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寝台特急出雲号と出雲・鳥取の旅 | 2006(平成18)年1月7日(土) |
東京〜京都 | 3 (寝台特急出雲号) | |
1972(昭和47)年3月15日から運転を開始した、寝台特急「出雲」号。 その登場は、1951(昭和26)年の急行「いずも」号に遡ります。 しかし、2005(平成17)年の暮れ、JRより「出雲号廃止」が発表されました。 好調な寝台特急「サンライズ出雲」号に比べ、乗車率の低下が続いていた出雲号。 噂としては聞いていたものの、まさかこんなに早くも決まってしまうとは思ってもいませんでした。 東京と神話の国出雲を結ぶ寝台特急「出雲」号は、2006(平成18)年3月17日をもって、廃止されることとなりました。 出雲号に乗車して出雲大社に行くことは以前からの念願であり、初詣も兼ねて今回の旅となりました。 1月7日の夜、久しぶりに東京駅10番線ホームへと上がりました。 ホームでは快速アクティ号が停車しており、近距離利用客を乗せて発車していきました。 次はいよいよ寝台特急「出雲」号です。 列車入線の放送の後、ブルーの車体が姿を現しました。 例え、利用客の減少が続いていようとも、他の列車にはない風格と憧れを感じさせてくれます。 ファンの皆さんとともに列車の姿を写真に納め、今回はゆっくりと乗車しました。 左上:発車案内板 右上:入線する出雲号 左下:「特急出雲 出雲市」の方向幕 右下:9,10番線ホームにて (以上、東京駅にて) | ||
21時10分、いつものようにガクンという衝撃とともに、ファンに見送られながら、列車はゆっくりと東京駅を発車しました。 およそ900kmもの旅が始まるわけですが、わくわくする気持ちと同時に、寝台に座っていると逆に落ち着いた感じにもなります。 窓の外に目を向けると、きれいな半月が夜空に浮かんでいました。 流れる景色を見ていると、列車は横浜駅に到着しました。 いつものことながら、横浜駅では、日常(ホーム)と非日常(車内)が向かい合うといった感じで、少し照れくさいような気分になります。 左:新橋駅を通過 右:半月と東京タワー (新橋〜品川間にて) | ||
すでに22時近い時間とはいえ、通過する駅では、まだまだ多くの利用客が列車を待っている姿が見えました。 列車はかなりゆっくりと進んでいきます。 東海道貨物線を走る長大な貨物列車が出雲号を追い抜いていきました。 22時10分頃、お休み放送が流れ、車内は減灯されました。 列車の灯かりでしょうか、それとも月明かりでしょうか、減灯されると外の景色がよく見えました。 しばらくボーっと外の景色を見ていると、列車は6分遅れで熱海駅に到着しました。 左:車内の様子 右:熱海駅を発車 | ||
次の沼津駅も6分遅れのままの到着でしたが、発車すると一気にスピードが上がりました。 そのおかげか、静岡駅到着時の遅れは、3分に短縮されていました。 静岡駅を発車してから、缶ビールを持って5号車の食堂車へと行ってみました。 食堂車には、4人掛けのテーブルが6つと、前寄りにはソファーがあり、まだ何人かの方々が談笑したりと出雲号の夜を楽しまれていました。 空いている席に腰掛け、缶ビールを飲んでいると、かつての賑わいがほんの少しだけ幻想となって見えたような気がしました。 缶ビールを1本飲み終えたところで食堂車を後にし、京都駅到着まで少し休むことにしました。 左:食堂車(フリースペース) 右:壁面に描かれた星空 (以上、撮影は京都駅停車中) | ||
3時20分頃目を覚まし、外を見ると雪が積もっていることがわかりました。 遅れはどうなったのか心配しながら、山科駅を通過したことを確認して、1号車のデッキへと向かいました。 京都駅では、非電化区間のある山陰本線に備え、電気機関車からディーゼル機関車へ、牽引機の付け替え作業が行われます。 その作業を見学するためです。 そして、列車はゆっくりと京都駅に到着、扉が開くと10人ほどのファンが一斉に機関車のところへと駆け寄りました。 まずは、EF65型電気機関車が切り離され、程なくして、DD51型ディーゼル機関車が連結されました。 その作業を見届け、急いで車内に戻ると、列車は発車時の衝撃もなく静かに京都駅を発車しました。 自身にとって初めての山陰本線に入りましたが、二条駅を通過したのを確認して、朝まで休むこととしました。 左:EF65型電気機関車(出雲市方) 右:DD51型ディーゼル機関車(出雲市方) (以上、京都駅にて) |
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