このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

バカチン四国Ⅴ・3



●MAZDA-T2000と佇むフェリー●

宇野港である。
我々は遂に瀬戸内にやってきた実感を得た(自分だけか?)
港口にはマツダの大型オート三輪が停車し(何故)、
高松、小豆島方面のフェリーがひっきりなしに出港する。
気温は30℃を多分超えていただろう。潮風がさらに湿気を運んでくる。
もう暑いんだか涼しいんだかわからない。

とりあえず我々はフェリー乗り場の向かいに建っているセブンイレブンに入った。
まずは水分補給。重いデイパックが肩に食い込む。
何せ退屈しのぎに持ってきた本とか、予備バッテリーとか、時刻表が自己主張をしているもので。

来るべき時に備える典型的A型の基本理念は、
もしもの時に、あって良かった、予備物資
である。
A型人間を研究される方には是非覚えておいてもらいたい。

来るべき時はいつ来るんかのう。

そうこうしている内に、直島への出港の時間がやってきた。
所要時間20分、運賃280円の豪華クルージングである。


●なおしま:総トン数998トン、宇野→直島→高松航路を担当する●

器用に接岸前に180度回頭。
ゲートが降りてくると、中から想像以上に多くの車が。
何故か他府県ナンバーのセル●オなどの高級車も降りてくる。
直島から来た船に何故?

まあ、この疑問は直島で降りた後にすぐに解決するのだが。

ともかく我々は降りてくる車を辛抱強く30秒待った後
最上甲板のデッキに駆け上り、いきなり弁当を開いた。
最早我々の空腹は限界であった。
思えば最後に固形物を摂ったのは大垣のロッテ●ア。
優に6時間何も食べていない。…って、普通やな。今考えると。


●岡山と言えばこれでしょう、祭り寿司●

キワ物として、某サンリオのメス猫のキャラクターを模ったヤツもあるが
今回はなぜか店頭に無かった。
あったとしても版権分だけ寿司が少なくなっている弁当などに用はないのだが。

ともかくこれを2分で片付けた我々は、
潮風に洗われるデッキの中で異様な雰囲気を放っていたと、思う。
ちなみにまだ船は岸壁を離れたばかり。食うの早っ。

この航路、高松→宇野に限っても15分に一便の間隔で運行している
超過密航路なのだ。だから常に視界には続航するフェリーや、反航するフェリーが見える。


●反航する船は、宇野、高松を結ぶ宇高国道フェリー●

船は20分で本当に直島についた。
我々はベネッセハウスに向かうべく、情報を収集すると、以下のようなことがわかった。

1・ベネッセハウスには徒歩で行くか、バスで行くか、車で行くかが選択できる。
2・我々は徒歩客なので車では移動できない。
3・歩くと時間がかかってしまい、高松入りがめっぽう遅くなる。
4・ベネッセハウス行きのバスは、昨日は来た


…昨日は来た?

私『今日は来るんですか?』
ばあちゃん『さあ?』


…あ、来た。
運賃のことは聞くまい。どうせ行かにゃならんのだから
そう思っていると、

ばあちゃんA「どっから来たんな?」
私      「名古屋です〜(どうせそれ以外の地名で言っても分かるまい)」
ばあちゃんB「ほ〜、何で来たんな?」
天災W   「電車です」
ばあちゃんC「あらー、遠いとこから、ま〜」
運転手   「どこ行くんな?」
天災W   「ベネッセハウスとか、地中美術館とか、そのへんです」
運転手   「あらー、今日月曜日やろ。ほとんど休みやで、休館日」


おい、休みやってよ。



●直島町営バス。みんな優しい。●

こんな会話をしながら、バス停『ベネッセハウス下』までやってきた。
バス停を降りたところにはエンジン付のカートに乗ったおっちゃんがいたので
てっきり乗せて行ってくれるのかと思っていたら
小汚いバックパッカーは必要ないのだろう。ブーンと坂を上っていってしまった。

ともあれ、ベネッセハウスに常設されている現代アートを見物せねば、ここまで来た意味がないだろうと、
天災Wと坂を上ると、ありましたよ。高級車の群れ。
ベンツに、BMW、ランボルギーニに、トヨタソアラ。
こりゃあ、汗だくのバックパッカーなんざお呼びじゃないね。

ここは、ハイ・ソサエティのための空間やわ。

現代アートの感想はここでは割愛しておきます。
俺には理解できんかったし。自らが見て感じるもんやろうから。


●現代アート(だろう?)とその沖をぐるぐる走る漁船●

あの漁船の動きも現代アートの一部なのか?


見学も早々に我々は本村港から宇野へ高速船で戻ることにした。
所要時間は15分。


●露天甲板がエンジンの真上だったため、振動で尻が痺れる●


さて、フェリーで高松入りですよ。

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