このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜 雪月花 新撰組異聞外伝 編 〜


〜 秋 七種の花 藤袴 朝顔の花 そして 〜


〜 後書き 〜


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

ここからは後書きになります。

この物語に登場する歌は、二首あります。

一首目は「万葉集 第八巻 一五三七番」です。

「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花」

ひらがなの読み方は、「あきののに さきたるはなを およびおり かきかぞふれば ななくさのはな」です。

作者は「山上憶良(やまのうえのおくら)」です。

意味は「秋の野に咲いている花を、指折り数えてみると、七種類になります。」となるそうです。

原文は「秋野尓 咲有花乎 指折 可伎數者 七種花」です。

二首目は「万葉集 第八巻 一五三八番」です。

「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなえし また藤袴 朝顔の花」

ひらがなの読み方は、「はぎのはな をばな くずはな なでしこのはな をみなえし またふぢばかま あさがほのはな」です。

作者は「山上憶良(やまのうえのおくら)」です。

意味は「(七種類の花というのは)、萩の花、尾花、葛花、撫子の花、女郎花、そして、藤袴、朝顔の花」となるそうです。

原文は「芽之花 乎花 葛花 瞿麦之花 姫部志 又藤袴 朝皃之花」です。

秋の花を読み上げた歌です。

この歌に登場する植物は、「秋の七草(あきのななくさ)」として有名です。

「秋の七草」を詠んだ歌は、「万葉集 第八巻 一五三七番」と「万葉集 第八巻 一五三八番」の連続した二首で構成されています。

「秋の七草」についてです。

現在では主に鑑賞を目的として親しまれています。

「撫子(なでしこ)」は、夏の季語ですが、他の六種類は、秋の季語です。

「萩」は、マメ科の落葉低木の総称です。

6月〜10月頃に花が咲きます。

万葉集の「萩」は、「山萩(やまはぎ)」だといわれています。

「尾花」は、イネ科の多年草です。

「薄(すすき)」という名前でも知られています。

9月〜10月頃に花が咲きます。

「葛(くず)」は、マメ科の蔓性の多年草です。

8月〜9月頃に花が咲きます。

「撫子」は、ナデシコ科の多年草です。

6月〜8月頃に花が咲きます。

「女郎花」は、オミナエシ科の多年草です。

7月〜10頃に花が咲きます。

「藤袴」は、キク科の多年草です。

10月〜11月頃に花が咲きます。

「朝顔」は、万葉集では朝な綺麗に咲く花として詠まれています。

「桔梗(ききょう)」、「槿(むくげ)」、「昼顔(ひるがお)」とする説があります。

「秋の七草」の「朝顔」は、「桔梗」として紹介されている事が多いです。

今回の物語でも「桔梗」として登場しています。

「桔梗」は、キキョウ科の多年草です。

6月〜8月頃に花が咲きます。

「千代紙(ちよがみ)」についてです。

千代紙の歴史は、1700年ほど前の京都にまで遡る事が出来るそうです。

当時の千代紙は、宮廷のみで奉書紙で使用されていたそうです。

そのような状況のため、千代紙は高級品だったそうです。

後に、貴族などの限られた人達が利用していた高価な千代紙が、江戸に着たそうです。

江戸では和紙を利用して千代紙を作るようになり、奉書紙の雰囲気を出しながらも、手に入れやすい値段になり、庶民の間に広まったそうです。

千代紙は浮世絵師が色付けして錦絵と一緒に販売されていたそうです。

そのため、当時の流行や話題の人や物などを意識した柄や新作も作られたそうです。

江戸の人達に人気があったのは、歌舞伎役者などの歌舞伎関係だったそうです。

江戸の女性達は、お気に入りの歌舞伎役者関連の千代紙を使って、身の回りの物に貼ったり小物を作ったりして楽しんでいたそうです。

いろいろな地域に広まった千代紙は、地域によって特長を持つようになっていきます。

京都で作られた千代紙は「京千代紙」、江戸で作られた千代紙は「江戸千代紙」、と呼ばれたそうです。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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