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100系
登場年:平成2年
路線:東武伊勢崎線・日光線・鬼怒川線
所属区:南栗橋車両管理区
両数:54両

 特急「けごん」「きぬ」で活躍する特急車両。「スペーシア」の愛称を持つ。1720系DRCの跡を継いだ車両で、「Fast & Pleasure」のコンセプトで設計・新造された。現在6両固定で9編成が在籍。
 車体は東武鉄道発のオールアルミ合金製で軽量化を実現した。側扉はプラグ式を採用。機械面としては、全車電動車であり、民鉄特急電車初のVVVFインバータ制御を採用している。ブレーキ性能としては、非常時に電力回生ブレーキと発電ブレーキを併用して130km/hの運転に対応する性能を有している。
 客室は、浅草寄り6号車が民鉄初の全車個室となっているのが特徴。1室6人定員で6室。管理人も乗車経験があるが、とても気持ちがいい。他には、ビュッフェなどもあり、サービス面も充実している。

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200・250系
登場年:平成3年
路線:東武伊勢崎線・桐生線・佐野線
所属区:南栗橋車両管理区館林出張所
両数:200系 54両・250系 6両

 特急「りょうもう」で活躍する特急車両。200系は6両固定で9編成、250系は6両固定で1編成の合計60両が在籍している。
 200系は、廃車となった1720系の部品を一部流用している。台車は軸箱、支持方式などを変更の上再使用。主電動機はギア比を変えずに使用し、最高速度は1720系と同じ110km/hとなった。車体は全鋼製で新造。塗色はジャスミンホワイトを基調として、ローズレッドの帯と窓回りの黒で1800系のイメージが引き継がれた。全電動車で、制御装置には添加励磁装置付抵抗カム軸が使用された。
 平成9年登場の207編成以降はマイナーチェンジを受け、パンタグラフなどに変更が加えられている。
 平成10年登場の250系は、車体は207編成以降のもので、制御方式がVVVFインバータ制御となった。そのほかにも変更を加え、ブレーキや台車も最新のものが使用されている。
 伊勢崎線という路線の性格上、ビジネス客の利用が多いため、個室は付いていない。
300・350系
登場年:平成3年
路線:東武伊勢崎線・日光線・鬼怒川線・宇都宮線、野岩鉄道会津鬼怒川線、会津鉄道
所属区:300系 南栗橋車両管理区・350系 南栗橋車両管理区新栃木出張所
両数:24両

 急行「りょうもう」からあぶれて余剰になった1800系を、日光線方面で使用できるように改造した車両。300系が6両固定で2編成、350系が4両固定で3編成在籍する。
 1800系からの改造箇所としては、①塗色を6050系と共通の白基調に変更 ②日光線勾配区間に備え、抑速ブレーキを追加 ③耐寒対策としてドアヒーターを追加 ④正面ライトを角型にし、後部標識灯をLED化 ⑤正面窓枠を黒色化、愛称表示窓と行先方向幕を新設、などが挙げられる。
 これによって従来6050系で運転していた快速急行を急行に格上げして運転を開始した。
 登場時は多数の愛称で運転されていたが、現在は「南会津」(会津田島行き)と「しもつけ」(東武宇都宮行き)の2愛称のみの運転となっている。300系は、それ以外にも波動用として臨時急行や団体輸送、「スノーパル」や「尾瀬夜行」の運転も担当している。
6050系
登場年:昭和61年
路線:東武伊勢崎線・日光線・鬼怒川線、野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道
所属区:南栗橋車両管理区新栃木出張所
両数:58両

 昭和61年に、野岩鉄道開業に伴ってそれまで快速などに使用していた6000系を更新して誕生した車両。
 6000系からの変更点は、冷房が設置されたり、4人掛けのクロスシートに折り畳みテーブルを設置して観光客に満足できる車内設備としたなどである。
 かつては快速急行などの運用にも入っていたが、上記の300系の誕生で急行に格上げになったので、現在は主に快速運用に入っている。また、日光線や鬼怒川線の普通や特急連絡、野岩鉄道、会津鉄道などの普通、早朝・深夜帯の準急などに入り、幅広い運用をしている。
 昭和63年には、足回りなども新製した新造車両が落成したが、台車以外には他の車両との差異は少ない。また、野岩鉄道が100番代6両を、会津鉄道が200番代2両ををそれぞれ新製して所有しているが、東武車との差異はなく、東武と共通運用で、検査も新栃木出張所でされている。

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5050・5070系
登場年:昭和54年
路線:5050系 館林地区各線・日光線栃木以北・宇都宮線  5070系 野田線
所属区:5050系 南栗橋車両管理区館林出張所・同区新栃木出張所  5070系 七光台検修区
両数:5050系 52両  5070系 18両

 5050系・5070系共に老朽化した7800系の更新車。8000系と同一の車体を載せており、2・4両固定編成が5050系、6両固定編成が5070系である。
 足回りは7800系を流用しているので、いまだに吊り掛け車である。関東近郊で吊り掛けサウンドが聞けるのはこの車両ぐらいなもの。
 登場時は本線でも軽快に走っていたが現在はローカル運用について細々と走り続けている。ちなみに、5070系はダイヤ改正によってとうとう廃車になってしまった。
8000系
登場年:昭和38年
路線:ほぼ全線
所属区:南栗橋車両管理区・同区館林出張所・森林公園検修区・七光台検修区
両数:712両

 7800系の後継車として20年にわたって製造を続けた車両。712両という両数は私鉄史上最大の製造両数であり、まさに「私鉄の103系」といえる。
 制御装置は56段の多段階バーニヤ抵抗制御を採用し、2.5km/h/sの安定した加速性能を誇る。主電動機は当時としては大型の130kWを載せている。ブレーキは電磁直通空気ブレーキを使用。発電ブレーキは省略。また、車体が軽量化されて満車時と空車時の車体高が大幅に変わるため、当時としては珍しい空気バネ付きの標準ミンデン式台車TRS-62MとTRS-62Tを採用した。
 昭和38年から使用されているものの、昭和61年から行われている車体修繕工事のおかげでいまだに1両の廃車も出ていない。とはいえ、最近は野田線に大量に流れているため、本線などで見る機会は少し減ってしまった。

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9000系
登場年:昭和56年(第1編成 試作車) 昭和62年(量産車)
路線:東武東上線、東京メトロ有楽町線
所属区:森林公園検修区
両数:80両

 東武鉄道初のステンレス車。8000系の登場から実に18年ぶりの新車となった。有楽町線への直通運転用車両として10両固定編成が8本在籍している。
 第1編成登場時は東上線内で試験をかねて運転されていた。また、現在ではおなじみとなっているステンレスの地にマルーンの帯を巻いた姿は、この車両から始まっている。地下鉄線内走行のため、運転席右側に非常口を設置している。制御装置には自動界磁制御式主回路チョッパ装置を採用している。
 有楽町線和光市開業時に量産車が登場したが、試作車とは若干の変更点がある。制御装置・ブレーキ方式・方向幕の変更などが主なものである。
 最終増備車となる第8編成は、平成3年に増備された。この編成では、今まで車体側面にあったコルゲートを廃して、10000系と同様のビードラインにした点や、台車・補助電源装置の変更などが加えられている。
9050系
写真未調達登場年:平成6年
路線:東武東上線、東京メトロ有楽町線
所属区:森林公園検修区
両数:20両

 平成6年の有楽町新線の開業に際して、東上線からの直通運転用に増備された車両。9000系のマイナーチェンジ車として2編成が増備された。運転性能や運用などは9000系と共通であるが、9000系との変更点が数多いことから別形式となった。
 変更点としては、制御装置が東洋電機製のGTO式VVVFインバータ制御を採用したこと、150kWの交流電動機TM-92を搭載していること、ボルスタレス台車をはいていること、行き先表示機がLED式となったことなどである。
 車内の変更点としては、車椅子スペースが付いたこと、自動放送装置が付いたこと、ドア開閉チャイムが付いたことなどである。
10000系
登場年:昭和58年
路線:野田線以外のほぼ全線
所属区:南栗橋車両管理区・森林公園検修区
両数:120両

 8000系の後継車として製造された車両。9000系に次ぐステンレス車として昭和58年にまず東上線にデビュー。4ヵ月後に本線系統での活躍が始まった。途中駅での分割・併合や、ラッシュ時の増結、さらには支線での短編成での活躍まで可能な設計となっている。現在は南栗橋車両管理区に2両固定が4本、6両固定が9本、森林公園検修区に8両固定が2本、10両固定が4本在籍する。
 車体は9000系と同様にステンレスにマルーンの帯を採用。側板にはコルゲートを施している。正面には編成連結の際に相互に行き来ができるように貫通扉を付けたため、運転席は左に寄っている。
 制御装置は、多段式バーニヤ方式とGTOサイリスタを用いた界磁チョッパを組み合わせたバーニヤ方式電動カム軸他励界磁チョッパ制御を採用した。ブレーキは、回生ブレーキを採用。また、日光線での連続くだり勾配での使用も考慮し、抑速回生ブレーキもつけ、降雪時の使用のため、抑圧ブレーキもつけた。
 南栗橋区の車両は短編成ゆえの柔軟な運転が可能で、本線以外にも大師線などの支線でも活躍している。森林公園区の車両は、8両と10両に固定されたため、小川町までの運用に限定されている。

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10030系
登場年:昭和63年
路線:野田線以外のほぼ全線
所属区:南栗橋車両管理区・森林公園検修区
両数:364両

 10030系は、10000系のマイナーチェンジ車として登場した。制御装置や主電動機は従来と同様で、連結も可能。実際たまにそのような運用も見かけることができる。台車は軽量化を図り、ボルスタレス式に変更された。車体は10000系とは大きく異なり、正面は8000系の更新車に似る。正面窓は、下の黒によって引き締められている。前照灯と後部標識灯は、マルーン帯の中に収められた。車番表記も貫通扉上に移っている。側面はコルゲートを廃し、ビードラインを施している。車内では、一人当たりの座席占有幅が25mm拡大された。
 このグループの中には、車椅子スペースを設置して冷房装置を変更した50番代も存在する。
10080系
写真未調達登場年:昭和63年
路線:東武伊勢崎線・日光線
所属区:南栗橋車両管理区
両数:4両

 10030系をベースに、東武鉄道初のVVVFインバータ制御とした車両。4両固定編成が1本だけ製造された。この車両の走行データをもとに100系が誕生した。
 この車両が誕生したころは、まだVVVFインバータ制御装置の黎明期であり、日立製のGTO式VVVFインバータ制御を採用。当時の技術ではGTOの容量は1C4M(ひとつのインバータで4つのモータを制御)が限界であったため、浅草寄り2両目のモハ12480に2両分・2組の制御装置を設置し、1C8Mに似た組成とした(100系では1C8Mが可能になった)。
 南栗橋車両管理区に配属され、伊勢崎・日光線で活躍を続ける。
20000系
登場年:昭和63年
路線:東武伊勢崎線、東京メトロ日比谷線
所属区:南栗橋車両管理区
両数:104両

 老朽化したそれまでの日比谷線直通用車両、2000系の置き換え用に製造された車両。それまでの2000系では冷房装置が未搭載だったため、サービス改善の意味もある。
 車両は、日比谷線の規格に合わせて18m3扉とした。前面左寄りには、地下鉄線走行のための非常扉がオフセットされている。運転装置は、地下鉄線を走行するため、温度上昇を抑える用に設計された9000系の流れを汲む。制御装置は自動界磁制御式主回路チョッパ装置を採用。ブレーキも9000系と同様の回生ブレーキ併用全電気指令式空気ブレーキである。保安装置には東武線内のATSのほか、日比谷線内のATCも装備(でないと直通できない)。ただし東急のATSはないので三直はしていない。
 前面窓を大きくとったため、運転席背後からの視界は良好。ただし、地下鉄から東武に入るとき、運転席背後のブラインドを開けてくれない運転士の人も中にはいるので、そんなときは横の小さい窓から見るしか方法がなくなってしまう。
20050系
登場年:平成4年
路線:東武伊勢崎線、東京メトロ日比谷線
所属区:南栗橋車両管理区
両数:64両

 日比谷線の混雑解消のため、編成両端の2両ずつを5扉とした車両。日比谷線の03系と同時期に製造された。8編成が南栗橋車両管理区に在籍。
 制御装置にはGTO式VVVFインバータ装置を採用。定員が増加したので、150kWにパワーアップした交流電動機TM-92を採用した。ブレーキ装置は20000系と同様のものである。ちなみに両端2両の扉間の窓は戸袋窓兼用のため、開閉ができない。この部分にある座席の定員はたったの3人である。
 車内には新たに自動放送装置を設置(男声)。扉の上にはLCDの案内表示機(山手線にあるようなヤツ)を設置して、次駅案内や乗り換え案内、キャラクターによる「お知らせ」などを表示している。
20070系
写真未調達登場年:平成8年
路線:東武伊勢崎線、東京メトロ日比谷線
所属区:南栗橋車両管理区
両数:24両

 ラッシュ時の運転本数増加に伴って増備された車両。5扉車は03系と合わせた本数が必要数に達したため、20000系と同様の3扉車に戻った。行先表示機はLEDになったため、20000系との判別は容易にできる。
 制御装置は20050系と同じものを使用しているが、台車は若干改良したものを使用している。パンタグラフはシングルアームである。
 室内は20050系中間車をもとにしているが、案内表示機はLEDになった。屋根上の冷房装置も小型化されている。
30000系
登場年:平成9年
路線:東武伊勢崎線・日光線、東京メトロ半蔵門線、東急田園都市線
所属区:南栗橋車両管理区
両数:150両

 半蔵門線・東急田園都市線への直通運転用に製造された車両。登場は平成8年だが、直通運転開始は平成15年なので、かなり早い登場といえる。当時は10000系と併結して、浅草や東武宇都宮へちょくちょく顔を出したりと、かなりの広範囲で活躍していたが、現在は直通運転に運用が限定されたので、浅草では見られなくなった。
 東武鉄道に乗り入れてくる他社線の車両は走行距離が多くなるため、この車両は半蔵門線・東急線方面で調整を図っていることが多いので、日中東武線内で見ることは少ない。
 6両編成と4両編成がそれぞれ15編成ずつ在籍し、通常時は下2桁が同一番号の6両編成と4両編成が連結されて運転されている。
 制御装置にはIGBTによるVVVFインバータ制御を採用。主電動機は東武鉄道最大出力を誇る190kWである。加速度は地下鉄仕様の3.3km/h/sであるが、10000系との併結時は2.5km/h/sとなる。
 マスコンは、東武鉄道では初となるT字型ワンハンドルマスコンを採用している。速度計は地下鉄区間のATCにも対応している。行先表示機は前面・側面ともLED、車内の案内表示機もLEDである。

各形式その他の写真

100系
上の写真の100系を、向きを変えてとったもの。
6050系
東武鉄道6050系…ではなく、会津鉄道所属の200番代。写真ではわかりにくいが、番号が62201となっている。東武の車両ともまったく同じ運用をしている。
8000系
8000系の2連。大更新を受け、行先表示などがLED化されている。大師線か何かの回送と思われる。
10000系
10000系in東向島。

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