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寝台特急日本海1号 乗車記 | 2006(平成18)年3月5日(日) -その2- |
青森〜函館 | 4001 (寝台特急日本海1号) | |
青森駅を発車してすぐに車内放送があり、「世界最長の青函トンネルには、9時45分頃の進入を予定しています」とのことでした。 奥羽本線を走る貨物列車としばらく並走した後、列車は津軽線へと入り、除雪作業に追われる青森運転所の横を通過していきます。 車窓右側にはずっと住宅が続きますが、左側には雪原と遠くに津軽山地が見えます。 家々の間から次第に海が見え始め、瀬辺地駅を過ぎたところで、海岸沿いへと出ました。 左:津軽山地の手前に広がる平野 (津軽宮田〜奥内間にて) 右:青森湾から津軽海峡を望む (瀬辺地〜蟹田間にて) | ||
中小国駅を通過してしばらくすると列車の速度が下がり、ポイントを渡って津軽線から海峡線へと入りました。 1つ目のトンネルを入ったところで、青函トンネルを紹介する放送がありました。 津軽今別駅を通過してしばらくした後、左手に青函トンネル記念公園が見えると、列車は青函トンネルに入りました。 青函トンネルに入ると、湿度が高いためか、窓の外側が一気に曇りました 左:津軽線が別れる (新中小国信号場付近にて) 右:奥津軽の山々 (津軽今別〜竜飛海底間にて) | ||
トンネルに入り、10分程で竜飛海底駅を通過しました。 流れる電灯を見ていると、その単調なリズムに、少し眠気が襲ってきます。 窓の曇りも次第に取れ、さらに10分程で、緑の電灯が示す最深部を通過しました。 計ったかのようにおよそ10分で吉岡海底駅を通過、それを機に列車最後尾に行ってみました。 延々と続くトンネルに、何となく恐怖感が襲ってきます。 ようやく青函トンネルからスノーシェッドで繋がっている第1湯の里トンネルを抜けると、車内が一気に明るくなり、車窓に北海道の大地が広がりました。 左:青函トンネル内部の明かりが過ぎ行く 右:青函トンネル(第1湯の里トンネル)を抜ける (吉岡海底〜知内間にて) | ||
列車最後尾から、利用状況などをざっと見ながら戻りましたが、どの寝台もほぼ埋まっており、立席特急券での利用も多いことがわかりました。 車窓右側に海が見え始め、しばらくすると木古内駅に到着しました。 木古内駅から先、列車はずっと函館湾沿いを進みます。 対岸に函館山が見えてくると、放送で函館山の紹介がありました。 列車は茂辺地駅で運転停車、交換する特急「白鳥」20号が遅れたため、5分遅れでの発車となりました。 左:青空と白銀の景色が広がる (知内〜木古内間にて) 右:対岸の函館山が近づく (茂辺地〜上磯間にて) | ||
まるで何かの要塞のような日本セメント上磯工場を過ぎると、次第に建物が密集し始め、町が開けてきました。 そして、五稜郭駅を通過すると、函館駅到着の放送が始まりました。 最後に「またのご利用を…」と締めくくられていましたが、この列車が函館までやってくるのも、残り2週間を切ってしまいました。 ゆっくりと函館運転所の横を通過し、列車は11時30分、大阪駅からおよそ17時間半を掛けて函館駅に到着しました。 荷物をまとめて列車を下りると、「はこだて」の駅名表示板が目に入ります。 久しぶりにこの地に戻ってきた事を実感させてくれます。 単なる移動手段としてでなく、一晩の宿として、また、沿線の景色やお弁当を味わう場所としてお世話になった列車の姿を写真に収めると、青森方にDE10型ディーゼル機関車が連結され、程なくして客車が回送列車として発車していきました。 また、いつか、寝台特急「日本海」号を利用して旅をすることを誓って、列車を見送りました。 客車に続いてED79型電気機関車が単機で発車するのを見送り、ホームを後にしました。 左:ED79型電気機関車(函館方) 右:7,8番線ホームにて 左:寝台特急日本海1号(青森方) (以上、函館駅にて) | ||
改札口で、旅の記念に切符に無効印を押して頂き、外に出ました。 以前訪れた時は改装工事中だった函館駅は、とても美しい駅舎に生まれ変わっていました。 今回は時間の関係で観光はできませんでしたが、「鳳蘭」さんで塩ラーメンを大変美味しく頂いたり、函館市交通局の路面電車が行き交う姿を楽しんだり、摩周丸の姿を写真に収めたりと、短い時間ながらも久しぶりの函館を楽しみました。 今回のダイヤ改正を以って、寝台特急「日本海」号が青函トンネルを越えることはなくなってしまいますが、関西、北陸と、東北、北海道を結ぶ足として、今後とも運転され続けることを願っています。 左:函館駅(駅舎内) 右:函館駅 |
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