このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

井川雨畑線

                                              →井川雨畑線・Page1へ
■「山の天気は変わりやすい…」とはよく言ったもので、先ほどまで冬晴れであんなに晴れていたのに、「あれよ、あれよ…」という間に辺りは一面のガスに覆われてしまいました。路肩にXRを止めて一服していると、まさに目の前に霧状のガスが迫ってきます。視界が悪くなり、ウェアが濡れてしまうのが難点ですが、風情的にはなかなかオツなもんです。
→路肩から眺望を眺める
■瞬間的ではありますが、辺り一面、視界を奪うほどのガスに覆われていたのが嘘のように、ここまでやって来るとアッという間に晴れ間が広がりました。際限なく続く登り勾配がやっと一息ついたところで、行く手に(ここでは手前側が山伏峠方面になっています)屈強なゲートが現れると、静岡県との県境はもうすぐそこです。井川雨畑線の通行止め時にはここも閉じられると思われますが、もちろん、突破は不可能ですので悪しからず。
■先ほどのゲートを過ぎて約100メートルほど進み、山梨県と静岡県との県境に位置する山伏峠に到着です。晴れてはいましたが、辺りの空気はかなり冷たく、訪れたときには誰もいなくてちょっと淋しい雰囲気でした。ここでは舗装された路面が幅広くとられており、駐車場のような感じになっており、路肩には山梨県側と静岡県側のそれぞれの林道標が立っています。現在でこそ車やバイクしか通りませんが、かつてはこの山伏峠を挟んで静岡県側と山梨県側の人々の往来はかなりあったようで、例えば、山梨県側の人は地元の温泉場へ行かず、わざわざ峠越えをして静岡県側の温泉場へ湯治に出かけた、などと何かの本で読んだことがあります。今とは違って、峠を挟んで人々の結びつきは意外と深かったようです。
→峠から景色を眺める
→周囲を調べる!
→周囲を探索する!
■山伏峠を出発すると、峠を挟んで沿道の雰囲気が少し変わるようです。山梨県側から峠までの前半コースは雄大さが見受けられましたが、峠から先ではさほど感じられません。とは言っても、その険しさや眺望の良いことについては変わりはありませんが、どうやら井川雨畑線のハイライトは山梨県側みたいです。峠から先の静岡県側では心なしか沿道の険しさが増し、こんな感じで崖崩れ跡などが目立ってきます。
■山肌の斜面が大きくえぐられています。どうやら、この地点で大規模な崖崩れが発生したようですが、その迂回路を新たに開設中、といったところでしょうか。荒々しく岩盤むき出しになった斜面が物凄いです。思うに、造っては崩落、また造っては再び崩落の繰り返しなのでしょうね。
■おりしも連休中ですが、ここでは前方の山肌の補強工事でしょうか。橋向こうにはガードマンが立ち、作業現場に通行のあることを知らせています。井川雨畑線に限らず林道ではよく見られる突貫工事の光景です。
→付近を調べる!
■井川雨畑線で唯一、分岐地点に林道標がある勘行峰線との分岐で、本線は右方面、勘行峰線が左方面になっています。この分岐地点はちょっとした広場のようになっており、休日の林道行を楽しむ四駆の溜まり場となっていました。
→標識を眺める
■勘行線との分岐を過ぎてさらに進んだ地点です。ちなみに、ここはダートではありません。壁面からガードレールまでを埋め尽くしたと思われる土砂崩れの痕跡で、アスファルト上に砂の堆積層ができているだけです。アスファルトの路面に積もった砂は横滑りしやすいので、これでなかなか気を遣います。
■山肌の斜面に沿ってどんどん下っていきます。舗装路は走行が快適で良いのですが、同じような景色が延々と続いて少々ダレてきたようなので、ガレた沢に架かるこの場所でちょっと一服です。前方にプレハブ小屋が目に付きますが、道路の補修工事の資材置き場なのでしょうか?
→橋上から沢を眺める
■前方(写真では前方が山梨県方面となります)に小さなコンクリ隧道が現れました。井川雨畑線で唯一の隧道です。しかし、よく眺めてみると、コンクリート枠のみを残してその上の山の斜面そのものが土砂崩れか何かで消失してしまったようです。隧道というよりかはサンドシェルターみたいな感じですね。
■県境の峠を越えて静岡県側にはいると、同時に分水嶺も越えたようで、いつしか小河内川の渓谷に沿って進むようになってきます。渓谷の谷間に面した急峻な崖にへばりつくように道が延びていますが、ご覧の通り至るところで崩落の爪痕が見られます。
→谷底を眺める
■どれほど進んだでしょうか。どことなく山の景色が穏やかに落ち着いてきたという感じで、周囲の景色にもこれまでの険しさは見られなくなってきました。とは言っても山深いことには変わりはないのですが、やはり大分下ってきたようです。ここまでやって来ると雰囲気的にはそろそろ終点に近づいた、といった感じがしてきます。
→橋から景色を眺める
■さらにそのまま下って進む(進行方向は左上から下方面です)と、Y字路分岐に突き当たります。進行方向右手に分岐しているのは小河内川線となっています。ちなみに写真中央の白い看板は井川雨畑線の道路情報の看板です。通行止めの場合は、突入しても必ず峠のゲートが閉じており、これは突破できませんのでそのつもりで。
■小河内川線を分岐して少し進むと路肩に駐車場のようなスペースがあって、その脇に林道標が立てられています。長かった井川雨畑線もどうやらここで終わりのようでした。途中、かなり標高の高い地点を通るので、できれば晴れた日を選び、秋から春先にかけては防寒対策をしっかりと準備しておくことも忘れないでください。
→探索終了!

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