このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

こだま創刊号  Date: Thu, 14 Nov 2002

こだま創刊号 ごあいさつ

 このたび感じることあり、私設メール通信「こだま」を創設するはこびになりました。 発行は不定期ですが、私の近況を中心に随想的な文章をお送りしたいと思っております。もし今後、この通信を受け取ることを望まない場合はその旨ご連絡ください。

第1回  「韓国訪問記」 

 韓国物理学会50周年記念行事が、ソウル市内の漢陽大学で開催されるのを機会に、原子核物理の分野でも記念シンポジウムが行われました。韓国の原子核物理研究も30年の歴史を持ち、研究者有志の手で今回の記念シンポジウムが計画・運営されました。日本と韓国のこの分野の研究者交流に対しては両国政府の財政援助があるので、その枠を利用した交流事業が開催されています。 さて私は10年ほど前から韓国の原子力病院の研究者と交流があります。韓国原子力病院は韓国原子力研究所の下に組織され、韓国内における放射線治療の先端的医療機関として位置付けられています。そこにサイクロトロンと呼ばれるガン治療用放射線発生器があり、そのサイクロトロンの研究者と交流があるわけです。さて、専門的な話は別にして今回の韓国訪問に際して私なりの感想を書き留めたいと思います。

 ●日本出発 成田空港で通貨をウオンに両替する(5万円)。交換率は100円に対して965ウォンであった。1999年には1125ウォンであったので円がすごく安くなった感じである。航空機はJALのDC10であったが、機体は古く座席の椅子はところどころすり切れている。出発ロビーから航空機まではバスで移動であったが、タラップで機上に達するため、手荷物の重さにとまどいを感じた。

 ●韓国到着 インチョン空港に着陸。前回はキンポ空港であった。すっかり近代的で入国手続きも簡素化されていた。空港からソウル市内へはキンポ空港経由か、直接市内へ行くリムジンバスのどちらかを選択する。直接ソウル市内へ行く便は有名ホテル経由でまた空港に戻る循環バスか、シテイエアターミナルを往復する便のどちらかを選択する。キンポ空港は羽田と同じローカル便専用になったので、市内各所に行きたい場合はキンポ空港経由にのりそこで乗り換えることになる。値段は10000〜12000ウォン。

●宿舎 市内新村近くの延世大学の交流会館を予約してあったのでそこに泊まる。市内のプレジントホテル(2級)が指定ホテルであったが、予算がないので半額の大学の会館をたのんでおいた。宿舎担当の先生とは電子メールでやりとりをしていたが、むりやりお願いしていたことがあとで分った。安いなりに駅から遠く、門限は11時半、食事のサービスはなし。結局最後の日のチェックアウトでは大変なトラブルにあう。次回後述。

●食事 韓定食が中心である。キムチはかならず着く。日本で食べる料金のだいたい半額である。私が滞在中にたべたのは「カルビ定食」「ビビンバ定食」「冷麺定食」のどれかである。冬季であれば「チゲ」と呼ばれるなべ料理が中心になる。4000〜5000ウォン。

●自動販売機 コーラ、コーヒーが中心である。コーヒーは大学では150ウオンが相場である。コーラは缶で500ウォン。そのほかのものは無く、 街頭に置いてある自動販売機はお目にかからなかった。ミネラルウオーターが普及していて、大きなプラスチックのビンをさかさにしたボトルが公立施設、病院や学校の各所にある。これは無料で熱湯もでる兼用タイプが広く普及しているが、小さな子供でも触れるのでやけどの事故が頻発しており、現在論議を呼んでいる。 さて今回はこれくらいにして次回は失敗談をお話します。また、科学技術振興に関する韓国人の考え方や世渡り術などにも触れたいと思います。 ではまた。

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