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明治38年4月、『ホトトギス』に発表された寺田寅彦の『どんぐり』(『団栗』)は、原稿用紙12、3枚の小品だが、当時、不治の病とされた結核に突然見舞われた若い夫婦の動揺・不安、一時の平穏、そして、亡妻への愛惜、娘への思いなど、複雑微妙な心理のあやを見事に描いた作品だ。
初産を控えた若い妻が突然喀血した日のことから、『どんぐり』は書き出されている。一進一退の妻の病状がやや安定した二月の半ば、風もなく暖かい日に医者の許可を得て、「余」は妻を植物園に連れ出す………〔
あらすじ
〕。 その時期にあわせて小石川植物園を訪れた。
冬の小石川植物園内のコナラの木。落ち葉を掻き分けるとどんぐりが顔を出した▲
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