小日向 千秋 [日本] Chiaki Kobinata [Japan]
土中にて In the Earth
農と縄文の体験実習館「なじょもん」の横に設置された作品。 土を掘り下げた作品は、まるで古代の遺跡のようにも見える。 階段を下りると、周囲を土が覆う。 普段過ごしている地面の下には、土が広がっているということを感じる空間。
この作品を見るために、初めて「なじょもん」を訪れましたが、見事なヒマワリ畑が出迎えてくれました。 駐車場には多くの車が停められていましたが、ほとんどはそのヒマワリ畑を訪れた方のようでした。 ヒマワリ畑の横を通りながら作品に着きました。 地面を掘り下げた空間に、何となく発掘された古代の遺跡のように感じました。 階段を下りて、中を歩くと、土に囲まれた空間に、先ほどまでのヒマワリ畑の賑わいを忘れるようでした。
2006年作品 農と縄文の体験実習館「なじょもん」(卯ノ木) 常設
グランド・オープニングス [アメリカ] Grand Openings [USA]
グランド・オープニングス in 津南高校 Grand Openings in Tsunan High School
津南高校の2学期初日に行われた、多方向型芸術パフォーマンス「グランド・オープニングス」の公演。 体育館という空間の中で、グランド・オープニングスの5人が、約400人の生徒たちを巻き込んで、パフォーマンスを繰り広げた。
「グランド・オープニングス」は、意見がわかれるところだと思いますが、私はとても楽しんできました。 しばらく前までは、「平日だから無理だな」と思っていたのですが、次第に興味が湧き、有休をもらっていってきました。 ガイドブックに書かれた内容とは少し異なり、体育館のフロアに生徒さんを集め、外来者はギャラリーから鑑賞するといった感じでした。 内容は、予測不能、ゲリラ的(もちろん、賛辞です)といったパフォーマンスで、手伝いの生徒さんですら、荒川氏からその場で指示を受けたり、写真にもある木枠の移動に逃げ惑う生徒たちの姿があったりと、「予測不能なことを予測して作られたパフォーマンス」といった感じで、その展開を楽しむことができました。
2006年作品 津南高校 第2体育館 第3回期間中 8/29のみ
磯部 聡 [日本] Satoshi Isobe [Japan]
MOTION & EMOTION 2003 −手の知− MOTION & EMOTION 2003 -Wisdom of hands-
歴史民俗資料館の保存民家の裏の竹林の周りにその作品はある。 船山集落住民の手形の入った焼き物。 住民の手形は、作品を構成し、そして、後世へと受け継がれる。
その手形からは、住民の思いと温かさが伝わってくるようでした。
第3回期間中、久しぶりに作品を訪れてみました。 手形はすっかり乾燥してしまい、ひび割れてしまったものが多かったですが、それがやはり再び自然に還る土ならではなのでしょうか。 また、手形の間から新たに竹が伸びたりしていて、自然の力と、年月を感じました。
2003年作品 津南町歴史民俗資料館(船山) 常設
磯部 聡+船山の衆 [日本] Satoshi Isobe [Japan]
MOTION & EMOTION 2006 −俺たちの芸術祭− MOTION & EMOTION 2006 -We Got Our Art Festival-
2006年作品 津南町歴史民俗資料館周辺(船山) 第3回期間中のみ
海老塚 耕一 [日本] Koichi Ebizuka [Japan]
水と風の皮膚 Skin of Water and Wind
赤茶けた鉄の板。 鉄の棒と鉄の石が、不規則に置いてある。 流れる水が作品を潤す。
ちょろちょろと作品の上を流れる水を見ているだけで、いつまでも時間が過ぎていってしまいそうになります。 今度作品を見るときには、どんな風に変わっているか楽しみです。
第3回期間中、久しぶりに作品を訪れてみました。 鉄の石に混じって、まだ少し青い、毬栗(いがぐり)が作品上に落ちていました。 一見、集落の一角の放置されたような作品に見えますが、見えないところで、集落の方々の手が加わっているということを感じました。
2003年作品 中深見 常設
本間 純 [日本] Jun Honma [Japan]
Melting Wall Melting Wall
旧中津峡小学校のプールに立つ大きなガラス。 ガラスの上からは地下水が自然の力で流れ落ち、ガラスを潤す。 秋山郷の大自然がガラスの向こうでゆらゆらと揺れている。
見ているだけでなんとも涼しく、自然に囲まれることでとてもすがすがしい気持ちになります。 津南の作品の中で好きな作品の一つです。
第3回期間中、久しぶりに作品を訪れてみました。 本当に、久しぶりの訪問でしたが、からくりの宿のたたずまいと、作品の心地よさは、変わっていませんでした。 今回、「ぜひやってみたい」と思っていたのが、壁の向こうにいる人を撮影することです。 しかしながら、モデルがいるわけでもなく、「手っ取り早くそれを実現するには」ということで、自身が写ることにしました。 タイマーを掛けて、壁の向こうへ…。 いつシャッターが切れたかもわからないような感じでしたが、作品の感じは伝わりましたでしょうか。
2003年作品 かたくりの宿(結東) 常設