このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

201系

 中央線に登場した新車。チョッパ制御を採用している。
 直流電車の速度制御はモーターと直列に抵抗を接続し、抵抗値を少しずつ小さくしていく抵抗制御が主流だった。構造は簡単だが、電力損失は大きく、発熱も多いという欠点があった。そこにでて来たのがチョッパ制御。チョッパ制御はサイリスタ(制御極付きシリコン整流素子)と呼ばれる半導体によって電流を細かく切り刻み(チョッピング)、その間隔によって速度を調節するもの。原理的には新しいものではないではないが、やっと電車に使える大容量のサイリスタの製作が可能になったので、これを採用した201系が「省エネ電車」という名のもと、昭和54年に登場した。
 車体は標準的な片側4扉である。扉の窓及び戸袋窓は破損防止のために小さくなり、外板と台枠の溶接部は腐食しにくい突き当て式に変更に、前面は行先や運行番号表示を一体化し、ガラス部以外は黒色のジンカート処理とした。運転台は横軸式のマスコンを採用しているので従来と同じ。台車は空気バネ式。
 当初のとおり省エネは達成できたが、大容量のサイリスタのコストが下がらず、車体製作のコストがかさみ、あまり多くの路線には投入されなかった。



中央快速線の201系。現在E233系の投入で数を減らしつつあるが、まだ一定数は見られる。


京葉線に転属した元中央総武緩行線の201系。E331系の投入で淘汰されるものと思われる。

203系

 それまで千代田線乗り入れ用に使用されていた103系1000番台が発熱や騒音などがあまりにもすごく、不評だったため、我孫子〜取手間複々線化に伴って車両増備が必要になるのを契機に、103系置き換え用に投入された車両。1982年に第一陣が登場し、4年で103系を置き換えた。
 走り装置などは基本的に201系をベースとしており、チョッパ装置の素子の大容量化や、運転条件に合わせてブレーキ回路の一部が変更になっている。モーターは150kw、ギア比は地下区間の急勾配で列車が立ち往生したときのために牽引力を重視して6.07とした。車体はアルミ製として、201系と比べて1両あたり4〜5tの軽量化が実現している。MT比は6:4である。冷房装置も登場当初から装備している。
 1985年以降の増備車は、台車がボルスタレス式に、基礎ブレーキも制輪子とディスクの併用となった。このグループは100番台となり区別されている。
 特殊用途車のため新製は103系置き換え分のみにとどまり、使用線区も常磐緩行線と地下鉄千代田線のみとなっている。



山手線で活躍していた当時の205系。現在は引退して他線区に転出した。


山手線で活躍していた当時の205系。現在は引退して他線区に転出した。

205系

 1985年に山手線の103系置き換え用に、201系での問題点(サイリスタの大型化に伴うコストアップ、重量機器が必要になることからの車体軽量化の難しさ、回生できる速度を引き上げるとモーターが大型化する、など)を改善して製作された車両。制御方式は、新たに界磁添加励磁制御が採用された。この方式は、低速域は抵抗制御だが、モーター定格速度を低くしているので抵抗損失分は少なく、高速域からの回生ブレーキが可能なので、総合的な省エネ効果は電機子チョッパ制御とほぼ同等とされる。モーターはMT61。界磁制御の領域を広くしたので、ギア比6.07でも高速性能は103系を上回っている。台車には軽量で構造が簡単なボルスタレス式台車を採用した。
 山手線に投入されたのを皮切りにあちこちの線区に投入されるが、この形式から車両投入の方式が変わった。それまでは首都圏の車両を新しい車両で置き換え、そこで余剰になった車両を地方に追いやるというものであったが、山手線の次に投入されたのは都心を通らない横浜線であった。場所よりも必然性が重視され始めたわけである。
 山手線の103系を置き換えてから14年たってから、今度は205系が置き換えられる時期になってしまった。ここ数年の新形式車両の進化は目覚しいものがあるが、その余波がここにも来ている。山手線で余剰になった205系は、さまざまに改造されるなどしてあちこちの路線に転出され、103系などをまた置き換えている。



山手線で活躍していた当時の205系。現在は引退して他線区に転出した。



武蔵野線用205系。顔は違うが、番代区分はされていない。京葉線用との違いは顔がステンレス製であること。



京葉線用の205系。武蔵野線用205系より早い登場。こちらは顔が白い。


埼京線の205系。山手線からの転属も多かった。(写真差し替え)



武蔵野線用205系5000番代。山手線から転属してきた車両をVVVFインバータ制御化したもの。



山手線から転属してきた205系。保安装置に若干の変更を加えている。

207系

 国鉄最後の新製形式となった車両。1986年に登場。常磐緩行線の増発の際に投入された。国鉄で初にして唯一のVVVFインバータ制御車。営業運転によって性能を確認するという意味合いもこめてこのときに投入した。
 車体は205系に準じた軽量ステンレス構造。横は基本的に同じつくりだが、鴨居部に帯がない。前面には、地下鉄乗入車のため非常口が付いた。台車もほとんど同じもの。回転数の多い誘導モーターに合わせ、ギア比は7.07と大きくなっている。
 MT比は6:4である。当時は制御装置の値段が高かったので、4M6Tにしないと205系と同じコストにならなかったので、量産はされなかった。現在も1編成のまま、松戸車両センターに所属し、203系や209系、6000系、06系、1000系などとともに千代田線・常磐緩行線で元気に活躍している。



綾瀬駅に止まる207系。



203系との並び。


亀有駅にて、夕陽を浴びる207系。
 
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