このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2010.05.15
No.C-nameless-7

名無し林道線■いすみ市 ■全線ダート ■接続→山田線・荒木根線
■山田線と荒木根線とを結ぶ

 ヌタ場が最大の難所、不気味な建築現場の存在する完抜けルート 

 ↓まともなダート好みの方なら、入線早々にして「失敗した」と感じてしまう
 アタッカー系の名無しです。陰鬱な雰囲気とヌタ場の存在が脅威となります。
……こんな感じ……
■いすみ市の東第1ダム上流から勝浦ゴルフ倶楽部敷地内に終点を持つ荒木根線とを結ぶ名無しダート。県別地図などにもその道筋はきちんと掲載されているが、その実情は房総特有のヌタ場が存在する山道レベルかと。元々は車両の通行が可能であったのか否かは、もはや知るよしもないが、現在では立ち入る者も無く、やや自然回帰してしまった趣がある。東第1ダム側の入口は比較的分かりやすいが、入口地点は藪と土質路面で突入心を萎えさせるには十分。一方の荒木根線側の入口は所在地そのものが気が付きにくくいものの、見かけ的には突入しやすい雰囲気にある。どちらからアプローチするにせよ、途中にて最大の難所となるヌタ場に遮られてしまうことには変わりなく、途中には神社の社殿のような建物の建築現場もあり、雰囲気的には陰鬱としてやや不気味。ルート的には完抜けしているが、アタック系の方以外は立ち入らない方が無難だろう。

■山田線と荒木根線とを結ぶ名無し林道の山田線側の入口です。これは県別地図などにもきちんとその道筋があたかも一般道の如く記されているのですが、その実態はご覧の通り。画像では緑一色でどこに入口があるか分からないし…。
■この名無し林道の入口は山田線の東第1ダム側の終点にもなっており、そこはちょっと開けた広場のようになっています。通常ならば広場左手にあるダムサイトへと続くダートを下って裾に降りていくのですが、名無し林道へと進むにはそのまま直進します。
■で、広場を直進するとこんな感じの怪しいダートが延びています。路面は土質でホカホカ、ワダチも一面の雑草に覆われている状態であり、このようなダートに慣れていない方なら一目眺めただけで「おえぇ〜」と怯んでしまうような状況です。ちなみに、このすぐ左手にはダム湖の湖畔に立つ民家が1軒だけあって、ここからは箱庭のようなその全貌が見てとれます。
→民家を眺める!
■民家の脇を抜けて少し進むと路面はすぐにボコボコでグチャグチャ(最上段の画像も参照)に。探索当日は快晴であったため、渇いていたからまだ良かったものの、雨天直後には大変なことになっていそうな感じです。それにしてもこんな道を通る者や車両などあるのでしょうか?
■あちゃ〜、行く手はこれまでにもまして草ボーボーですよ。通り抜けられるか否かは別として、ここが一応完抜けルートになっていると知っているから前進する気にもなりますが、そうと知らなければ速攻で退散したくなるような雰囲気です。ちなみに、この名無し林道について先述の民家の方に聞いてみたところ、あっさり「行き止まりですよ」と言われてしまいました。というか、地元の方でさえここへは立ち入ることもないそうで、詳しくは分からないというのが正直なところらしく、それでも車では間違いなく通り抜けはできないとのこと。ただ、いつだったか、徒歩で荒木根線側から通り抜けてきた酔狂人に出会ったことがあるそうです。
→路肩左手を眺める!
■「こんな所に分岐が!」草ボーボーでボコボコと段差も生じている山土ダートをさらに進むとやがてY字のような分岐箇所が現れました。もちろん、このような分岐まで地図に記されているはずもないのは言うまでもないですが、左手の直進側にはなかなか立派な橋が架かっています。とりあえずそちら側から探索してみるか、と思いきや…。
■「これは一体…?」なんと、直進側はダム湖に注ぐ沢を渡った地点で行き止まりに…。いや、正確にはそこには橋があるのみで、なぜかその先がありません。ひょっとしてその先に土砂崩れで埋もれてしまった道筋でもあるのかとも思いましたが、それらしき痕跡は確認できませんでした。橋を架けたからにはそれなりの理由があるはずですが、さっぱりです。 
→橋から左手を眺める!
→橋から右手を眺める!
■左手直進側の橋の先には道そのものがなかったので、分岐地点まで戻って右折側の本道方面を進みます。その入口からここまでどことなく荒廃感が感じられましたが、沿道にきれいに枝打ちされた杉林が現れてややまともな区間が現れました。と、すると、車両の交通量は限りなくゼロに近いと思われますが、かといって完全に放棄されてしまったダートではないということでしょうか?
■まともな区間が現れたと思ったのも束の間、少し進むと斜めに延びた樹木が頭上に覆い被さり、路肩の草木も延び放題に。路面は相変わらずの湿った感じの土質で、部分的に表面の土が洗い流されてその下の岩盤が頭を覗かせていました。見た目的にはそれほどでもないですが、適当に走っているとスリップするので、やはりある程度の注意は必要でしょう。
■「なんだこりゃ?!」どこまで進めるのか見当も付かずにズルズルと山道じみたダートをたどって進むと、いきなりこのような光景が…。それは神社の社殿のようにもみえましたが、何かの建物の建築現場らしく、資材というか、各種道具類がゴチャゴチャと散乱して置かれていました。その作業は半ば放棄されているような感じでもあり、 雑然とした現場にはどことなく厭世観が漂い、 はっきり言ってちょっと不気味な感じです。このような場所に誰が何を一体どうして作るのかは全くの不明であり、そこに人の気配がなかったのは幸いでした。こんな所で人に出会ったら恐いし…。
→振り返る!
→建築中の建物を眺める!
■社殿らしき建設中の建物の周辺には腐りきった系トラや、資材運搬用と思われるキャタピラ運搬車が放置されており、ドラム缶やバケツ、汚れたブルーシートや板切れなども投げやりに打ち捨てるように置かれていました。この現場を管理している人物がいるとしたら、その精神状態を投影しているような現場の雰囲気です。ということで、あまり長居しても気持のよい場所ではないので、さらに前進しようとしましたが…。
■「うはぁッ!」その先の路面はブヨブヨとした酷いヌタ状態に。もしもそこに乗り込んでしまったらスタックすることは必須であり、いかに走破性の高いオフバイクといえども、その場の勢いのみで気軽に立ち入ることはできない状況でした。というわけでこれ以上のXRでの前進は断念、ここは勇気ある撤退を決意。はなからそれを目的としたアタック系探索ならいざ知らず、単独軽装備で突入したら酷い目に遭うってことですよ。たぶんね…。
→路面を眺める!
■とは言え、やっぱり気になるので徒歩にて少しだけその先の状況を偵察してみます。ルートとしては完抜けしているので、道筋自体は消滅することなく続いているものの、コンディション的には最悪でした。ヌプヌプとした泥は一歩足を踏み出すごとにじゅくじゅくと水を滲ませ、全体重をかけたならば、くるぶし付近まで飲み込まれてしまいそうな状況です。だめだコリャ…。
■山田線側からの探索は酷いヌタに前進を阻まれてしまいましたが、当名無し林道は完抜けルートであるので、今度は終点である反対側の荒木根線側の出口へと回り込んでみることにします。ということで、山田線→南総広域農道→県176号線→県82号線→県174号線と乗り継いで 「勝浦ゴルフ倶楽部」の敷地内を通って大迂回、荒木根線の終点となるコンクリ隧道地点にまでやって来ました。手持ちの県別地図によれば、この隧道を抜けたすぐ先に出口があるはずです。
■名無し林道が接続する荒木根線は以前にも訪れたことがあり、確かその時には隧道のすぐ手前になどダート分岐は無かったような気がしたのですが、ありましたよ、ここに! 隧道を抜けた数メートル先の右手に斜面を下っていく踏み跡のような道筋が! 荒木根線自体は訪れたことのある方もいるでしょうが、このダート分岐に気が付いた方はそのうちいかほどかと。そうと知っていればすぐに分かりますが、通常ならばまず見落としてしまうことでしょうね。
■遠目にはよく分かりにくいですが、路肩に接近してみるとこのように踏み跡のような道筋が延びていることが分かります。ご覧の通りここにはにはゲートや柵の類はありませんが、こちら側の出口は見かけが山道そのものであるため、このようなダートに入り込む、というか気が付く人もほぼ皆無につき設置の必要もないのでしょう。ただし、オフバイクでなら下っていくことは十分可能な状況ではありますけどね。
→名無し林道側から振り返る!
■で、肝心の荒木根線側からのその先の状態ですが、これはダートというよりも事実上の山道といった状態です。路面は落ち葉や雑草にカムフラージュされているため、あまりそのようには見えませんが、そのすぐ下にはスリッピーな土が隠れているものと思われます。それでもしばらくは進めてしまいそうな感じでしたが、行き着く先に例の酷いヌタ場が待ちかまえているのは分かっているので、突入は控えておくことに。ここは完抜け名無し林道の出口が分かっただけで良しとしておきます。通常の林道探索にて走破を試みるのはリスクが高そうですが、アタッカーの方ならばひょっとしたら面白いかもしれませんけどね。
→探索終了!
→引き返して山田線に向かう!
→引き返して荒木根線に向かう!

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