このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

Thu, 28 Nov 2002

こだま 第2号  

 12月の声を聞くようになり、郵便局では年賀状の売り出しに力を入れる時期になってきました。 アメリカのイラク攻撃のボリュームは上がる一方ですが、国連の常識はまだ健全なようです。 今回も前回に引き続き、韓国物理学会へ参加した際のエピソードをお話します。

〇韓国の延世大学のゲストハウスでのトラブル(その遠因) 延世大学のゲストハウスの料金は一泊70000ウォンで、二人の場合は80000ウォンと定められ ていました。予約は延世大学の職員を通じて行われるので、ゲストハウスと利用者との直接交渉は建前 上ありえない。 しかし今回、宿は2泊しか確保されておらず、もし延泊を希望する場合は利用者とゲ ストハウスのマネージャーとの交渉で行われるようアドバイスを受けていました。したがって私は当然、 空きがあれば泊まれると思っていましたし、だめならば行きつけのツーリストホテルと交渉すれば良い と過信していました。

 〇韓国の延世大学のゲストハウスでのトラブル(延泊の交渉)  さて、2泊目の夜ホテルマネージャーと交渉し、明日以降の宿の空きを問い合わせて見ました。する と彼はリストを見てダブルベットの部屋があいているのでOKである。と言ってくれました。すっかり 安心してその夜は泊まりました。実はホテルマネージャーは勤務のシフトの関係で、夜と昼は交替する ことになっていました。

〇韓国の延世大学のゲストハウスでのトラブル(延泊手続き成功)  さて、翌朝は金曜日。カウンターで鍵を渡しました。すると毎朝対応している若い受付の人が「チェ ックアウトですね」と言いました。「いやもう一晩です。ダブルベットの部屋が取れているはずです」 と言いますと、あなたの名前はリストに載っていないと言われました。意外に思った私は彼に昨晩のや り取りを話したところ、彼は理解し新しい部屋の鍵を渡してくれたため、荷物をその新しい部屋に移し ました。やれやれと思い、ゲストハウスから学会会場に向かいました。学会会場に向かう電車の中で、 ふとホテルマネージャーが何か独り言を言っていたことが気になりました。私は聞き返したのですが、 「No Problem」と返ってきたのでそれ以上聞き返しませんでしたが、なにか引っかかってい ました。

〇韓国の延世大学のゲストハウスでのトラブル(システムの無理解)  すべての行事が終わったて夜遅くゲストハウスに着きました。このゲストハウスのシステムは土曜、 日曜にチェックアウトをする場合は、その前に料金を支払っておく仕組みでした。その晩にしかも9時 30分までにホテル代を支払っておく必要があったのです。  それを知らずに土曜の朝7時にカウン ターに請求書を要求したのでした。それからが大変でホテルマネージャーから「だれにお金を渡したの か?」「いや渡していないのです」「では韓国内のどなたに請求すればいいのでしょうか」。結局、お 部屋を取ってくれた方の名前を出すしかなく、当日の訪問先でもあったC氏の名前と電話番号を教えた のでした。C氏にとってみればまったく迷惑な話だと思ったのですが、分かってくれると思い教えてし まいました。

〇韓国の延世大学のゲストハウスでのトラブル(トラブルの後始末)  ホテルマネージャーはC氏の名前と電話番号を控えると「今からここにかけてみる」と言い出しまし た。しかし早朝でまだ寝ていると思いましたので、「必ず連絡を取るのでそれを待って欲しい」と私は 言いました。相手はしばらく考えていましたが「分かった、ではここを出て行ってOKです」と言って くれました。しかしすっかり心証を悪くしたようで、追い出されるようにゲストハウスを出ました。 その後はC氏の家の近くのレストランに直行し、そこからC氏の携帯に電話をして来ていただいた上、 延世大学のゲストハウスに電話をかけてもらいました。結局相手の口座に振り込むことになり、お金を C氏に預かってもらいました。また、ゲストハウスの領収書を日本に送ってもらうようお願いし、やっ と安堵することができました。

〇韓国の延世大学のゲストハウスでのトラブル(トラブルの教訓)  かの国の習慣、システムをよく理解すること。またトラブル時の対応をしてくれる友人がいること。 が今回の貴重な教訓でした。市中の国際ホテルであれば今回のようなトラブルは起きなかったと思いま す。特にお金のやり取りは慎重にすべきでありました。 さて学会参加のトラブル談議はこれくらいにして、次回はソウル市内あれこれを点描したいと思います。

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