このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

魅惑の飯田線ツアー・5



●清々しい朝の空気、太陽が眩しい●

朝8時朝食ということだったので、遅くとも7時半くらいには起きようという事で、
携帯電話のアラームなどを仕掛けて寝たのだが、7時くらいには自然と目が覚めた。
まだ、朝靄の残る川岸の風景を見ていたら、鳶の大群が乱舞している。
どこか近所で餌付けでもしているのだろう。20分ほど写真を撮ったりして、ぼうっと眺めていたが、
朝9時にはこの宿を出る事になっている。

ここで風呂の入り収めをしておかねば、何か損した気分になる。
という事で、露天風呂にゆっくりと浸かっていると、
部屋に帰って寝たくなるのだから、風呂とは不思議なものだ。

とはいっても、もう一泊するほどの財力はないし、翌日は仕事であるので、
おとなしく朝ごはんをお茶碗3杯お代わりしながら食べ終えて、
部屋に戻ってみると、先ほどまで布団が散らかっていた部屋が、
びしっ!と片付いている。

しかもテーブルの上にはお土産用のお茶と手書きのお手紙。
『○○様、お気をつけてお帰り下さい。』

ちょっと感動した。
これが大人の旅だというなら、俺大人になってほんとによかった。
素直にそう思えた。止められん!旅!


●朝の湯谷温泉駅。既に気温はかなり高い●

湯谷温泉駅の発券窓口で、本日の第一目標、中部天竜駅までの切符を購入。
湯谷温泉駅から、中部天竜駅までの主要時間は約90分である。

90分電車に乗る続けるなどということは、
普段の感覚からすると、かなりの大移動に感じると思うが、
川に沿った複雑な線形と、多くの駅がある飯田線では
90分電車に乗ってもさほど距離を稼げるわけではない。
しかしながら、この路線はその時間を忘れさせてくれる車窓がある。
電車はあっという間に中部天竜駅に着いた。


●ここ、中部天竜駅には佐久間レールパークがある●

この辺りは、愛知県と静岡県と長野県の県境近くである。
駅名票に書いてある県庁所在地は・・・『静岡県浜松市』
ええ、愛知県出てからここまで、静岡県内は全部浜松市だったんですけど…

ともあれ、駅のすぐ横にある、佐久間レールパークに行ってみた。
感想としては、思ったより規模が小さかったなぁと感じはしたが、


●初代新幹線(0系)の運転席●

レバーやスイッチを恐る恐る触ってみたが、
最近の電車の運転席と比べると、圧倒的にレトロな感じが溢れている。
流石は昭和39年デザイン。
しかしこれが当時の最先端であり、未来を具現したものだと思うと、
今我々が最先端だと思っているものも、そう遠くない未来には陳腐なものと見られるのだろう。
進歩というものは、なかなかに、嬉しかったり、寂しかったりするものだ。


●懐かしい顔に出会った●

この列車(気動車)はキハ181系のトップナンバー、1号機である。
もともとは中央西線・名古屋・長野間を走る特急列車として投入されたが、
中央西線電化後に、四国にやってきたという経歴の持ち主である。

HM(ヘッドマーク)には『しなの』と入ってはいるが、
この車両、私が小さい頃は、四国で特急『いしづち』として
高松・松山間を轟音を上げて走っていたのだ。
JRになって間もない頃には新型電車が特急として走り始めた為に、
私にとってのこの列車のファーストインプレッションは、
『きたない』『うるさい』『くさい』というなかなかの好印象であった。

出来れば、白地に水色のJR四国カラーでお目にかかりたかった。
ここには、国鉄時代の車両が沢山(といっても数えるほど)展示してあり、
車両によっては中に入れるようになっているものもある。
中に入ると、今となっては狭苦しいボックスシートに、


●JNR(Japan National Railways)マーク入り灰皿●

このようなものが当たり前のように取り付けてあったりして、結構楽しめる。

また、資料館二階には、一度はこんな風に組んでみたいと思わせる圧倒的な量のプラレール。

●これでもか!といわんばかりの量●

こんな感じで、フラフラと30分ばかり見学して、
ちょっと疲れてきたので駅のベンチにでも腰掛けて、
その後近所の川でも見に行こうかということになった。

よいこらせと駅舎に移動した我々は、そこにおいてあっらベンチに腰掛けて、驚いた。


●こ…これ、0系新幹線の座席!?●

ちょっとした驚愕に浸りつつ、小学校の頃乗ったときにはあんなに大きく思えた座席が、
今座ってみるとなんて狭いんやろう。
ほんとに、今の特急列車のほうがなんぼか豪華なイスになってる。

そんな事を思いながらしばし疲れを癒した。




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