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新撰組異聞 〜 十月桜 〜


〜 第四版 〜


今は秋。


ここは、京の町。


空も景色も、秋の気配に包まれている。


ここは、たくさんの紅葉が見られる場所。


沖田総司は紅葉の木の下へと笑顔で走ってきた。


紅葉は綺麗に色付いている。


沖田総司は後ろを笑顔で振り向いた。


近藤勇は沖田総司の元へと微笑んで歩いている。

土方歳三も沖田総司の元へと微笑んで歩いている。

斉藤一は沖田総司の元へと普通に歩いている。


沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一に、笑顔で声を掛ける。

「近藤さん〜! 土方さん〜! 斉藤さん〜! 早く来てください〜!」


斉藤一は沖田総司の元に普通に来た。

土方歳三は沖田総司と斉藤一の元に微笑んで来た。

近藤勇も沖田総司と斉藤一の元に微笑んで来た。


沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は紅葉を一瞥すると、沖田総司を普通の表情で見た。

近藤勇は紅葉を微笑んで見た。

土方歳三は紅葉を見ると、沖田総司に普通に話し出す。

「綺麗な紅葉だな。」

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「はい。綺麗な紅葉ですよね。」

土方歳三は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「この紅葉を見せるために、俺達を誘ったのか?」

沖田総司は少し離れた場所を指すと、近藤勇、土方歳三、斉藤一に笑顔で話し出す。

「みなさんに見せたかったのは、“十月桜”という秋に咲く桜です!」

近藤勇は沖田総司の指す先を不思議そうに見た。

土方歳三も沖田総司の指す先を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司の指す先を普通の表情で見た。


たくさんの紅葉の中に、十月桜の花が咲く姿が見える。


近藤勇は十月桜を見ながら、沖田総司に不思議そうに話し出す。

「この場所で秋に咲く桜が見られるとは思わなかった。」

土方歳三は十月桜を見ながら、沖田総司に感心した様子で話し出す。

「紅葉と桜が一緒に見られる場所が近くに在るとは思わなかった。」

沖田総司は指すのを止めると、近藤勇と土方歳三に笑顔で話し出す。

「珍しい場所ですよね!」

斉藤一は十月桜を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一の耳元に微笑んで囁こうとした。

斉藤一は沖田総司に普通の表情で視線を動かした。

土方歳三は何かを思い出した表情になった。

斉藤一は土方歳三に普通の表情で視線を動かした。

土方歳三は沖田総司に意味有りげな微笑みで話し出す。

「総司。最近の出来事になるが、一所懸命に探し物をしていたな。もしかして、十月桜を探していたのか?」

沖田総司は斉藤一に囁くのを止めると、土方歳三を見て、微笑んで頷いた。


土方歳三は沖田総司に意味有りげな微笑みで近付いた。


沖田総司は土方歳三を不思議そうに見た。

土方歳三は沖田総司に意味有りげな微笑みで話し出す。

「斉藤が手伝っていた様子は無かったな。花に疎い総司が、珍しい十月桜を一人では見付けられないよな。総司。誰から十月桜について教えてもらったんだ?」

沖田総司は土方歳三を困惑した様子で見た。

土方歳三は沖田総司を意味有りげな微笑みで見た。

沖田総司は土方歳三から顔を赤くして視線を外した。


土方歳三は沖田総司の視線に入るように意味ありげな微笑みで動いた。


沖田総司は土方歳三から顔を赤くして視線を外した。


土方歳三は沖田総司の視線に入るように意味ありげな微笑みで動いた。


沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三を見た。

土方歳三は沖田総司に少し意地悪そうに話し出す。

「総司に十月桜を教えた人物の名前を早く教えてくれ。」

沖田総司は顔を赤くしながら下を向いた。

土方歳三は沖田総司に少し意地悪そうに話し出す。

「総司。なぜ黙っているんだ?」

沖田総司は顔を赤くしながらも、困惑した様子で下を向いている。


土方歳三は沖田総司の後ろに微笑みながら来た。


沖田総司は顔を赤くしながらも、困惑した様子で下を向いている。

土方歳三は沖田総司を微笑みながら羽交い絞めにした。

沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三を困惑した様子で見た。

土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、少し意地の悪い表情で話し出す。

「総司〜 顔が赤いな〜? 俺は総司の顔を赤くさせる言葉を言ったのかな〜? ぜひ教えて欲しいな〜」

沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三に大きな声で話し出す。

「私が一人で探しました!」

土方歳三は沖田総司を少し意地の悪い表情で羽交い絞めにしている。

沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三に大きな声で話し出す。

「本当に私が一人で探しました!」

土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、意味有りげな微笑みで話し出す。

「総司。」

沖田総司は顔を赤くしながらも、土方歳三を睨んだ。

土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、微笑んで話し出す。

「嘘を付くのが下手な人物を見ているのは、とても面白いな。」

沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三を睨んでいる。

近藤勇は土方歳三に苦笑しながら話し出す。

「歳。総司が困っている。早く放してやれ。」

土方歳三は沖田総司を微笑んで放した。


沖田総司は顔を赤くしながらも、斉藤一の傍に素早い動きで来た。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は顔を赤くしながらも、土方歳三を警戒した様子で見た。

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。誰かを必死に庇っている様子に見えるぞ。総司は本当に面白いな。」

沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三に大きな声で話し出す。

「私は誰も庇っていません!」

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司が顔を赤くしてまで否定しているから、今回は総司の話を信じるよ。」

沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三を不思議そうに見た。

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

近藤勇は土方歳三と沖田総司を微笑んで見た。

斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は顔を赤くしながら、軽く息をはいた。

土方歳三は沖田総司を微笑んで見ている。

沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一に、笑顔で話し出す。

「春だけではなくて、秋にも逢えますね! 良かったですよね!」

土方歳三は沖田総司に少し意地の悪い微笑みで話し出す。

「総司。春の頃に、みんなの想いが通じれば、春でなくても桜は必ず咲くから大丈夫だ、と話していたよな。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は春の頃にそのような話しをしていたな。秋に咲く桜があると分かったから、みんなの想いが通じなくても、春だけでなく、秋にも会えるな。」

沖田総司は土方歳三と斉藤一に寂しそうに話し出す。

「土方さん。斉藤さん。なぜ寂しい話しをするのですか?」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。春だけでなく、秋にも桜が咲くと分かったから、春と秋は逢うのが楽になっただろ。寂しい顔をする必要は無いだろ。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。土方さんの言う通りだ。落ち込むな。」

沖田総司は土方歳三と斉藤一を寂しそうに見た。

近藤勇は、土方歳三、沖田総司、斉藤一を、微笑んで見た。

斉藤一は十月桜を普通の表情で見た。

近藤勇は十月桜を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。礼を言うよ。」

沖田総司は土方歳三を不思議そうに見た。

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。後は、夏と冬に咲く桜が見付ければ全て解決するな。張り切って探してくれ。」

沖田総司は土方歳三に不思議そうに話し出す。

「夏と冬に咲く桜があるのですか?」

土方歳三は沖田総司に意地の悪い微笑みで話し出す。

「知らない。」

沖田総司は土方歳三を拗ねた様子で見た。

土方歳三は沖田総司に意味有りげな微笑みで話し出す。

「夏と冬に咲く桜を教えてもらえば良いだろ。総司。逢う口実が、で、き、て、良かったな。」

沖田総司は顔を赤くすると、土方歳三に大きな声で話し出す。

「土方さん! 私は一人で探したと何度も話しているではないですか!」

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は顔を赤くしながら、斉藤一の腕を掴むと、大きな声で話し出す。

「斉藤さん! 土方さんに何か言ってください!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は顔を赤くして斉藤一の腕を掴みながら、土方歳三と斉藤一を見た。

斉藤一は土方歳三を見ると、普通に話し出す。

「土方さん。総司が顔を赤くしてまで話しています。信じてあげた方が良いと思います。」

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。分かった。」

沖田総司は斉藤一から腕を放すと、土方歳三を安心した表情で見た。

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は十月桜を微笑んで見た。

近藤勇は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。

「近藤さん! 土方さん! 斉藤さん! 十月桜を見付けたので、他の人にも生まれ変わりの話をしても良いですか?!」

土方歳三は沖田総司に少し強い調子で話し出す。

「駄目だ。」

沖田総司は土方歳三に不思議そうに話し出す。

「なぜ駄目なのですか? 土方さんはみんなと逢いたくないのですか?」

土方歳三は沖田総司に少し強い調子で話し出す。

「それとこれとは別だ。他の奴には絶対に言うな。」

沖田総司は斉藤一不思議そうに話し出す。

「斉藤さんもみんなと逢いたいですよね?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「たくさんの人数で会うと騒がしくなる。とりあえずは四人が良いが、特別に一人増やして五人でも良いぞ。」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「残りの一人は誰ですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「十月桜を見付けまで叶えようとしたのだから、残りの一人は総司が決めて良いぞ。そうすると、残りの一人は決まりだな。」

沖田総司は顔を赤くして斉藤一を見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


辺りに微かな風が吹いた。


紅葉の葉が風に揺れて微かな音を鳴らし始めた。


近藤勇は辺りの様子を微笑んで見た。

土方歳三も辺りの様子を微笑んで見た。

沖田総司は辺りの様子を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司と辺りの様子を普通の表情で見た。


辺りに微かに吹いていた風が止んだ。


紅葉の葉が鳴らしていた微かな音は、風が止んでから僅かに遅れて聞こえなくなった。


近藤勇は、土方歳三、沖田総司、斉藤一に、普通に話し出す。

「行くぞ。」

土方歳三は近藤勇に微笑んで頷いた。

斉藤一は近藤勇に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一を、僅かに慌てた様子で見た。


近藤勇は普通に歩き出した。

土方歳三も普通に歩き出した。

斉藤一も普通に歩き出した。


沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一の後を僅かに慌てた様子で歩き出した。


沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一の後ろから、確認するように話し掛ける。

「近藤さん。土方さん。斉藤さん。他の人に話しをしては駄目なのですか?」


土方歳三は沖田総司を見ると、僅かに強い調子で話し出す。

「話したら駄目だと何度も言っているだろ。」


沖田総司は土方歳三を不思議そうに見た。


土方歳三は斉藤一を見ると、普通に話し出す。

「斉藤。総司を黙らせろ。」

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。

土方歳三も斉藤一を普通の表情で見た。

斉藤一は土方歳三の表情で軽く礼をした。

近藤勇は土方歳三と斉藤一を苦笑した表情で見た。

土方歳三は近藤勇を微笑んで見た。


斉藤一は沖田総司の前で普通に立ち止まった。


沖田総司は斉藤一の前で不思議そうに立ち止まった。


近藤勇は微笑んで歩きながら、沖田総司と斉藤一から離れていく。

土方歳三も微笑んで歩きながら、沖田総司と斉藤一から離れていく。


沖田総司は近藤勇と土方歳三を一瞥すると、斉藤一を見て、不思議そうに話し出す。

「斉藤さん。近藤さんと土方さんと離れてしまいます。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「気にするな。」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は生まれ変わっても全員と逢いたい訳ではないだろ。生まれ変わっても逢いたい人にだけ、直接に逢って生まれ変わりの話しをしろ。他の人については、土方さんの言う通り、生まれ変わりの話しは黙っていろ。」

沖田総司は顔を赤くして斉藤一を見た

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に顔を赤くしながら話し出す。

「実は、鈴ちゃんに既に生まれ変わりの話しをしました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司にとって美鈴さんが生まれ変わっても本当に逢いたいと思う人ならば、話しても良いと思う。」

沖田総司は斉藤一に顔を赤くしながら話し出す。

「斉藤さん。鈴ちゃんも・・・」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は顔を赤くして斉藤一を見ながら、話しを途中で止めた。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司が生まれ変わっても本当に逢いたいと思う人なら、俺も一緒に逢う。」

沖田総司は顔を赤くしながらも、斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! とても嬉しいです! ありがとうございます!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は顔を赤くしながらも、十月桜を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。

「斉藤さんと鈴ちゃんと十月桜の咲く間に見に来たいです! 良いですか?!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 近藤さんと土方さんの元に早く行きましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は近藤勇と土方歳三の元へと笑顔で歩き出した。

斉藤一は近藤勇と土方歳三の元へと普通に歩き出した。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は、以前に別な場所に掲載していた別タイトルでセリフ中心の物語を、HP掲載時に少し加筆訂正して掲載しました。

後日の事になりますが、鈴ちゃんの登場や、十月桜に関係する物語を書くために、「改訂版」を掲載しました。

今回は、改訂前の物語の雰囲気や展開を出来るだけ残しながら「第四版」を掲載しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。

「新撰組異聞 短編 都の桜の夢語り」や「新撰組異聞 短編 十月桜の下で逢う人は」の中で、生まれ変わりの話しをする場面が登場します。

その物語を受けて、沖田総司さんが秋に咲く十月桜を見付けた設定になります。

「十月桜(じゅうがつざくら)」についてです。

「小彼岸桜(こひがんざくら)」の園芸品種といわれています。

現在の暦で秋から冬に掛けて咲く桜です。

当時と現在では基準となる暦が違うため、当時の十月は「冬」になります。

新撰組の人達の時代にあった桜かについての詳細な確認はとっていません。

新撰組の人達の時代にあった桜だとしても、「十月桜」と呼んでいない事も考えられます。

秋から冬に掛けて十月桜は咲きますが、染井吉野に代表される春に咲く桜のように、満開の状態では咲きません。

秋から冬に掛けて咲く十月桜は不思議な感じがします。

紅葉と桜が一緒に見られる様子は、不思議でもあり、綺麗でもあります。

今回の物語は、紅葉と十月桜が一緒に登場します。

当時の暦では、紅葉の葉の色が変わり始める頃は冬になります。

「十月桜」は、当時の暦でも秋から咲き始めます。

今回の物語は、詳しい理由は省かせて頂きますが、現在の暦を基準にして書きました。

そのため当時の季節とずれが生じています。

この点についてもご了承願います。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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