このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
魅惑の飯田線ツアー・1
いい天気であった。
空にたなびく雲の筋は、秋を感じさせるものであった。
これでこそ旅の楽しみが増えるというもの。
私は朝の清々しい空気に包まれ、まだ人の少ないホームに立った。
昼過ぎまでだらだらと寝た後、寝ぼけ眼でホームに立った。
当然旅館に予約していた時刻には入れないので、電話連絡。
いつも通りとはいえ、やはりダメダメっぷりが冴えている。
清々しい秋空だが、気温は思ったより高い。
電車に乗り込んだ私は、まず腹ごしらえをするために某ショッピングセンターに立ち寄り、
空腹のあまり石焼ビビンバとハンバーガーを詰め込み、動けなくなった。
『もう食べれないっす。動けないっす』
と盛んにSOSを発信する腹を無理やり黙らせた後、
駅窓口で『湯谷温泉』駅までの乗車券を購入。
遂に私跡未踏の地、飯田線への入線をすることにした。
乗換駅、豊橋(とよはし)までは、東海道本線を使う。
席がほぼ埋まっていて座ることが出来なかったが、
目論見どおり刈谷(かりや)駅で席が空いたのですかさず滑り込んだ。
●ご覧の通りの好天●
ああ、なんていい天気なんだろうと、連れとぼちぼち話などしながら
電車に揺られることしばし、車窓右手に海が広がる。
初夏の陽光にきらめく三河湾、思わず歓声を上げそうになる喉の奥を鷲掴みにされる。
●何か黒くねえか?●
太陽からの熱線を吸収し、黒くたゆたう水面。
なんていうか、工業の香りがする…
そういえば、遥か対岸に広がる渥美半島付け根は、大工業地帯。
我々は、笑顔のまま視線を左側に向けた。
●ほら、これだよ、これ。●
やはりこうでなくてはいけない。
そんな事をしている内に、電車は豊川を渡り、乗換駅、豊橋に入った。
豊橋市は、A知県の東端に位置する人口60万人余を擁するA知第二の都市である。
しかしながら、N古屋圏とは少しばかり距離があるため、
私の脳内地図によると、米原=N古屋=豊橋は、ほぼ等距離である。
ちなみに、豊橋の隣、浜松市となると、京都=N古屋=浜松(脳内地図換算)となり、
色々大変なことになってしまうので困りものだ。
豊橋で電車を降りた我々は、改札そばで営業していた忘れ物市などを視察し、
ミノルタの眼レフ(3万8千円)とそのレンズ(3,800円)など、
かなり投げやりな価格設定の品物を眺めながら、2番線へと向かう階段へ向かった。
ここ豊橋駅はJR在来線、新幹線、名鉄が一つの改札内で繋がっている変わった駅であり、
形式上、名鉄はJRに間借りしている為、様々な嫌がらせ(!)を受けながら、
豊橋・N古屋・岐阜間でのデッドヒートを日夜繰り広げている。
ちなみに名鉄が乗り入れている路線は、JR飯田線である。
●嫌がらせ例、その1●
まあ、看板立てるのは自由やけども、
止まってる電車の鼻っ面にその看板言うのは、何ぼなんでもやりすぎでしょう?
その他、ホーム使用数や、ダイヤ制限など、ありとあらゆる嫌がらせ体制で
名鉄と対峙するJR東海。名鉄ファンならずとも、名鉄の健闘を祈りたい心境になる(笑)
それは置いといて、そろそろ飯田線に乗車の時間であるので、
キオスクにおいて、おやつと飲み物を購入し、2番線で、ぼけっと待っていると、
電車が入ってきた。乗客が降り、ドアが閉まったので、この電車が折り返すのだろうと思って
ドアの前に立って待っていると、そのまま電車は逃げていってしまった。
回送電車になってしまったようだ。
私の期待をポキンと折り去った電車が発車して暫く、
今度は本当に電車が入ってきた。普通列車『天竜峡』行き。
目的地、湯谷温泉までの所要時間は約90分。
クロスシートの車内はほどよい乗車率で、立ち客が出ることもなく、豊橋を出発した。
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