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東京見聞録  
2006年8月12日() 五日目   <宮崎へ、綾町の大つり橋、酒泉の杜>


宮崎へ>

 のそのそと6時半頃起きて出発する準備をしていました。今日はバスに乗って宮崎県小林市に向かいます。8時10分天神発のバスに乗るつもりだったので、お盆が始まることもあるしちょっと早めに出ておきたいところです。家主yneさんとマルコフはまだ寝ていたので、のので二人そっと出発。駅前歩いている途中にマルコフから連絡が入り、自分ももう帰ると。結局みんなでyneさんに挨拶も言わずに夜逃げしたみたいな格好になりました。ごめんね。お世話になりました。

 天神バスセンターについて、まず長崎へ戻るののと別れて、マルコフと二人でカフェみたいなところに入って軽く朝食。具が少ないサンドイッチを食べたら300円も取られててしまいました。これで300円は高いよなぁ。しかしお盆が始まったこともあって、天神バスセンターは大混雑です。さすが、九州のターミナル。九州は鉄道網よりも高速バス網のほうが発達しているので、みんなこっちに集まってきます。

 下関に戻るマルコフと別れ、8時10分発の宮崎行きフェニックス号に乗車。お盆ということもあって、1号から4号まで運転されていて、1号は3列独立シートだけど僕が乗った3号は狭い4列シートでトイレもありませんでした。これでみんな同じ値段だというのは納得いかないぞ。バスは満員で窮屈だったけど、今までの疲れもあって乗った瞬間眠りに落ちたのでまあよかったかと。

 お盆と言うこともあって途中から高速は渋滞しました。去年と同じです。まあ寝ていたのであんまり関係ありません。小林インター着は11時10分の予定だったところ、40分ほど遅れて11時50分に到着。1年振りに小林にやってきました!小林は抜けるような青い空で、本当にいい天気です。そして相変わらずのどかです。こののどかさ加減はたまりません。

 ホストのあおかつも同じ時間に福岡を出る高速バスだったみたいだけど、フェニックス号というメジャーなバスではなくて、何と格安のマイクロバスみたいなバスでやってきました。ちょっと時間はかかるけど値段は安いらしい。すごいバス知ってるよなぁ。で12時過ぎに今回のメンバーが全員集合して、迎えに来てくれていたあおかつのお父さんの車に乗ってあおかつ家へ。


<やってきました小林>

<小林インターバス停>

<綾町へ行く 大吊橋と酒泉の杜>

 あおかつ家に着いてそうめんの昼食を頂き、少し休憩してからあおかつカーに乗って観光へ出発。小林市内は去年見て回ったので、今年はどこへ行こうかねぇとパソコンで調べた結果、隣の綾町へ行くことになりました。去年よりも少し遠出です。ちょうど小林市と宮崎市の中間くらいに位置しています。

 綾町は全国的にも町おこしの成功例として知られている町で、これまでにも「ふるさとづくり大賞」(内閣総理大臣・1991年)、「過疎地域活性化優良事例町村」(国土庁長官・1994年)、「日本一星の見える町」(1995年)、「首長が選ぶ元気な自治体・西の横綱」(共同通信社・1998年)と、受けた賞は枚挙に暇がないみたいです。自然を残すことと町おこしを同時に成り立たせている稀有な例ですね。

 最初に山の中にある照葉大吊橋へ。ふもとは晴れていたのに、山奥に進んで行くに連れて雲行きが怪しくなりました。今にも雨が降ってきそうな雰囲気です。しかしこの吊橋は迫力があります。地上から約142m地点をかかる吊橋としては2006年8月の段階で日本一です。しかしこの後、10月に大分県に高さ173mの吊橋が出来てしまったために、日本一の称号は返上しなければならなくなりました。が、僕が歩いたのは2006年8月なので、間違いなく日本一です。。142mもあるから下の眺めもすごい。


<吊橋入り口>

<吊橋を渡る>

<吊橋から眺める上流の景色>

 橋を渡っていると、後ろから高校生の集団がやってきました。どうやらサッカーの全国大会か何かで静岡からやってきて、試合が終わったからかなんなのかで観光しているような感じです。しかしこの高校生達がうるさいのなんの。はしゃぎまくって橋を揺らそうとしたりします。マナー違反だからやめろと。しかも彼らはボキャブラリーが少なくて、皆一様に「マジすげー」と「マジこえー」しか言ってませんでした。ゆとり教育の弊害がこんなところに出ているのでしょうか。明らかに語彙が足りてない。

 250mの吊橋を渡りきると、そこからは遊歩道になっていて、ぐるっと回って吊橋のスタート地点まで戻れるようになってました。せっかくなので歩いてみることにはしたものの、途中からついに雨が降ってきてきました。結構高低差があるので、雨で滑ったりすると大変です。今回の旅行、もうハイキングはないと思ってたけど、まさかここでプチハイキングになるとはね。雨が邪魔だったけど、30分程度なので楽は楽でした。森林浴森林浴。途中見えた大吊橋は結構絵になります。


<鬱蒼とした遊歩道>

<雨で森が煙る>

<川と大吊橋>

 散策し終わって車に戻る頃には大雨になってしまって、山の天気の移り変わりやすさを実感できます。あおかつのお父さんによると、このとき小林の方では全く雨が降ってなかったそうで、こんなに近いのに全く天気が違うってこともあるのかと驚きました。

 それから麓まで下りて酒泉の杜へ。ここは綾町の酒造りや工芸品、温泉、ホテルなどなどが一緒になった一大施設で、端的に言うと綾町の観光拠点といったとこなのでしょうか。物産館に入って綾の地ビールを買ったり、綾の地酒を試飲したり、綾のワインを試飲したり、日向夏みかんを使った地サイダーを飲んだり、阿蘇高原のミルクで作ったソフトクリームを食べたり、ガラス工房を見たり、ワインの醸造過程を見学したり、そういうことをしました。温泉もあるかた入ろうかと思ったけど、入浴料があまりにも高かったのでやめてしまった。


<綾の地ビール>

<綾の地酒を試飲>

<濃厚なソフトクリーム>

<綾のワインを試飲>

 綾町を車の中からざっと見た感じ、自然は豊かです。ここに住みたいと思わせるための何かがあるんだろうけど、ざっと見ただけだったので残念ながらそれはわかりませんでした。吊橋や酒泉の杜への観光客が多かったから、町おこしはうまくいっているんだろうけれど、本当に綾町のすごさを知るには、少なくとも一週間くらい滞在しないといけないでしょう。一回じっくり滞在してみたい気もします。

<バーベーキュー>

 小林のあおかつ家に戻って夕食準備。今年もバーベキューをしていただくことになりました。これを楽しみにしていたのは言うまでもありません。特に竹に焼酎を入れて暖めるカッポ酒。これ最高。竹に入れられてじわじわと暖められた黒霧島は、水やお湯で割ってないのにまろやかで、ストレートでも十分飲めます。竹の甘さがじわじわ出ていて本当においしい。今年も宮崎地鶏や西諸牛を始めとして、家の畑で採れた新鮮な野菜をいただきました。ゴーヤがあまり苦くなくて美味かった。


<またまたカッポ酒>

<地鶏の炭焼き>

<西諸牛の炭焼き>

<コロ>

 食後は飼い犬のコロを連れて散歩。当然僕のことを覚えているわけもなく、最初は見るとワンワンワンワン吠えていました。でも慣れれば静かになります。本当はすごく恐がりな犬なのです。食後の腹ごなしも兼ねて、あおかつのお父さんやみんなとコロの散歩をしていると、他にも庭でバーベキューをしている家がありました。何やらそこのご主人と話し出すあおかつのお父さん。そして結局、みんなしてそのバーベキューに呼ばれることになりました。こういうコミュニティがあるのはさすがに田舎です。何か西表島を思い出します。ありがたやありがたや。しかし僕は腹が一杯過ぎて、ほとんど酒も飲めず食事も出来ずだったのが残念。あおかつ家のバーベキューがおいしすぎたんだ、多分。

 10時過ぎに失礼して、家に戻ってから順番に風呂に入って就寝。虫の声だけが響く、静かな夜です。


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