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2008年4月12日(土) <野島崎(野島崎灯台、厳島神社)、館山(鯨の駅弁)、九十九里浜>
<南房総へ行く>
毎年恒例の大学院のコースの新歓合宿。今年は千葉の九十九里浜で行われるということで、そのついでに南房総をぶらぶらすることにしました。もう青春18きっぷの時期は終わっているので、今回使うのは
「南房総フリーきっぷ」
という、特急にも乗れる少し豪華な切符です。南房総のJR線(木更津〜館山〜安房鴨川〜茂原)の特急自由席と特定のバスが乗り放題+出発地からの往復の特急指定券がセットになったこの切符、3日間有効で東京都区内からだと7500円。これでも十分安いですが、これが千葉市内からだと5500円と2000円も安くなります。それだったら、渋谷から380円で舞浜まで出て、舞浜からフリーきっぷを使えば2000−380×2=1240円も安くなるじゃないかと、ちょっとせこいですが千葉市内からの切符を購入しました。
当日。ほぼ徹夜で5時半に家を出て渋谷へ向かい、渋谷から半蔵門線・有楽町線・JRと乗り継いで、千葉県の海浜幕張駅に到着。渋谷を出たのが6時1分で、海浜幕張に着いたのが7時1分なので、ちょうど1時間です。海浜幕張からは内房線の特急「さざなみ」に乗り換えて、房総半島南端の館山に向かいます。ここ幕張海浜駅は、千葉マリンスタジアムにも近い幕張新都心の中心駅。ここなら朝早くから立ち食いそばか駅弁があるだろうと期待してきましたが、駅弁はおろかキヨスクすらまだ開いていませんでした。。幕張の弁当を買って、特急で景色を楽しみつつ朝食にしようと思ったのに。。
7時9分、さざなみ1号に乗車。5両編成で、そのうちの2両が指定席。土曜朝の特急なので人が多いのかと思ったら、ほとんど乗客はいませんでした。こんなんで採算取れるのかな?少し心配にはなりますが、人が少ないと静かで乗り心地がいいのもまた事実。特急のリクライニングシートに身を沈め、途中で各駅停車を追い抜き、右手に広がる東京湾を見ながら館山に向かいました。木更津を過ぎた辺りから、左に山、右に海が広がり始めます。特に去年の合宿地であった岩井海岸辺りからは対岸の三浦半島がよく見えて、本当にいい景色。
<特急さざなみ(館山駅で)> | <人いない> |
<房総半島最南端の野島崎 館山のくじら弁当>
8時34分、終点館山駅に到着。バスまで時間があったので、駅のそばにある立ち食いそばの店でかき揚丼のセットを食べることにしました。まあ、値段も400円だし、駅の立ち食いだしと思ってあまり期待はしていませんでしたが、食べてみて思いのほかおいしかったのには驚きました。蕎麦は麺がツルツルで、歯ごたえも十分。かき揚丼はかき揚げが揚げたてで、噛むとサクッといい音がします。量も多いし、これはクオリティが高い店を発見しました。
<館山駅> | <かき揚丼セット(400円)> |
9時発のJR関東バスに乗って、房総半島南端の野島岬へ。館山から野島崎まではバスで約40分、値段にして550円くらいかかりますが、今回の南房総フリーパスならこのバスもタダで乗れます。往復で1100円だから、これが浮くのはありがたい。このフリーきっぷはかなりお得ではないかと思います。
バスは朝早いからか、僕以外に一人しか乗客がいませんでした。その一人も途中で降り、最後の20分くらいは僕一人。バスの採算は大丈夫なのだろうかと、ここでも余計なお世話的心配をしてしまいました。9時40分、目的地である野島崎灯台口に到着。ここから野島崎までは歩いて10分というところ。
<バスは僕ともう一人> | <バス停から野島碕灯台を望む> |
<野島崎園地> | <野島崎灯台> |
館山に着いた頃は晴れていましたが、ここにきて天気が怪しくなってきました。天気予報では今日一日いい天気だと言っていたのに。。雨に降られてはたまらないので、少し急ぎ気味でまずは野島崎灯台へ。参観料200円を払って、まずは灯台に登ってきました。
野島崎灯台は1870年に初点灯した歴史ある灯台で、日本の灯台50選にも選ばれています。調べたところによると、日本で内部を登れる、いわゆる「参観灯台」と呼ばれるものは15箇所しかないそうです。僕は結構各地の灯台に登っているような気がしたので、そんなに少ないとは思いませんでした。数えてみたら、角島・日御碕・潮岬・犬吠埼・都井岬、そして今回の野島崎で6箇所なので、全制覇もそう遠くはないはず。。。
灯台特有の角度のきつい螺旋階段を登っていき、これまた特有の最後にある梯子のような急階段を登ると、目の前に広がるのは太平洋。パノラマで広がる景色は気持ちいい。ちなみに、この沖合いはイージス艦と漁船の衝突事故が起こった場所。それを考えると複雑でもあります。
<明治時代に建てられた証明> | <最上階のランプ> | |
<南端方面を眺める> | <バス停方面を眺める> |
灯台を降りて併設されている資料館を見た後、そばにある厳島神社をお参り。この神社は小さい割りに面白いです。まずは石で作られた七福神が飾られていますが、数えてみると6体しかなくて、残りの1体は本堂に祭られているそうです。なぜ1体だけが特別扱いを受けているのかは分かりませんが、これらは千葉県の重要文化財に指定されています。そしてもう一つは、子宝を祈願する場所で、申し訳程度の暖簾をくぐると、そこには木で作られた男性のそのものズバリが。。そしてその隣には大きな貝があり、これは恐らく女性のモノを表していると思われます。男性のそのものズバリの先端部分をすりすりすると、子宝に恵まれるそうです。一応写真を撮りましたが、載せると猥褻物陳列罪とかになりかねないので、モザイクをかけてお届けしようと思いましたが、モザイクかけるのが面倒なのでそのままで載せます。それにしても立派なものをお持ちで。。
<七福神のうちの六福神> | <自主規制しません> |
その後、歩いて海岸部分を散策。ごつごつした岩肌が地獄のようにも感じます。天気があまりよくないのではっきりとは見えませんが、遠くに伊豆半島の姿も確認することができます。天気がよかったら気持ちがいいだろうなぁ。最南端部分の岩の上には錆びたベンチがぽつんと設置されており、ここからは朝日も夕日も見えるという絶景のポイントだそうです。ただし、ベンチは一つしかないので競争率が高そう。あとはしっかりと「房総半島最南端の地」の碑も確認しました。僕は本当にこういう最北端とか最南端とか、そういった端っこが好きなので、これでまた一つ目的をクリアできて満足です。日本の有人最南端の波照間島、本州最南端の潮岬と比べると感動は少ないけど、それでも南端は南端なので。。
<野島崎> | <野島崎> | |
<南端にポツンと置かれたベンチ> | <朝日も夕日も見えるスポットらしい> | |
野島崎から1kmほど歩いて、バスターミナルがある白浜海岸へ。白浜はこの辺りの中心保養地で、ホテルや旅館が立ち並んではいますが、天気の影響もあってか何となくどんより寂れた雰囲気があります。実際にシャッターが下りていたり、潰れたままになって放置されている店舗の多いこと。こういうのを見ると物悲しくなります。
<白浜音頭発祥の地> | <白浜から野島崎灯台を> | |
<多分元セブンイレブン> | <閉店したスーパー> |
少し雨も降ってきたので、バスターミナルで次の館山駅行きバスを待つことにしましたが、このバスターミナルもまた街に合わせて古い感じでした。骨組みが錆びています。案内板は昭和の雰囲気丸出しだし。東京からの高速バスも走っているとは思えないくらいの雰囲気で少々驚きました。雨を凌げるだけまだましかな。
<白浜バスターミナル> | <館山駅行きバス> |
11時過ぎの館山行きバスに乗り、館山駅に戻ったのが12時前。ちょうど昼食の時間なので、館山駅の名物といわれる「くじら弁当」(1000円)を購入しました。何でも、千葉の駅弁ランキングか何かで見事横綱に輝いたほどの一品らしい。しかも一日限定30食。僕はこういった限定とか横綱とかいった言葉に非常に弱いので、釣られるままに買ってしまいました。
次の電車の時間まで約1時間ほどあったので、駅から少し歩いた館山城址公園にでも行って、桜の残り香でも楽しみながら駅弁を食べようかと歩き出しました。しかし、地図で確認したよりも、実際歩いてみるとかなりの距離があります。10分くらい歩いたところで遠くに城が見えたので、このまま歩いて城跡に行っていたら電車に間に合わないと、望遠で写真だけ撮って駅に戻ることにしました。
<館山の川> | <館山城をかなりアップで> |
館山駅の2階部分にはテラスがあって、景色を眺めながら休憩するにはちょうどよいスペースになっています。他に場所を見つけるのも面倒だし、ここで昼食にすることに。くじら弁当を開けてみると、なかなかのボリュームで鯨が敷き詰められていました。写真の左側が鯨のしぐれ煮、卵を挟んで右側が鯨のそぼろ。食べてみると鯨独特の臭みはほとんどなく、癖がなく食べられます。逆に鯨そのもののダイレクトな味を楽しみたいという人には物足りないかも。牛肉や豚肉と比べて少し固かったけど、おいしく頂きました。ただ食後にゲップをしたら(汚い話ですみません)、その臭いは鯨の肉の臭いで、あぁやっぱり鯨を食ったんだなという実感が湧きます。
<館山駅テラス> | <くじら弁当> |
弁当を食べ終わったらちょうど電車の時間だったので、ホームに降りて安房鴨川行きの普通電車に乗車。館山から安房鴨川までは特急電車が走ってないので仕方がありません。ほとんど乗客がおらず、僕の車両には里帰りをすると思しき母子くらいしかいませんでした。お陰でボックスシートを占領して、足を延ばし放題。12時57分、安房鴨川行き電車が出発。南房総の景色を見つつ、1時36分に安房鴨川駅に到着。
安房鴨川では1時間ほど待ち時間があったので、駅から近い鴨川海岸に出てみました。鴨川といえば鴨川シーワールドが有名ですが、まあ、1時間だと行く余裕もないし、そもそも僕は動物園とか水族館とかあまり興味ないし。今回の旅行のために南房総の下調べをしましたが、南房総には僕が好むような自然の景勝地や寺社仏閣が少なくて、どちらかというとマザー牧場だの鴨川シーパラダイスだの勝浦海中公園だのといった、レジャー施設が多いみたいです。東京に住んでいる親子が、「パパ、明日はどこか連れてってよぅ」「よおし、じゃあ明日は鴨川シーワールドに行って、アライグマを見るか」「やったー、パパ大好き!」「ははは、じゃあ今日は早く寝なさい」とか言って、そういうほのぼの家族のための場所、それが南房総。だから今までいま一つ南房総に魅力を感じなかったわけだ。僕のように一人で来るべき場所ではないみたいですね。
鴨川海岸ではたくさんのサーファーが波に乗って楽しんでいます。一人凧揚げをする女性も。彼女に何があったかが知りたいですが、ここで聞くと不審者に間違われるので、彼女が一人黙々と凧をあげる様子を眺めていました。
<安房鴨川> | <鴨川海岸> |
2時34分、安房鴨川発の特急「わかしお20号」に乗って、合宿の集合地点である茂原へ。茂原はこのフリーきっぷの東側の北限でもあります。今日は木更津〜館山〜安房鴨川〜茂原と、U字に移動したと言ったらわかりやすいかな。フリー区間は自由席乗車なので席があるかどうか心配でしたが、乗ってみると意外なほどがら空きで拍子抜けしました。曇り空の景色を眺めつつ、3時50分に茂原駅に到着。やっぱり特急は速い。
<新歓合宿>
茂原駅で東京からやってきた皆さんと合流し、M2以上の男は駅そばのジャスコで酒の買出しをし、マイクロ送迎バスで九十九里浜の宿へ。泊まる宿は
「太陽の里」
というリゾート風施設です。。茂原駅からはバスで20分と、結構距離がありますが、3分歩けばそこは九十九里浜という最高の立地。砂風呂もあって、かなり楽しみにしていました。
<太陽の里> | <宿泊場所のコテージ> |
宿に着いた時点で5時半で、6時から食事。今年は自炊ではなく出してもらう形式にしたので、食事の準備をしなくてよいので本当に楽です。しかし、合宿で料理を出してもらうとなると、どうしてこうも肉肉しいラインナップになるのでしょうか。ハンバーグに唐揚げに天ぷらに豚の焼き物と。学部の合宿ならいいけど、そろそろ30歳が見えてきた身には結構辛い食事だったりします。おいしかったけど。
<肉が多い夕食> | <釜で炊いた炊き込みご飯> |
食事の後はそのまま会場でコンパということで、新M1の皆さんと話をしたり、泡盛古酒を飲んだり。10時頃、風呂に入る前に助教さんや後輩達と4人で夜の九十九里浜へ。少し雨が降り出しそうな天気だったのか、暗闇の中でも波が白く泡立っているのが見えました。ただ本当に真っ暗だったので、普通に写真を撮ったのでは何も写りません。何とか写るようにと、ISO感度1600、露光8秒で撮ったのが下の写真です。かなり荒い画像だけど、写っただけいいかな。右下の人の大きさと比べると、波の高さがよく分かります。
<夜の九十九里浜> |
その後温泉に入り、コテージに戻ってコンパの続き。4人部屋に20人以上が入っていたので、なかなか窮屈です。でもこの密着具合は学部時代のコンパを思い出します。今年の合宿は、今までの合宿よりも学部っぽいノリなような気がしたのは、一つは部屋のせいもあったのかも、と思います。酒はあまり飲まないようにして、いろいろ話しつつ4時過ぎに就寝。4時の時点で半数以上が起きていたことが驚きです。最終組は6時半くらいまで起きていたそうで。。
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