鎌倉夢語り　〜　大姫と源義高　番外編　〜


〜　夢現　江ノ島　春の雪　河津桜と冬咲き鬱金香　〜


物語を始める前に。

簡単になりますが、この物語に登場する神社やお店などを説明します。

「岩船地蔵堂」

この地蔵堂には３０ｃｍ前後のお地蔵様が祀られているそうです。

大姫の守り本尊として知られています。

一説には、大姫の妹の三幡姫の守り本尊ともいわれているそうです。

いつから在るのか確認は取れませんでしたが、源義高の死後に造られたと思われます。

２００５年頃から数年ほど前に、新しい外装に建て替えられました。

「江の島」

藤沢市に在ります。

周囲が約４ｋｍで標高が約６０ｍの陸繋島です。

神奈川県指定の史跡名勝となっています。

鎌倉時代以前より、江の島の全体が聖域として扱われて信仰の対象となっていたそうです。

源頼朝が弁財天を勧請するなど、鎌倉時代も信仰の対象となっていたそうです。

徳川家康も江の島を参拝した事があるそうです。

江戸時代になると、家内安全などの祈願のために、たくさんの人達が江の島を参拝したそうです。

現在のガイドブックや昔の文献などを含めると、「江ノ島」、「江の島」、「江之島」、「江乃島」、「江之嶋」、「江乃嶋」、など、他にもたくさんの記載があるそうです。

この物語は、「江ノ島」と「江の島」で書きます。

「江ノ電」の最寄り駅は、「江ノ島駅」です。

「江の島弁天橋」

明治２４年（１８９１年）に、江の島に橋が初めて架けられたそうです。

当時は木造の橋だったために、台風などで何度も流失したそうです。

昭和２４年（１９４９年）に、鉄筋を杭とした上部は木造の橋が架けられたそうです。

昭和２８年（１９５３年）に、再び改修工事が行われたそうです。

昭和３７年（１９６２年）に、橋を無料で渡る事が出来るようになったそうです。

「江の島弁天橋」は公募で決まった名称だそうです。

「江の島弁天橋」と平行で走る自動車専用道路は「江の島大橋」だそうです。

「会話のみ、または、舞台として登場する、物語の中のお店や施設」

２０１２年２月中旬の時点で書きました。

「補足」

２０１２年２月中旬の状況で物語を書いたので、掲載時、または、皆様がこの物語を読まれている時には、状況が変わっている可能性があります。


本文へどうぞ。




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時は平成。


今は一年の二番目の月。


季節は、冬ではなく春になる頃。


ここは、鎌倉。


一日を通して寒い日が続く。


一年を通じてたくさんの観光客が訪れている。


今日は曇り空で寒い日になっている。


岩船地蔵堂。


大姫は微笑んで居る。

源義高は普通に居る。

海野小太郎幸氏は微笑んで居る。


大姫は源義高と海野小太郎幸氏に微笑んで話し出す。

「義高様。小太郎殿。江ノ島で河津桜の花が少しだけ咲いています。江ノ島で冬咲きの鬱金香の花がたくさん咲いています。義高様と小太郎殿と一緒に、江ノ島に行きたいです。」

源義高は大姫に普通に話し出す。

「大姫。今日は寒い。小雪ほどの量だと思うが、雪が降ると思う。江ノ島に行く日は、明日にしないか？」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に微笑んで話し出す。

「小雪ならば、江ノ島に行けますよね。」

源義高は海野小太郎幸氏を普通の表情で見た。

海野小太郎幸氏は源義高に微笑んで話し出す。

「今日の空模様と気温ならば、雪は積もらないと思います。江ノ島に行けると思います。」

源義高は大姫と海野小太郎幸氏に普通に話し出す。

「分かった。江ノ島に行こう。」

大姫は源義高と海野小太郎幸氏に笑顔で話し出す。

「義高様！　小太郎殿！　ありがとうございます！」

源義高は大姫に普通の表情で頷いた。

海野小太郎幸氏は大姫に微笑んで軽く礼をした。


大姫は笑顔で、静かに居なくなった。

源義高は普通の表情で、静かに居なくなった。

海野小太郎幸氏は微笑んで、静かに居なくなった。


暫く後の事。


ここは、藤沢。


江の島。


一日を通して寒い日が続く。


今日は曇り空で寒い日になっている。


中腹付近。


幾人もの人達が居る。


一人の少年が普通に居る。

一人の少年が微笑んで居る。

一人の少女も微笑んで居る。


普通に居る少年の名前は、義孝。

微笑んで居る少年の名前は、幸氏。

微笑んで居る少女は、義孝と幸氏と良く居るが、名前は分からない。


義孝は幸氏と少女に普通に話し出す。

「寒いな。」

幸氏は義孝に微笑んで話し出す。

「寒いね。」

少女は義孝と幸氏に微笑んで話し出す。

「二月の中旬だけど、冬のような寒さね。」

幸氏は義孝と少女に微笑んで話し出す。

「天気予報で雪の降る可能性があると説明していた。」

義孝は幸氏と少女に普通に話し出す。

「予定より早く帰った方が良いのかな？」

幸氏は義孝と少女に微笑んで話し出す。

「今日の天気予報の内容では、たくさんの雪が降る様子は無いらしいんだ。天気を確認しながら、帰る時間を決めよう。」

少女は幸氏に微笑んで頷いた。

義孝は幸氏に普通の表情で頷いた。


小雪が義孝の目の前を舞った。


義孝は辺りを見ながら、不思議な様子で呟いた。

「雪？」

義孝は幸氏と少女を普通の表情で見ようとした。


幸氏の姿は見えない。

少女の姿も見えない。


辺りに居る人達の姿も見えない。


義孝は辺りを不思議な様子で見た。


義孝の横から、大姫の元気の良い声が聞こえた。

「こんにちは！」


義孝は横を微笑んで見た。


大姫が笑顔で居る。


義孝は大姫に微笑んで話し出す。

「こんにちは。寒いね。」

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「はい。」

義孝は大姫に微笑んで話し出す。

「姫ちゃん。今日の江ノ島に来た目的は何かな？」

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「河津桜の花が数輪だけ咲いています。冬咲きの鬱金香の花がたくさん咲いています。姫は、河津桜の花と冬咲きの鬱金香の花を観るために来ました。」

義孝は大姫に微笑んで話し出す。

「河津桜の花が数輪だけ咲いているんだ。」

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「はい。」

義孝は辺りを微笑んで見た。


河津桜が直ぐ横に見える。


義孝は河津桜を僅かに驚いて見た。

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「義孝お兄ちゃん。何かありましたか？」

義孝は大姫を見ると、大姫に微笑んで話し出す。

「河津桜が近くにあったと思ったから、確認のために辺りを見たんだ。河津桜が横に見えたから、少しだけ驚いたんだ。」

大姫は義孝を微笑んで見た。

義孝は河津桜を微笑んで観た。


河津桜の花が数輪だけ咲いている。


義孝は河津桜の花を微笑んで見た。

大姫は義孝を微笑んで見ている。

義孝は大姫を見ると、大姫に微笑んで話し出す。

「姫ちゃん。良い情報を教えてくれてありがとう。」

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「はい。」

義孝は大姫を微笑んで見た。

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「姫は先に行きます。」

義孝は大姫に微笑んで話し出す。

「気を付けて楽しんでね。」

大姫は義孝に微笑んで話し出す。

「はい。」

義孝は大姫を微笑んで見た。

大姫は義孝に微笑んで軽く礼をした。

義孝は大姫に微笑んで頷いた。


大姫は微笑んで歩き出した。


義孝は大姫を微笑んで見た。


大姫は歩きながら、静かに居なくなった。


義孝は辺りを不思議な様子で見た。


幸氏は河津桜を微笑んで観ている。

少女も河津桜を微笑んで観ている。


辺りに居る人達は、元の場所に居る。


義孝は幸氏と少女を不思議な様子で見た。

少女は義孝を見ると、義孝に微笑んで話し出す。

「義孝さん。河津桜の花が数輪だけ咲いているわ。」

幸氏は義孝を微笑んで見た。

義孝は幸氏と少女に普通の表情で頷いた。

幸氏は義孝に不思議な様子で話し出す。

「義孝。河津桜の花が数輪だけ咲く様子を気付いていたんだ。」

義孝は幸氏と少女に普通に話し出す。

「姫ちゃんと小雪が、教えてくれた。」

少女は義孝に不思議な様子で話し出す。

「姫ちゃんに逢ったの？」

義孝は少女に普通に話し出す。

「少し前に逢った。」

幸氏は義孝に微笑んで話し出す。

「姫ちゃんから教えてもらったんだ。納得の内容だな。」

義孝は幸氏に普通の表情で頷いた。

少女は義孝に不思議な様子で話し出す。

「小雪は、少しだけ降る雪よね？　小雪も教えてくれたの？」

義孝は少女に普通に話し出す。

「小雪の降る様子が見えたんだ。辺りを見たら、姫ちゃんが居たんだ。姫ちゃんから河津桜の花が数輪だけ咲いていると教えてもらったんだ。」

幸氏は義孝に微笑んで話し出す。

「確かに、姫ちゃんと小雪が教えてくれた内容になる。」

少女は幸氏に微笑んで話し出す。

「納得したわ。」

義孝は河津桜を普通の表情で観た。

少女は河津桜を微笑んで観た。

幸氏も河津桜を微笑んで観た。


僅かに後の事。


ここは、藤沢。


江の島。


頂上付近。


色とりどりの冬咲きのチューリップの花がたくさん咲いている。


大姫は冬咲きのチューリップを笑顔で観ている。

源義高は冬咲きのチューリップを普通の表情で観ている。

海野小太郎幸氏は冬咲きのチューリップを微笑んで観ている。


小雪が舞った。


冬咲きのチューリップの上の小雪が静かに乗った。


大姫は源義高と海野小太郎幸氏を見ると、源義高と海野小太郎幸氏に笑顔で話し出す。

「義高様！　小太郎殿！　冬咲きの鬱金香の上に小雪が静かに乗りました！」

源義高は大姫を見ると、大姫に普通の表情で頷いた。

海野小太郎幸氏は源義高と大姫を見ると、源義高と大姫に微笑んで軽く礼をした。

源義高は大姫に普通に話し出す。

「大姫。少し経ったら、河津桜を観に行くのだろ。」

大姫は源義高に笑顔で話し出す。

「はい！」

源義高は大姫と海野小太郎幸氏に普通に話し出す。

「鎌倉や江ノ島で会う人達が、江ノ島を訪れているから、冬咲きの鬱金香と河津桜を観る順番を変えた。たくさんの冬咲きの鬱金香を観た後に、数輪だけ咲く河津桜を観て、最後に、たくさんの冬咲きの鬱金香を再び観る、順番の方が良いかな？」

大姫は源義高に笑顔で話し出す。

「はい！」

海野小太郎幸氏は源義高に微笑んで話し出す。

「はい。」

源義高は大姫と海野小太郎幸氏に普通の表情で頷いた。

大姫は冬咲きのチューリップを笑顔で観た。

源義高は冬咲きのチューリップを普通の表情で観た。

海野小太郎幸氏は冬咲きのチューリップを微笑んで観た。


すると切ない声が聞こえてきた。

「ねぇ、義高様・・・」

「ねぇ、義高様・・・」

「小雪の舞う中で咲く花を観ましたね・・・」

「素敵でしたね・・・」

「楽しかったですね・・・」
「現の出来事の記憶なのでしょうか・・・？」

「夢の出来事の記憶なのでしょうか・・・？」

「ねぇ、義高様・・・」




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「河津桜（かわづざくら）」についてです。

バラ科です。

早咲きの桜の中の一種類です。

「寒緋桜（かんひざくら）」と「大島桜（おおしまざくら）」の自然交配種といわれています。

一重で淡紅色の花が咲きます。

開花の時期は場所によって違いますが、１月〜２月に掛けて開花して、一ヵ月後に見頃を迎えます。

２月頃下旬〜３月中旬に掛けて見頃を迎える場所が多いです。

１９５５年（昭和３０年）２月に、河津川沿いの雑草の中で芽吹いている桜の苗を見つけた方がいるそうです。

静岡県賀茂郡河津町に原木がある事から、１９７４年（昭和４９年）に「河津桜」と命名されたそうです。

「チューリップ」についてです。

ユリ科の多年草です。

チューリップの原産地はかなり広いです。

その中でも、トルコから中央アジアに掛けての地域に原生種の種類が最も多いそうです。

そこから、アジア原産との推測があり、アジア原産の説明を見掛ます。

後にオランダで改良されました。

時代は違いますが、日本でもチューリップの改良や生産が行なわれ、現在も続いています。

別名は「鬱金香（うっこんこう）」です。

4月〜５月に掛けて咲きます。

春の季語です。

「冬咲きチューリップ」についてです。

ユリ科です。

冬に咲くチューリップです。

「冬咲きチューリップ」、「ウインターチューリップ」、「アイスチューリップ」、「冷蔵チューリップ」、などと呼びます。

春に咲くチューリップに特別に手を加えて作るそうです。

「冬咲きチューリップ」の詳細は、各自でご確認ください。

「小雪（こゆき）」についてです。

「少し降る雪。少しの雪。」をいいます。

冬の季語です。

「夢現（ゆめうつつ）」についてです。

「夢と現実。夢とも現ともつかない状態。」の意味です。

「夢現」を分けると、「夢（ゆめ）」と「現（うつつ）」になります。

「現」は「現実」の意味があります。

「現」は「夢」に対して良く使われる言葉です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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