このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

バカチン四国Ⅴ・8


製麺所を出た我々は、金刀比羅宮(ことひらぐう)へと向かうことにした。

金刀比羅宮は、通称『こんぴらさん』と呼ばれ、
船の神様として有名な香川県琴平町にある神社(?)である。
象頭山という山のふもとから階段で山腹にある奥社まで1368段の階段と
坂道で構成されている。なお、一番人の上る本宮までは785段である。

今回は奥社まで挑む。


●こんぴらさんの玄関口、ことでん琴平駅●

小自然と闘いながら40分、途中通り雨などがあったが、
金刀比羅に着く頃には薄曇りとなり、もわっとした暑さがあたりを包む。
天災Wと私は琴平駅に降り立って、取りあえずトイレに行った。
これから奥社まで上ることは予め話し合っていたので、
まず、水分補給をする為に、自動販売機さんにお願いをして、
ペットボトルを譲ってもらった。150円、ゲータレード(スポーツ飲料)。
また、ついでに、記念にきっぷに鋏を入れてもらう。

それから、石畳の参道を意気揚々と歩き、
途中、金陵(地酒)や、灸まん本舗(銘菓)や、
しょうゆソフトクリームなどに心奪われながら
階段の第一歩目まで来た。


●第一歩目●

ここから本宮まで785段ある。
覚え方は『悩む(786)一歩手前』で、785。

ここからはひたすら階段を上るだけである。
もう何度も来ているので大体の行程は頭に入っているが、
今回は奥社までである。気合を入れていかねば!

と思いつつ、最初の十数段を上ったところで、目線の高さに登場したもの。


●きんのうんこ●

もう何だか…コメントしようがない。
いきなり機先を制された気分になった。脱力。
しかしよく考えると、これは神さんからの『あんまり力むな』という
メッセージやったんかもしれん。
まあ、実際見たときにそんなことは思わんかったけど。

そんな事もありながら、参道をどんどんと登っていく。
階段の両側には土産物屋が立ち並んでいる。
土産物屋の軒先には、無料で使える杖があるのだが、
杖を借りてしまうと、降りてくるときに、
その店のおばちゃんやおっちゃんに捕まってしまい
何かみやげ物を買わされる危険性が増大するので、丁重に断ることにする。
まあ、それに、杖使わずに上りたいし。

とある門を越え、五人百姓と呼ばれる、特別に大門内で商売を許された方々の前を通ると
本格的に金刀比羅宮内である。


●五人百姓。加美代飴という飴を売っている●

百「この飴舐めたら、登るのも少し楽になりますよ〜」
と言われたもんだから、有り難く貰って口の中に。

百「オブラートで包んで、引っ付かんようになっとるんよ」

なるほど。うまいこと考えたもんやな〜
と思いながら、歩くこと数十秒。
我々はかなりのハイペースで上っているので、
すでに口の中がカラカラに乾いている状態で、投入された飴は
溶けるでもなく、また、オブラートが絡み付いて微妙な状態に。

しまった。

ちなみに天災Wは丁重に飴を断っていた。
おぼえとれ、W。俺が今こんなに苦しんどるというのに…

まあ、そんな状態だったので、ごくごくとスポーツドリンクを飲みながら
ひたすら上を目指していると、本宮への最後の階段にたどり着く。


●最後の心臓破りの階段●

ちょっと疲労はしたものの、難なく本宮に到着。
いや〜、ちょっと疲れたねと言っているそばから、私は異変に気づいていた。
あかん、ペース配分間違った、飲み物飲みきってもうた…

ちなみに、本宮の遥か手前から、自動販売機なんてものはない。
しかも今から、我々は奥社を目指すのだ。

空になったペットボトルを、本宮にはゴミ箱が設置されていないので、
社務所にいる巫女さんに手渡し、我々は奥社へと繋がる小さな鳥居をくぐった。


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