このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2008.10.12
No.G-019

平川線■沼田市(旧利根村) ■全線ダート ■接続→真菜板倉線・三重線
■沼田市「奈良」地区より三重線とを結ぶ

 人里離れた樹影の濃ゆい深山地帯をひたすら進んでダートランを満喫できる 

 ↓沿道では随所にて山中の奥深い雰囲気がプンプンと。それでいて路面的には
 走りやすいフラットダートが続き、延長距離も短くはないので楽しめます。


……こんな感じ……
■真菜板倉線の入口でもある「奈良」地区のY字路より泙川沿いの山中に延びるフルダート林道。地図上では沢沿いコースとなっているが、視界にはいるのは山の濃い緑および道すがらに点在する険しく切り立った断崖のみ。自然色豊かな山の雰囲気は悪くはないが、やや閉鎖的なので、平川線ではただひたすらにダートをたどって走ることになる。延長距離は特別長くもないが、短くもなく、急の付く勾配は全くといってよいほど存在しない。路面は基本的には固く締まったフラットな砂利ダートで走りやすいが、それでいて適度なガタガタ感もあってちょうど良い感じ。地図を眺める限りではピストンであると思われがち、実は1本道にて三重線へと接続している。

■平川線の起点は、 R120号線を沼田方面から片品方面に進む途中の「千鳥」地区にて右折して、山道をたどって路面がダート化した先に現れる「不動滝」入口を過ぎた先にあります。入口は真菜板倉線(左折側)とのY字分岐となっており、その右折側が目指す平川線ですが、入口脇に設置されていた林道標は、残念ながら文字が消滅してすでに判読不可状態にありました。ただし、名称こそ不明なれど林道標が設置されていたことで、ここが林道であることだけは分かります。というわけで、さっそく突入してみることに!
→林道標を眺める!
■手持ちの県別地図を眺めてみると、この平川線は栃木県との県境方面の重厚な山中をかなり奥深くまで分け入っているのが分かります。ピストンながらも延長距離的にはそれなりにありそうで、この先、その未知なる深部を探っていくのはとても楽しみ! 路面も拳大の石ころが頭を覗かせているゴツゴツとしたもので、決して快適ダートとは言えませんが、いかにもピストンくさくてそれはそれで良い感じです。
■「土砂崩れ跡?」草木に深く囲まれた草深い閉鎖的なダートを進んでいくと、山土が路面に堆積している箇所がありました。一瞬、土砂崩れ跡かとも思いましたが、そうではないようです。よく眺めてみると左手の斜面を超簡易的な作業道が登っており、単にその路面の山土が雨などで流れ下って厚く堆積していただけでしたよ。
→作業道を眺める!
■この平川線を探索したのは10月。人里離れた山ではもうそろそろ秋も深まって来るというのに、周囲に漂うこの緑一色な重厚さは何としたことでしょう。路面的には特に問題はなさそうですが、雰囲気的にはかなりの草深さです。
■鬱蒼とした暗さはないものの、ピストンならではの草深さを感じつつさらに前進すると、やがて踏切式の林道ゲートが現れました。そこにはお約束の「林道交通安全」の旗も掲げられており、サビが回ってくたびれ果てた各種林道看板が乱立してはいましたが、肝心の林道標は見当たりません。「意味ねーな」と思いつつも、その代わり付近の林班地図が掲げられていたことによって当林道が「平川林道」であることだけは確認できたから、ま、いいですけど。
■手持ちの県別地図によればこの平川線は泙川の渓谷に沿って延びているようで、地形的にはかなり険しい谷間に位置しているようですが、草木が濃く生え茂ってカムフラージュされているので余りそのようには見えないかも。でもこのように恐ろしく切り立った断崖直下を抜けていたりします。
■かと思うと、路肩の斜面がグズグズ状態になったこ区間もありました。林道開設に伴って強引に山肌を切り崩したせいか、それとも風によるものなのかは分かりませんが、左手の斜面では樹木が根こそぎに今にも倒れてきそうです。ここは見た目以上に危うい状態でした。
■深山の険しさはひしひしと感じるものの、ダート沿いにて目に入るものはといえば、どこを向いても一面濃ゆい緑のみ。そういう意味では淡々と進むことになりますが、とあるカーブ地点にて行く手に「高さ制限3.4m」と記された黄色と黒の警戒色が施されたアーチが現れましたよ。
■「はて? 高さ制限?」と思いつつカーブを曲がると、そのすぐ先には隧道が! 内部崩落を意識してか、内壁は鋼鉄製の鉄枠が全面的に張り付けられて強化されていました。思うにこの隧道は元々は素堀であったものを、その後改修したような気がします。
■隧道通過中。内部は天井からぴちょんと滴り落ちる清水によって巨大な水溜まりが形成されています。その深さも分からず、路面は非常にスリッピーなのでここは細心の注意を払って進みますが、ピストンにて見かける隧道は味があって良いなぁ。
■隧道を抜けると、再び険しい断崖直下区間が続きます。ダイナミックなその光景に。よくもまあ、山肌をこんなにも切り下げて道を設けたものだと感心させられますが、こういう場所に付き物の落石などの痕跡は見られませんでした。この岩肌は見かけによらず強度がありそうでした。
→断崖を見上げる!
■断崖直下区間を通過中。ちなみに、ダート右手には先述した泙川が恐ろしく深い谷底に流れているのですが、その谷底からの高さと合わせるとこの断崖の規模が分かります。ただし、これも先述したように、泙川の流れはほとんど見えないのであまり実感できませんけど。
→谷底を見下ろす!
■泙川の深い谷間に沿って前進するとまた隧道が現れました。これはどう見ても、本来は切り立つ岩肌をぶち抜いただけの素堀であったようですが、その後に強化策としてシェルターのような鉄枠がはめ込まれたのでしょう。いかにもピストンらしい野趣に溢れた深山地帯に延びる隧道です。
■長さ的には少々もの足りませんが、入口から眺めた隧道内部の様子はこんな感じです。これなら内部崩落に対してもとりあえずは安心ですね。そしてここでは短いゆえに水溜まりも発生しておらず、あっという間に通過してしまいました。
■平川線2本目となった隧道を抜けてさらに進むと、左手から流れて泙川へと合流する二重泉沢コンクリ橋にて渡ります。橋からは沢の様子が見えましたが、そこには無粋な堤がこしらえてあったので景観的には下の下といったところでしょうか。ここは早々に先へと進みます。
■「三重林道?!」で、さらに前進すると路肩にブロックタイプの林道標が現れました。近づいて眺めてみるとそこには「三重林道」なる文字が記されています。ただし、ここは分岐になっているわけでもなく、ダートは1本道状態にて途切れることなくとさらに続いていますが、これより先はなぜか林道別林道となっていることが判明! というわけで平川線の探索はここまでですが、もちろんその先の三重線へと速効にて突入したのは言うまでもないでしょう。
→探索終了!
→三重線に突入!
→引き返して真菜板倉線に向かう!

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