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新撰組異聞 〜 朔風払葉 雉も鳴かずば 〜


ここは、京の町。



寒さを感じる日が増えてきた。



今日は朝から寒さを感じる。



斉藤一と少女は、一緒に歩いている。



斉藤一は少女を一瞥しながら、普通に歩いている。

少女は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は少女から視線を外すと、別な場所を普通の表情で見た。

少女は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は辺りを見回しながら、普通の表情で立ち止まった。

少女は斉藤一に続いて、不思議そうに立ち止まった。

斉藤一は少女を見ると、普通に話し出す。

「傍の小道の奥に入らない程度の場所で、少しだけ待っていてくれ。」

少女は斉藤一に不思議そうに頷いた。

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。



少女は小道へと不思議そうな表情のまま歩き出した。



斉藤一は少し離れた場所を普通の表情で見た。



一人の浪人姿の男性が斉藤一の傍に微笑んで来た。



斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「山口。久しぶり。」

斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「直ぐに声を掛けようかと思ったが、連れがいたから躊躇してしまった。」

斉藤一は男性を普通の表情で見ている。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「見るからにお嬢様という連れだな。もしかして彼女か?」

斉藤一は男性に普通の表情で首を横に振った。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「羽振りの良い店の用心棒でもしているのか?」

斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「相変わらず無口だな。」

斉藤一は男性に普通に話し出す。

「いつ京の町に着た?」

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「先日。」

斉藤一は男性に普通の表情で話し出す。

「京の町には仕事で着たのか?」

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「山口も仕事で京の町に着たのか?」

斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「京の町は雅だが、知り合いが居ないから詰まらない。明日か明後日にでも一緒に飲まないか?」

斉藤一は男性に普通に話し出す。

「今は用事がある。陽の落ちる頃に、この場所で詳しい話しをしよう。」

男性は斉藤一に微笑んで頷いた。

斉藤一は男性を普通の表情で見た。



男性は斉藤一の元から微笑みながら去って行った。



斉藤一は男性の去って行く様子を普通の表情で見た。



男性の姿も気配も感じなくなった。



斉藤一は小道を普通の表情で見た。



少女は斉藤一に背を見せるように立っている。



斉藤一は小道へと普通に歩き出した。



それから僅かに後の事。



ここは、小道。



斉藤一は少女の傍に普通に来た。

少女は斉藤一を心配そうに見た。

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「普段と違う道を歩こう。美鈴さん。適当な道を選んで歩いてくれ。」

少女は斉藤一に心配そうに頷いた。



斉藤一と少女は、一緒に歩き出した。



それから少し後の事。



ここは、沖田総司、斉藤一、少女が何度か訪れた事のある寺。



斉藤一と少女は、直ぐに寺の中へと入って行った。



ここは、寺の中。



斉藤一と少女は、一緒に居る。



斉藤一は少女に普通に話し出す。

「先程の話しをしていた男性は、俺の知り合いだ。美鈴さんは傍に居ない方が良いと思って、小道で待っていてもらった。」

少女は斉藤一に心配そうに話し出す。

「お話しの間に何かありましたか?」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「何もない。」

少女は斉藤一に心配そうに話し出す。

「総司さんは大丈夫ですか?」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

少女は斉藤一を心配そうに見た。



障子が元気良く開いた。



斉藤一は障子が開く様子を普通の表情で見た。

少女は障子が開く様子を心配そうに見た。



沖田総司が元気良く寺の中に入ってきた。



少女は沖田総司を安心した様子で見た。

沖田総司は少女を不思議そうに見た。

少女は沖田総司に抱き付くと、安心した様子で話し出す。

「総司さん。安心しました。」

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫?」

少女は沖田総司に抱き付きながら、安心した様子で話し出す。

「はい。」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は少女を抱くと、微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんが傍に居ると温かいな。」

少女は沖田総司に抱き付きながら、微笑んだ表情になった。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。



それから暫く後の事。



ここは、斉藤一と男性が話しをしていた場所の近くに在る小道。



男性は普通の表情で立っている。



斉藤一は男性の傍に普通の表情で現れた。



男性は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「なぜ人目の付き難い場所で待ち合わせをするんだ?」

斉藤一は男性に普通に話し出す。

「面倒だから。」

男性は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一に普通に話し出す。

「明日にでも酒を飲みに行かないか?」

斉藤一は男性に普通の表情で頷いた。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「待ち合わせはどこにする?」

斉藤一は男性に普通に話し出す。

「時間は今頃。場所は、ここにしよう。」

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「分かった。また明日。」

斉藤一は男性に普通の表情で頷いた。



男性は普通に去っていった。



斉藤一は男性の去って行く様子を普通の表情で見た。



男性の姿は見えなくなった。



斉藤一は男性の歩いた方向に向かって、普通に歩き出した。



それから暫く後の事。



ここは、京の町。



屯所。



土方歳三の部屋。



斉藤一は普通に訪れた。



土方歳三は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「今日の出来事で、俺とあの子が一緒に歩いている時に、江戸に居た頃の俺を知る人物を見掛けました。あの子には直ぐに小道に隠れてもらいました。あの子が小道に入ってから、その人物と話しました。その人物は、あの子の詳しい姿を確認していませんが、気が付いています。」

土方歳三は斉藤一に怪訝そうに話し出す。

「その知り合いは、斉藤が新撰組の隊士だと気が付いたのか?」

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「知り合いは、俺を斉藤ではなく山口と呼びました。俺が新撰組隊士だと気が付いている確証は取れませんでした。」

土方歳三は斉藤一に怪訝そうに話し出す。

「その知り合いとは親しかったのか?」

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「どちらかと言えば、親しくない方です。それなのに、酒を飲む誘いがありました。その人物が一緒に酒を飲みたいと言った理由は、京の町に着て知り合いが居ないからだそうです。俺を探る気配はありませんでした。本人が理解していないだけで、誰かに頼まれた行動とも考えられます。あの子が近くに居たし、陽のある時間なので、危険だと判断の付かない人物を斬るのは都合が悪いので止めました。念のために誘いを受けました。」

土方歳三は考え込む仕草を見せた。

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「口が軽い人物なので、早い対応が必要だと考えています。」

土方歳三は斉藤一に考え込みながら話し出す。

「不慣れな場所で会って、斉藤に対して急に親しみが湧いたとも考えられるな。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で頷いた。

土方歳三は斉藤一に考え込みながら話し出す。

「斉藤の過去やあの子について、誰彼と構わずに話しをされたら困るな。本人が何も意識していないから、斉藤が確証を取れなかったのかも知れないな。」

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「敵方に与している状況なら迷わずに斬れ。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「その知り合いに会った時に、敵が回りにたくさん居たら困るな。」

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「その時は知り合いに近づかずに、別な日に行動します。」

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「あの子に危害を加える勇気のある人物は居ないと思うが、総司が怒って想像の出来ない行動を起こすと困る。早い内に収めたい。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「念のために総司を連れていけ、何も起こらなければ後の時間は好きに使え。」

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「三人で飲む訳にはいきません。時間が掛ければ、陽が落ちます。事が起きても起きなくても、総司が文句を言う姿が想像できます。」

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「総司に埋め合わせをすると伝えてくれ。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

土方歳三は斉藤一に普通の表情で頷いた。



斉藤一は普通に部屋を出て行った。



その翌日の事。



ここは、京の町。



陽が落ち始めている。



ここは、斉藤一と男性が約束をしている小道の近く。



沖田総司と斉藤一は、隠れるように立っている。



沖田総司は辺りの様子を真剣な表情で確認しながら、斉藤一に小さい声で話し出す。

「危険な雰囲気は感じませんね。」

斉藤一は辺りの様子を確認しながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は辺りの様子を真剣な表情で確認しながら、斉藤一に小さい声で話し出す。

「仮に敵方だとしたら、今回は様子を見るだけにしたのかも知れませんね。」

斉藤一は沖田総司を見ると、普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を真剣な表情で見ると、小さい声で話し出す。

「私は暫く様子を見ています。相手を斬る判断は、斉藤さんに任せます。私は必要なければ黙って去ります。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を真剣な表情で見た。



斉藤一は脇道を出ると、約束の場所へと向かって普通に歩き出した。



沖田総司は小道に隠れながら、斉藤一の様子を真剣な表情で見た。



ここは、斉藤一と男性が待ち合わせの約束をしている小道。



男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「こんばんは。」

斉藤一は男性に普通の表情で頷いた。

男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「行こうか。」

斉藤一は男性に普通の表情で頷いた。



斉藤一と男性は、一緒に歩き出した。



それから少し後の事。



ここは、京の町。



陽は沈みかけている。



辺りには人の気配はない。



斉藤一と男性は、普通に歩いている。



男性は斉藤一を見ると、普通に話し出す。

「京の町には二人で着たんだ。仕事に就く予定の所は、雰囲気が良くない感じがするから、悩んでいる最中なんだ。だが、金に余裕がないから、適当に仕事を見つけて過ごしているんだ。」

斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一に普通に話し出す。

「山口は無口で無表情だろ。一緒に居ても面白くないから、余り話し掛けなかったんだ。だが、不慣れな所で突然に会ったら、山口に懐かしさのような気持ちを抱いたんだ。」

斉藤一は男性を普通の表情で見た。

男性は斉藤一を普通の表情で見た。



斉藤一は普通の表情で立ち止まった。

男性は斉藤一に続いて不思議そうに立ち止まった。



斉藤一と男性の行こうとする先に、二人の浪士が見えた。



男性は斉藤一を見ると、不思議そうに話し出す。

「俺と一緒に京の町に来た人が居る。酒でも飲みに出掛けているのかな?」

斉藤一は二人の浪士を普通の表情で見た。

男性は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は二人の浪士を見ながら、男性に普通に話し出す。

「俺に関する話しをしたか?」

男性は斉藤一に普通に話し出す。

「山口について質問されたが、胡散臭い雰囲気がしたから、何も話さなかった。」

斉藤一は二人の浪士を見ながら、男性に普通に話し出す。

「俺を見ている暇はないぞ。」

男性は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は二人の浪士を普通の表情で見ている。



二人の浪士は、斉藤一と男性の元に向かってゆっくりと近寄ってきた。



斉藤一は二人の浪士を普通の表情で見ている。

男性は斉藤一を不思議そうに見ている。



二人の浪士は刀を抜くと、斉藤一と男性に向かって刀を構えた。



斉藤一は二人の浪士を普通の表情で見ている。

男性は恐怖の表情で後ろに向かって逃げた。



男性は後ろに向かって逃げたが、直ぐに恐怖の表情のまま動きを止めた。



一人の浪士が男性の前に立っている。



男性は浪士を恐怖の表情で見た。

浪士は素早い動きで刀を抜いた。

男性は浪士を恐怖の表情で見た。

浪士は男性を素早い動きで斬った。

男性は恐怖の表情のまま、地面へと倒れた。



斉藤一は後ろに居る浪士を気にする様子もなく、前に居る二人の浪士を睨んだ。



二人の浪士は斉藤一を恐怖の表情を浮かべて見た。



斉藤一は睨んだ表情のまま、刀に手を掛けた。



二人の浪士は斉藤一を恐怖の表情を浮かべて見ている。



斉藤一の後ろに居る浪士は、斉藤一に向かって真剣な表情で刀を構えようとした。



浪士の背後から物凄い殺気を感じた。



浪士は刀を構えるのを止めると、恐怖の表情を浮かべて後ろを見た。



沖田総司は冷たい表情を浮かべて、素早い動きで刀を抜いた。



浪士は沖田総司を恐怖の表情で見た。

沖田総司は冷たい表情のまま、素早い動きで浪士を斬った。

浪士は恐怖の表情を浮かべたまま、地面へと崩れた。

沖田総司は刀を持ちながら、浪士を冷たい表情で見た。



浪士は既に事切れている。



沖田総司は刀を持ちながら、斉藤一と二人の浪士の居る方向を冷たい表情で見た。



斉藤一は刀を持ちながら、沖田総司を普通の表情で見た。



二人の浪士は地面に崩れ落ちている。



沖田総司は刀を持ちながら、地面の上で事切れている男性を冷たい表情で見た。



斉藤一は刀を持ちながら、地面の上で事切れている男性を普通の表情で見た。



沖田総司は刀を持ちながら、男性に向かって冷たい表情で一瞬だけ黙祷をした。



斉藤一は刀を持ちながら、男性に向かって普通の表情で一瞬だけ黙祷をした。



辺りに微かに風が吹いた。



地面に舞い落ちていた葉が僅かに動いた。



斉藤一は刀を持ちながら、沖田総司の横に普通の表情で来た。



沖田総司は刀を持ちながら、斉藤一が横に来ると同時に、冷たい表情で歩き出した。

斉藤一は刀を持ちながら、沖田総司の横を、普通の表情で歩きだした。



それから暫く後の事。



ここは、屯所。



土方歳三の部屋。



土方歳三、沖田総司、斉藤一は、一緒に居る。



土方歳三は沖田総司と斉藤一を普通の表情で見た。

斉藤一は土方歳三と沖田総司に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三と斉藤一に微笑んで話し出す。

「絶対に何か起きると思って、後を付けていました。私の勘は当たりました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「剣を持った時の総司は、天才的に鋭いのに、剣を持たない時の総司は、天才的に鈍い。本当に不思議だ。」

沖田総司は斉藤一に感心した様子で話し出す。

「やはり私の存在に気が付いていたのですね。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司が近くに居ると分からなければ、余裕を見せるのは無理だったな。」

沖田総司は斉藤一を感心した様子で見た。

土方歳三は沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。

「斉藤と以前に仕事をしていた人物が、斉藤に関する出来事を言わなかった礼として何かしておく。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三と斉藤一を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。

「約束どおり、総司と斉藤を同じ日に都合を付ける。二人でも三人でも好きなように楽しめ。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三に微笑んで軽く礼をした。

土方歳三は沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。



沖田総司は微笑んで部屋を出て行った。

斉藤一は普通に部屋を出て行った。



土方歳三は部屋の中に一人にった。



土方歳三は普通の表情で呟いた。

「悪い人物ではなかったんだな。雉は鳴いても鳴かなくても撃たれるようになっていたようだな。礼として何が出来るか考えよう。」



それから僅かに後の事。



ここは、斉藤一の部屋。



沖田総司と斉藤一は、一緒に居る。



沖田総司は斉藤一を心配そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。酒が一緒に飲みたいのか?」

沖田総司は斉藤一に心配そうに話し出す。

「亡くなった人は、斉藤さんの過去について何も言わなかったんですよね。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「何も言わなかったから、相手側は三人しか用意しなかったんだろ。」

沖田総司は斉藤一に考え込みながら話し出す。

「新撰組三番組組長の斉藤さんだと分かっていたら、同じ人数でも腕の良い人や肝の据わった人を選びますよね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で話し出す。

「相手側は、総司が突然に現れたように見えたから、かなり驚いたと思う。」

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「近い内に鈴ちゃんと三人で出掛けましょう。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。お休みなさい。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。



沖田総司は微笑みながら部屋を出て行った。



それから数日後の事。



ここは、沖田総司、斉藤一、少女が良く訪れている寺。



寺に在る一室。



沖田総司と少女は、一緒に居る。



卓の上にはお茶と煎餅などの甘くない菓子がたくさん置いてある。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「今日は甘くない菓子をたくさん用意したし、鈴ちゃんが美味しいお茶を用意してくれたし、三人でたくさん楽しむ事が出来るね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんにはいつも世話になっているから、たまには感謝の気持ちを表さないとね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「近い内に私と斉藤さんが同時に非番になりそうなんだ。三人で楽しく過ごそうね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「楽しみです。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「今夜は斉藤さんと一緒に飲みに行く予定なんだ。今から楽しみなんだ。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。早く来ないかな。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「何かありましたか?」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「何もないよ。」

少女は沖田総司を不思議そうに見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。笑顔だよ。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。



障子が開いた。



沖田総司は障子が開く様子を笑顔で見た。

少女は障子が開く様子を微笑んで見た。



斉藤一が部屋の中に普通に入ってきた。



沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 待っていました!」

少女は斉藤一に微笑んで軽く礼をした。



斉藤一は卓の上を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さんも菓子を食べてゆっくりと過ごしましょう!」

少女は斉藤一に微笑んで話し出す。

「お煎餅や甘くないお団子を用意しました。お口に合うと嬉しいです。」

斉藤一は沖田総司と少女に普通の表情で頷いた。

少女は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「お茶を入れます。」

沖田総司は少女に笑顔で頷いた。

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。



寒さを感じる日が続く京の町。

厳しい闘いと緊張感の続く京の町。

沖田総司、斉藤一、少女は、厳しい闘いや緊張感を忘れられるような、穏やかで温かい時間を作って過ごそうとしている。




〜 完 〜





はじめに       後書き

目次


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