ばらくすると今度は滝倉沢川右岸に位置を変えてを進みます。走りにくいとまではいきませんが、やはりここは山中を行く林道。多少のガタガタ感を感じる区間もありましたが、ほとんど問題はないみたい。それよりも斜面の黄色の色彩が美しいですね。
おお、これは美しい!」この区間、連続して渓流コースが楽しめますが、その中でもこの地点での景観が最も素晴らしかったかな。美しい滝倉沢川の流れと谷間を埋めるような鮮やかな紅葉。思わず見入ってしまいました。これこそ小塩・塩之岐林道を訪れてよかったと思ってしまった瞬間! 一応、ここは会津地方におけるメジャー林道とされていますが、すれ違うオフバイクの姿もなく、全くの静寂さの中でそれらが全て一人占め状態であったのは言うまでもありません。 
ういえば、探索前日にはしくしくと秋雨が降っていたんだっけ。おかげでダートにはこのように水溜まりもありました。秋のこの時季、気温もかなり低かったように思いますが、さすがに凍結するほどではなかったですけどね。
ち葉の絨毯に覆われた小塩・塩之岐林道のダート。かさこそとタイヤが踏み付ける音がなんとも心地よく、まさに秋の林道ならでは趣でしょう。春の新緑の頃や、真夏のむせ返る濃密な緑の時季も良いですが、なんといっても紅葉時の林道こそが最高かもしれません。この時季に林道を訪れると、いつもそのように思ってしまいます。 
倉川の紅葉を楽しみつつ進むなんとも贅沢な瞬間(とき)。妖しく艶やかに彩付いた紅葉と静まり返った森の静寂さがなんだか恐いくらいです。あぁ、こんなにも素晴らしかった林道が今は土砂災害で滅茶苦茶となってしまったなんて…。
支線ダート発見!」紅葉時の林道の美しさを味わいながら進んでいくと、このような左折するダート分岐が現れます。分岐には木杭タイプの林道標らしきものが設置されていましたが、確かそれは小塩・塩之岐林道のもので、左折ダートのものではなかったような気が。地理院地図で確認してみると、ここは破線で示される500mほどのピストン。まあ、作業道の類でしょう。
→支線ダートを眺める!
 
業道分岐を過ぎてさらに小塩・塩之岐林道を進んで只見町との境界地点を目指しますが、さすがに15kmにもなる延長距離の林道です。滝倉川の流れに沿って左岸→右岸、右岸→左岸といった具合にこまめに位置を変えながら紅葉ダートが果てしなく続きました。
しもこれが真夏であったならば、どこまでも続く緑一色状態に単調さをも感じてしまうかもしれませんが、なんといっても探索したのは紅葉の時季。思わずハッとするほど美しい黄色や深紅の赤が全く飽きさせません。「いくらでも続いてくれ!」というのが正直なところでしたよ。 
面状態も良好、最高の紅葉区間がこれでもかと林道ライダーを魅了してやみません。単に紅葉というのであれば、いわゆる紅葉の名所の方が素晴らしいのかもしれませんが、雰囲気が全然違うんですね。ここにはうじゃうじゃな観光客もいないし、それに周囲には人っ子一人誰もいないという林道ならではの静寂さは得難いです。これ、林道ライダーだけの特権です。
まる秋を感じつつ紅葉ダート思いきり楽しんだ小塩・塩之岐林道。その素晴らしかった美しさは決して忘れない! 今となっては早急なる林道の完全復旧を切に願うばかりですが、そんな小塩・塩之岐林道、このままさらに進んじゃいますよ!
→さらに小塩・塩之岐線を進む!
→もう飽きた…
 
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