このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
御神渡り
〜神が湖を渡る時〜
諏訪の海の氷の上のかよひちは神のわたりてとくるなりけり (源 顕仲)
諏訪湖の御神渡(上川口) 中央を微かに走る白い線が御神渡りです。 平成10年(1998)2月3日撮影 ■御神渡レポ→ こちら | 波除鳥居(上社本宮) *写真は昭和15年(1940)建立のままのもの。 平成21年(2009)に全解体修理の上、再建。 こんなところに水に関する鳥居がある。 それは昔、この辺りまでが 諏訪湖だったという名残でもあるのです。 |
御神渡り(おみわたり)とは冬の諏訪湖の風物詩です。諏訪が一番寒くなるのは1月中旬から2月上旬。毎晩氷点下なんて事は当たり前で、時には連日マイナス10度くらいの日もあります。このような寒さが続くと湖は全面結氷し、その氷が厚さを増してきて、ある夜明けに大音響と共にせり上がるようにして裂けていきます。朝になるとその姿は湖を走る山脈のよう。これが御神渡りです。 御神渡りは氷に亀裂が走ればそれが成立するというものではありません。氷上に走る三本の亀裂(一之御神渡・二之御神渡・佐久之新海御神渡)、そしてそれらの上御(上座。あがりまし。下社側)と下御(下座。くだりまし。上社側)の状態をみて、八剱神社(諏訪市小和田地区)の宮司さん並びに氏子さん達が「これは御神渡りである」と認めて初めて公に報告されます。御神渡りの初見は平安時代で、諏訪神社上社神長官守矢家に伝わった『御渡注進状扣みわたりちゅうしんじょうひかえ』に記された応永4(1397)年が最も古い記録です。 八剱神社は大国主命をお祀りするお社で、御神渡拝観式を取り仕切っています。占定うらないさだめの結果は諏訪大社上社に、諏訪大社では宮内庁に言上し、気象庁に報告されます。近年は暖冬の為、全面結氷してもこの現象が見られる事は余りありません。昔は戦車の氷上訓練もなされていた他、穴釣りにスケートまで出来たのですからその寒さの具合が分かるでしょう。因みに暖冬で御神渡のない年を「明海あけのうみ、あきのうみ」といいます。 写真は1998年のもの。氷上には立ち入り禁止の札が出ていたので道路からの撮影です。氷の上には命知らず(?)の観光客の人々がいらっしゃいます。 御神渡は上社の男神(建御名方命)が、下社の女神(妃の八坂刀売命)に会いに行く恋の通い路とも言われています。実は御神渡注進式の執り行われる上川口の辺りは上社本宮の波除鳥居から下社春宮の直線上にあるんですよね。そういう伝説がある為、他の地域で氷が裂けた現象を「御神渡」と呼ぶのはどうも納得がいかないのですが・・(笑)。御神渡り現象、でしょう。 さて、諏訪湖には鵝湖(がこ)という異名があります。この名の由来は詳らかではありませんが、一説によると慈雲寺の開祖である一山一寧国師の故郷にある湖・鵝湖が、諏訪湖に似ていたからこう名づけられたともいわれています。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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