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急行しらゆき号 乗車記

2007(平成19)年7月14日(土) -その2-
新津〜酒田
9813D (急行しらゆき号)
阿賀野川を渡る
白新線と合流

程なくして、急行「しらゆき」号は、阿賀野川を渡りました。
河口に近く、川幅もかなりの広さがありました。
車窓に広がる水田も、阿賀野川が作り出した平野があったからこそです。

車窓左手から、白新線が近づいてくると、列車は新発田駅に停車しました。
そして、およそ10分強で、中条駅に停車、貨物ヤードには、「濃硫酸専用」と書かれたタンク車が留置されており、その先のクラレ中条事業所まで専用線が延びていました。
さらに10分弱で、坂町駅に到着すると、ホームの反対側には、国鉄色のキハ52が連結された、米沢行きの米坂線が停車していました。
わずかな停車時間でしたが、わっと人だかりができていました。

坂町駅を発車した列車は、10分程で、村上駅に到着しました。
村上駅では12分の停車時間があるので、ほとんどの方がホームへと下りていました。

左上:阿賀野川を渡る
(新津〜京ヶ瀬間にて)
右上:白新線と合流
(新発田駅付近にて)
左下:濃硫酸専用のタンク車
(中条駅付近にて)
右下:発車を待つ米坂線
(坂町駅にて)

濃硫酸専用のタンク車
発車を待つ米坂線
三面川を渡る
日本海沿いに出る

村上駅を発車した列車は、直流から交流へと切り替わるデッドセクションを通過しますが、ディーゼルカーなので、何も影響はありません。
ここまでずっと平野が続いていましたが、次第に進行方向前方に山が近づき、三面川を渡ると、久しぶりのトンネルに入りました。
トンネルを出ると、車窓に日本海が広がりました。
ここからしばらくは、ゴツゴツした岩と透明度の高い海岸が続きます。

間島駅に運転停車した列車は、越後早川駅を通過し、桑川駅に到着しました。
桑川駅では9分の停車時間がありましたので、ホームへと下りました。
道の駅も併設されている駅舎を出ると、国道を挟んだすぐ前に日本海が広がっていました。

桑川駅の先の海岸には、「笹川流れ」という名前がつけられています。
列車は笹川流れ沿いを進みます。

左上:三面川を渡る
右上:日本海沿いに出る
(以上、村上〜間島間にて)
左下:桑川駅に停車
右上:蓬莱山でしょうか
(今川〜越後寒川間にて)

桑川駅に停車
蓬莱山でしょうか
日本海の景色が続く
内陸へと入る

勝木駅に運転停車した列車は、府屋駅を通過すると、程なくして山形県へと入りました。
山形県に入っても、車窓には美しい海岸の景色が続きます。

列車は、あつみ温泉駅に到着しました。
5分の停車時間があったので、ホームに下りると、大きな「温海こけし」が出迎えてくれました。
あつみ温泉駅を発車すると、急行「しらゆき」号の旅も残り1時間ほどです。
なおも海岸沿いを進み、海岸ににょっきりと突き出た立岩が見えました。

小波渡駅を通過した列車は、トンネルを抜けると、次第に日本海から遠ざかり、山沿いへと入っていきました。
矢引トンネルを抜けると、車窓には再び水田の景色が広がり始め、列車は庄内平野へと入ったことがわかります。

景色が水田から住宅地に変わると、列車は鶴岡駅に到着しました。

左上:日本海の景色が続く
(あつみ温泉〜五十川間にて)
右上:内陸へと入る
(三瀬〜羽前水沢間にて)
左下:水田が広がる庄内平野
(幕内〜藤島間にて)
右下:第2最上川橋梁を渡る
(北余目〜砂越間にて)

水田が広がる庄内平野
第2最上川橋梁を渡る
急行しらゆき号(酒田方)
1番線ホームにて

終点の酒田駅まではもう残りわずかです。
列車は、北余目駅を通過すると、築堤を上がっていきました。
程なくして、車窓右手下に、2005(平成17)年12月25日に起きた、特急「いなほ」14号の脱線事故の慰霊碑が見えました。
あの日の出来事を思い出し、列車の中からではありましたが、犠牲者の冥福をお祈りするとともに、列車運行の安全を願いました。

そして、列車は終点の酒田駅に到着しました。
6時間弱の旅だったにも関わらず、「もう着いちゃったかー」という思いでした。
しばらくホームで撮影を行い、改札を出ました。

今回の急行「しらゆき」号の旅に参加し、さすがに今や全区間の復活は叶わず、新潟支社管内のみの復活運転ではありましたが、かつての日本海縦貫列車の雰囲気を味わうことができた気がします。

最後になりますが、この旅の2日後、新潟県中越沖地震が発生しました。
1ページ目に載せた、青海川駅構内では大規模な土砂崩れが発生し、旧日石加工柏崎工場の赤レンガ倉庫も倒壊しました。
これを書いている時点で、既に発生から3ヶ月近く経っておりますので、復興は進んでいますが、改めて、犠牲者の冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に御見舞い申し上げたいと存じます。

左上:急行しらゆき号(酒田方)
右上:1番線ホームにて
左下:急行しらゆき号(直江津方)
(以上、酒田駅にて)

急行しらゆき号(直江津方)



急行しらゆき号 乗車記
2007(平成19)年7月14日 -その1-
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