このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2012.06.23
No.SHI-019

今井沢線■富士宮市 ■全線ダート ■接続→上井出線
■上井出線から分岐して山中に延びる

 コース的には走りやすいが、濃厚な寂寥感に襲われてしまう草深い支線ピストン 

 ↓深い森林地帯に延びる今井沢線のダートには荒涼とした寂寥感が色濃く漂っ
 ています。路面も草深くてこの地ならではの雰囲気を存分に味わえるかも。


……こんな感じ……
■上井出線から分岐する膨大な数の支線林道の1本。よく整備された上井出線のダートとは対照的に、ともすれば雑草に埋もれてしまいがちな草むしたダートが深い森の中を突っ切るようにして直線主体で延びている。勾配区間は見当たらず、全線に渡って小砂利もしくは土質路面でフラットコースが続いて走りやすい。林道標に記された公式延長距離は1kmとのことだが、 実際にはそれ以上ある。富士山の深い森林地帯に延びる林道ゆえに視界に入るのは濃厚な樹木の森だけだが、この地ならではの荒涼とした寂寥感だけは十分に味わえるだろう。関係車両の通行の希薄さに起因する放置の雰囲気が他の上井出線系の支線と比較して色濃く漂っている。

■富士山の山腹の森林地帯を貫く上井出線を「広見」方向から進むと、やがて右手に現れる今井沢線の入口です。本道である上井出線が整備の行き届いた林道であるだけに、最初は草むした名もなき作業道のようにも見えてしまうかもしれません。肝心の林道票も入口に見えていないし。
■広見方向から上井出線をやって来ると、パッと見して作業道チックな入口にも見えてしまうかもしれませんが、このように振り返ってみると林道標の設置されたれっきとした「林道」であることが分かります。ただし、林道標に記されていた延長距離は僅か1.0kmとのこと。他の上井出線系の支線林道と同じく、この今井沢線も極短みたいです。
■入口からは草ボーボーに見えた今井沢線ですが、路面状況的には荒れているということもなかったようです。延長距離は1.0kmとのことなので、たとえその先が荒れていたとしても末端まで進んでみるつもりでしたが、その覚悟は空振りに終わったみたいですね。両脇からプレッシャーを与えてくる薮の勢いはそれなりに感じられたものの、ストレスを感じるほどでもありません。
■それにしてもこの林道はひっそりと静まり返っています。本線である上井出線ではたまに害獣駆除ハンターの姿を見かけたりもしますが、ここではその姿もありません。たまたま今はいないだけなのかもしれませんけどね。おかげで無人境の趣を存分に味わうことができました。
■今にも雑草に埋もれてしまいそうなワダチに沿って進みます。ひょろりとしたダート沿いにはぽっかりと開けたススキまみれの草原と化した空間が随所に現れますが、樹木の伐採跡なのかもしれません。どこか北方的な淋しい荒涼感が漂っています。
■ススキまみれの空間と化した伐採跡を交えた森の中にダートが続きます。起点の林道票には延長距離は1.0kmとありましたが、どうみてもそれでは収まりきれない感じです。よもや今井沢線が完抜け林道であるとは思っていませんが、それでもどこまで延びているのか検討がつきません。
■広大な森林を一筋に切り裂くようにしてストレートに延びる今井沢線のダートです。遥か前方は乳白色にガスっていてあまりよく分かりません。なにかこう、とんでもなく広大な森林の真っただ中にぽつんと取り残されてしまったような感じです。恐ろしいまでの静けさと荒涼感が一気に襲ってきます。まさに人知れぬ富士山林道ならでは雰囲気といったところでしょうか。
■長いストレートを末端まで進むと沢の直渡り箇所がありました。つい先ほどまで流水があったかのように、濡れた土砂がきれいに慣らされた状態で堆積しています。雨天時には付近の雨を集めた沢水がダートを乗り越えて一気に流れていることが分かりますね。
■沢の直渡り地点を越えるとそのすぐ先で今井沢線は終点となりました。そこだけ樹木が切り払われてぽっかりとした広場になっていますが、周囲には何もなく広大な深い森の中で完全に孤立したような空間です。やはりこの林道の延長距離は1キロでは収まらないことを確信すると共に、富士山のピストン林道の末端地点ならではの隔絶感溢れた雰囲気を心ゆくまで味わってから、今来た道を引き返して今井沢線の探索は終了となりました。
→探索終了!
→引き返して上井出線に向かう!
→振り返る!

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