このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

大阪ちょっと探訪・6


奈良には…鹿がおった。
凄いこと鹿がおった。

●眠そうやな…しかしせんべいは食うんやな。●
いたるところに鹿がおり、せんべいを持っている観光客を見かけるやいなや
徒党を組んで囲み、猛然とお辞儀をしながらせんべいを奪い取ったりする。
何かUボートですか?ウルフパックですか?

まあ、俺も修学旅行でしかせんべいを齧ってみたりしたことがあるので、
少し鹿の気持ちはわかる。お腹が空いてるんやな。きっと。
そやからしかせんべいを持っている人がご飯に見えるんや。
まあ、しょうがない。それも生活の為。見守ってあげようやないか。

こらこら、俺のせんべいはまだもうちょっと先の恵まれない鹿たちにあげるためのもんなんやで。
せやからおねだりしたらあかんよ。って、ああ、もう無いなぁ…
おばちゃんもうひとつ頂戴。

…お前さっきも俺の奪って行ったよな?

それによく見たらお前ら、

めっちゃ蚊がたかってるやんけ!!!
うおお、こっちくんなボケ〜
ブンブンいってるやんけ!
ああああああ、痒いよう。見た目が痒いよう〜
時々ぶるぶる震えとると思ったら、そのたんびに蚊が舞い上がっとるし
ああ、背中の上空15センチがミニ蚊柱になっとる

もうええ。
もうええおまえら。
そんなに食いたいならせんべい売っとるおばちゃんでも襲撃せえよ。
と思って、観察していると、
鹿の野郎どもおばちゃんには全然近づかず…

暫く観察しておると、
どうもおばちゃんを頂点とするヒエラルキーが完成している模様…やるな。



●東大寺大仏殿●
久しぶりに来たけども、大きいなぁとしきりに関心。
拝観料を払って入っていくと、エンタシスの柱が並ぶ回廊の中心に
大きな参道があり、大仏殿が見上げる角度で空に聳える。

むう、これはよいなぁ…
このなんというか空間の統一感というか…

参道の横に立ってる電柱状のヤツ、スポットライトやと信じて疑わんとここまで来たが、
どうも様子がおかしい。



●何やこれ?●

俺も今となってはそんなに視力もよくないので、はっきりと識別できんが、
…龍だよな?
しかも微妙にデフォルメされてるような…

いや、まあ、龍自体が想像上の動物ということやとすると、
『本当の龍はこういう形なんですっ!』とかいわれたら、

「はぁ、そうですか」としか言い様ないけど、
おかしいな。うん。俺の美的センス検出センサーはおかしいと感じていた。
間違いない。

まあ、それから大仏殿の中に入るのだが、
大仏殿の終盤近くに、柱をくりぬいた穴があって、
そこをくぐるといいことがあるとかないとかいう感じやったと思うんやけど、
そこでまごまごしている女子2名を発見したので、
後ろから『絶対イケるって!』と、
声を大にして連れどもと応援したが、アジテーション失敗して意気消沈
我々はすごすごと大仏殿を後にすることになる。
ちなみに、O縄人を穴に投入する計画も頓挫した。


余談だが、鹿の背中を観察していると、
歩いているときの上下動がなかなか少なかったので
持っていたペットボトルを背中に乗せると、
少し迷惑そうな顔をしながら、のそのそと歩き出した。

私はこの『ペットボトル輸送機1号』をこよなく愛していたのだが、
ちょうど通りかかった「鹿愛護団体」みたいなシールを
貼っている車に見つかりそうになったので
連れとO縄人によって実力阻止されてしまった。

かわいそうに。
こんなに良かった我々の仲は、いとも簡単に裂かれてしまったのだ。
コミカルで楽しかったのに。
しかしながら、決して苛めた訳じゃないので誤解のないようにお願いしますよ。

というわけで我々は京都に向かう。



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