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東京見聞録  
2008年4月13日() <小湊(誕生寺、鯛の浦)>


小湊 日蓮寺と鯛の浦>

 前日は4時半に寝たものの、目が覚めたら6時半で、ものすごい二日酔いでした。。胃がきりきりと痛みます。昨日はそんなに飲んだつもりはないのに、何故こんなに気分が悪いのか。布団で寝ているのも辛かったので、ふらふらと本館の方へ行き、温泉のそばのソファーでぐったりとしていました。

 ソファーでぐったりしたら少し落ち着いたので、再びコテージに戻って布団で横になってうつらうつらしていると朝食の時間。しかし、まだ極度の二日酔いで気持ちが悪い僕は、バイキング形式の食事に全く手をつけることができませんでした。水とオレンジジュース、味噌汁を一口飲むくらい。あと二日酔いの時に、納豆の臭いが漂ってくると吐きそうになるというか死にそうになります。僕は元々そんなに納豆が好きではありませんが、二日酔いの時の納豆の臭いは殺人級。何でおれの隣で納豆を食べるのか!と理不尽な怒りを覚えてしまう始末です。いかんいかん。

 その後も全く二日酔いが治まる気配がなく、チェックアウトぎりぎりの時間まで横になり、その後皆で送迎バスに乗って茂原駅へ。バスの中でも気分の悪さは治まらず、茂原駅に着いたときは一刻も早く家に帰って横になろうと思いました。雨も降ってるし寒いし、もう限界。茂原駅で解散し、各駅停車で帰るみなさんをホームで見送ったあと、僕はその10分後の特急で帰ろうとホームにスタンバイ。これに乗れば12時過ぎには家に帰れます。

 しかし、ここであろうことか、「せっかくフリーきっぷを持っているのに、ここで帰ると勿体ないんじゃないの?もうこっち方面に来ることもないかもよ」という悪魔のようなささやきが聞こえてきました。気分最悪なのに、この囁きに乗っかった僕。自分でも馬鹿だとは思うけど、東京とは逆方向に向かう特急のわかしお(=昨日来た道を再び戻る)に乗ることを決意しました。もうこうなったら、気力を振り絞って周ってしまおうと。駅のコンビニでソルマックを買って飲み、10時53分発の特急わかしお5号に乗車。電車に乗ったら席について再びぐったりし、意識が朦朧とする中で11時45分、安房鴨川の二駅手前、安房小湊駅に到着。


<安房小湊駅>

<古い駅名票>

 体調はまだ悪いですが、雨が降っていないのがせめてもの救いでした。安房小湊で有名なのは鯛の浦という景勝地と日蓮宗大本山の誕生寺。南房総には日蓮宗の寺院が多くありますが、ここ小湊こそが日蓮生誕の地です。誕生寺とは文字通り日蓮が誕生した場所に建てられた寺で、日蓮宗にとっても神聖な場所らしいです。

 駅から海沿いを歩いて誕生寺方面へ。天気は余りよくありませんが、やはり海を眺めるといいものです。潮風に吹かれると、酔いも回復していくような気分になります。。


<小湊の海>

<小湊漁港方面>

 右に小湊漁港を見つつ誕生寺へ。僕ははっきり言って日蓮宗というものがどういうものかあまりよく分からないので、ちょっと身構えるところもありましたが、ざっと見たところは一般的な仏教寺院でした。ちょっと偏見を持ちすぎてたかな?日蓮が生まれた場所だけあって、境内が広いのはもちろん、産湯をつかったという誕生水なるものも。また、ここの本堂の瓦は世界最大級の大きさだそうです。本堂自体が大きいので、その瓦も大きくなるのは当然の成り行きか。


<誕生寺入り口>

<日蓮が産湯をつかったという誕生水>

<三門>

<幼少の日蓮像>

<本堂>

<本堂の瓦は世界最大級>

 誕生寺のそばには鯛の浦の観光船乗り場がありますが、ここで船に乗るとさらに酔いが回るのは確実なので、今回はパス。鯛の浦の由来は、その通りマダイが回遊するところから来ていますが、本来マダイというものは水深10〜20mという比較的深い層に回遊するのに、鯛の浦のように浅い場所を回遊するのは珍しいことなのだそうです。これは科学的にも解明されていないそうです。あとは日蓮が誕生した際に鯛の浦の鯛が舞い踊ったとか。まあこれは嘘だろうけど。

 鯛の浦の遊覧船に乗らない代わりに、漁協が運営するウオポートへ。海産物やお土産がずらりと並べられている場所でした。海の幸を食べさせてくれる食堂でもあるかと思ったけど、残念ながらなし。食堂を併設すると儲かると思うんだけど。もちろん、今回の僕は二日酔いで食べ物を口に入れることは出来ませんが。

 この近くの交差点は「日蓮交差点」という名前が付いており、英語では「Nichiren Cross」というそうです。何か、ロールプレイングゲームの必殺技のような名前にも聞こえます。「必殺、ニチレンクロス!」とか。


<鯛が中心の町>

<そのままズバリな名前>

<漁協が運営するウオポート>

<売られている鯛せんべい>

 1時間ほど散策したお陰で、だいぶ二日酔いが回復してきました。再び歩いて駅へ戻り、特急に乗って東京へ帰ろうかと時刻表を見てみると、何と特急は1時間後までありません。駅前に何もないこの安房小湊で1時間を潰すのは正直辛いので、各駅停車で少し大きそうな勝浦へ出ることにしました。ちなみに紀伊半島の「勝浦」は「紀伊勝浦駅」で那智勝浦町、こちらの「勝浦」は勝浦市。旧国名を冠してないところから、こっちの方が栄えているんじゃないかと期待して。

 小湊から勝浦までは各駅停車で18分の距離。1時24分に勝浦駅に着いて、駅前を散策してみましたが、・・・特に何もないかな。というか、紀伊勝浦の方が数段栄えているような気がします。勝浦海中公園や勝浦漁港まで行くと時間がなくなるし、仕方がなく駅の中で時間を潰しました。みどりの窓口で帰りの指定券を発券してもらい、後は駅の中をうろうろと。若干不審者っぽかったかな・・・。


<勝浦駅>

<名物?の凧>

<南国っぽいホーム>

<「房総発見電」と。>

 2時9分発のわかしお18号に乗って、外房線を東京方面へ向かい、行きと同じく3時11分に海浜幕張駅で下車。そこからJR・有楽町線・半蔵門線と乗り継いで4時過ぎに自宅に帰ってきました。最後は何とか酔いが抜けてよかった。

 今回使った「南房総フリーきっぷ」はかなり使えます。計4回特急に乗り、バスにも乗り、2日間で房総半島を行ったり来たりしたので、普通に切符を買っていたら13000円くらいになっていました。それが5500円になるのだから、割引率は6割弱。房総半島は車があればそれが一番いい交通手段なのだろうけど、JRを使用するならお薦めの切符です。


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