2011年8月9日(火) <ソウル(韓国農協中央会、韓国農村経済研究院、韓国家庭料理)>
<訪問と聞き取りの一日>
二日目は朝5時過ぎに起床。最近は12時頃に寝ることが少ないので、早く寝ると早く目が醒めてしまいます。おじいちゃんみたい。雨はようやく上がったようで、傘をささずに散歩に出ることもできました。
<朝のホテルキャピタル> |
<もやがかかったホテルからの眺め> |
7時過ぎから1階ロビーで朝食。バイキング形式なのでどんなものがあるのやらと楽しみにしていたら、韓国っぽいものはキムチと海苔とスープくらいで、あとは一般的なホテルの和洋食バイキングと言ったところ。和食も多いところに日本人観光客の多さが伺えます。あとはお粥の原産地が「セネガル」となっていたのも謎。昨日の夜の焼肉がまだお腹に残っている感じだったので、今日の朝は極めてシンプルにしました。ソウル牛乳が作っているヤクルトっぽいもの(ヨーグルトと書かれてある)は、日本のヤクルトと比べるとやや香料が強い感じです。調べてみると韓国にはヤクルトの子会社があり、韓国ヤクルトが出しているのはヤクルトで、それ以外の会社が出しているヤクルトっぽいものはヨーグルトというそうです。
<1階ロビーで朝食> |
<いろいろ並ぶ> |
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<ヤクルトっぽいものもある> |
<朝はシンプルに> |
8時半にロビー集合し、今日もバスに乗り出発。最初の目的地までは約30分ということで、最初は普段通りの何気ないバス移動でした。しかし出発して5分くらい経った頃、突如持病の腹痛が襲ってきてどうしようもなくなりました。出発前にちゃんとトレイに行ったのに・・・。これはどう考えてもあと25分持たないという絶望的な気持ちになっていると、このままいくと早く着き過ぎるからということで近くにあった戦争記念館に寄って行くことのこと。これは助かった。ということで、バスが駐車場に着くやいなや、一人一目散にトイレへと向かい事なきを得ました。海外で汚点を残さないでよかった。トイレ後は皆と合流し、戦争記念館の周囲をサッと見物。朝から韓国軍兵士が訓練を行っています。戦争記念館はこれまで来たことがなかったので、今度じっくり中身を見てみよう。
<戦争記念館をちょっと見学> |
<韓国軍が訓練を行っている> |
9時に午前中の訪問先である韓国農協中央会(NH)に到着し、12時までの3時間程ヒアリングと意見交換。日本語の紹介VTRもあり、それによるとNHは世界4大協同組合(=世界で4番目の売上高)とのことです。他にも○○において第○位!みたいな紹介が続き、日本の某D○CのCMみたいだなあと感じずにはいられません。。NHは日本の全農・全中・全共連・農林中金全ての機能を兼ね備えている巨大組織で、来年には3分割されるそうですが、韓国の農業政策に対して強大な影響力を持っていることは間違いありません。ちなみに世界4大協同組合のうち、1位と2位は日本の全農と全共連(JA共済)が占めているということで、日本のJAグループ恐るべし。
<立派な建物の韓国農協中央会> |
<3・11なので日本のことに言及していると思ったら。。> |
ビルの入り口に「2011年3月11日云々・・・」という垂れ幕が掲げられていたので、これは日本頑張れみたいなことを言っているのかと思いましたが、どこを見てもイルボン(=日本)という記述がありません。これは一体何かと思ったら、何か重要な法律が通ったとのことでした。やっぱり日本人は3・11の表記を見ると、どうしても地震と津波の被害に繋がってしまいます。
12時過ぎに会合は終わり、中央会の方々と一緒に歩いて警察庁近くの食堂へ。
<西大門からソウル駅方面へ向かって歩く> |
<韓国警察庁> |
食堂の名前は良く分かりませんでしたが、調べて見ると「ドゥレ味堂」というチェーン店のようです。今日の昼はここでプルコギ定食。甘く味付けされた肉がおいしくてご飯が進みます。韓国はどこの食堂に行っても白米がおいしく、炊きたてのコシヒカリを食べているようでした。こればっかりには日本よりも優れているのではないかと思います。どんなにおかずが美味しくてもご飯がまずいと全然だめなので、この点で韓国の食堂は素晴らしい。昼からHiteビールも出てきて、気持ちよく眠りたくなりました。
<ソウル駅近くでも味のあるアパートがある> |
<地下にあるドゥレ味堂> |
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<無料のおかず達> |
<プルコギ定食> |
昼食は1時半過ぎに終わり、農協中央会の方々と別れ、再びバスに乗って午後の訪問先へ。ソウル駅近くから東にあるチャンニョンニ(清涼里)辺りまで移動です。午後の約束は3時のため、このまま行っても少し時間を持て余しそうだということで、途中で大統領官邸のチョンワデ(青瓦台)と李氏朝鮮時代の正宮であるキョンボックン(景福京)をサクッと見物していくことに。
まず大統領官邸のチョンワデ。左下の写真の真ん中にほんの少しだけ覗いている青いところが、大統領官邸のチョンワデで、その右前にある建物は迎賓館です。やっぱりこの角度からではチョンワデをみることは難しいか。チョンワデの前では車が止まれないので、なかなか全景を写真に収めることは難しくなります。
<真ん中で少しだけ見えている青い瓦がチョンワデ> |
<チョンワデの前の公園から> |
しかし僕は5年前にチョンワデを見学したことがあるので、そのときに撮った写真を載せておきます。これなら良く分かる。このときは前大統領のノムヒョンが北朝鮮のミサイル問題に追われて執務室で仕事をしていたという話でしたが、その5年後にまさかノムヒョンが自ら命を絶ってこの世からいなくなっているとは、誰が想像できたでしょうか。
<チョンワデ(2006年6月)> |
続いてチョンワデのすぐ南にある景福京。李氏朝鮮王朝の正宮です。火曜日は休館日で入ることができなかったので、周囲から眺めるだけになりました。まあ、僕は何度か訪れているので特に問題もなく。
3時から韓国農村経済研究院(KREI)で聞き取り及び意見交換。昨日のKIEPが経産省系なら、今日のKREIは農水省系の研究機関ということになります。部屋よりもトイレの方が冷房が効いているのに驚きました。
<韓国農村経済研究院> |
<韓国農村経済研究院と書いてある> |
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<農村経済だけあって植物に覆われている館内> |
<いろいろいただく> |
会合は5時過ぎに終わり、記念写真を撮ってソウルでの公式予定はこれで終了。
<夕食は韓国家庭料理>
聞き取りを終え再びバスでソウル中心部へ。夕食の場所はインサドンということで、今回の韓国訪問で一番メジャーな観光地に行くことになりました。タプコル公園のそばで降りると、そこにはずらりと並んだ占い屋台の数々が。「タプコルの母」とか言われてるんかな?
<タプコル公園周辺からソウルタワーが見える> |
<日本で言うところの新宿の母?> |
歩いてインサドンへ。ここはいつ来ても相変わらず活気があります。伝統品から怪しいお土産を売っている店まで、玉石混合で入り乱れている感じです。しかし団体行動なのでのんびりと散策するわけにも行かず、すたすたと歩かなければいけません。今回初めての散策だったけど、こればっかりは調査なので仕方がない。以前来たときに見つけた「独島本部」の看板を探しましたが、どこにあるか分からず写真が撮れなかったのが残念です。
<インサドンを歩く> |
<インサドンを歩く その2> |
今回どうも韓国に来た気がしないというか調子が狂っているのは、恐らく街を歩いていないからだと思います。バスで移動すると点と点の移動になってしまうので、街の繋がりというのものが良く分からなくなる上に、街の雰囲気を肌で感じることができません。もちろん今回は調査で日程が詰まっていることもあって仕方がないのだけど、旅行で来るならなるべく自分の足で街歩きをしたいものだと思います。
夕食はインサドンの表通りから一歩路地裏に入ったところにある韓定食の「チリサン」。地球の歩き方にも大きく載っている、結構有名な韓定食のレストランです。ここの名物は豆腐料理ということで、それらを中心に韓国の家庭料理の夕食となりました。化学調味料を使用しておらず、季節の野菜をふんだんに取り入れているので体に良いそうです。ただ料理名が分からないのと出てくる量が多いので、全部食べ切れるはずもなく。最後は日本の具だくさん味噌汁に相当するテンジャンチゲをご飯にかけて、ご飯だけは何とか完食しました。日本だとねこまんまは行儀の悪い行為だと捉えられがちですが、韓国では汁ものの中にご飯を突っ込んで食べるのが当たり前なので、郷に入れば郷に従えで大丈夫だろうと。
<チリサン> |
<初めに出てきたおかず達> |
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<名物のコンビジ(おからスープ)やテンジャンチゲなど> |
<今日もパジョン> |
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<エイヒレだったかな・・・?> |
<一見肉のようで実は豆腐料理> |
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<緑の野菜の天ぷら> |
<これは固い魚だったような・・・> |
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<イシモチの焼き物> |
<ジャパニーズネコマンマスタイル> |
食後は夜のインサドンを抜けて再びタプタル公園前まで。
<夜のインサドン裏通り> |
<道路の上に商店が建つ> |
バスに乗ってホテルに戻り、ホテルに着いたのは10時前。今日も特に全体での二次会はないということで、じゃあ今日も少しだけ数人で集まって話でもしようかと最年少部屋に行き、少しだけビールを飲みながら1時間程過ごしました。
<ホテルの部屋からの夜景を眺めつつ> |
11時半に散会して、12時前に就寝。結局ソウルに2泊したけれど、ソウルに来ているという感覚が全くなかったなあ。カジノに行けなかったのが心残りです。。