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2007年1月6日(土) 二日目 <曰くつきのラーメン屋、福岡市博物館、福岡タワー>
<曰くつきのラーメン屋>
前日は夜遅くまで話をしていたけど、起きたら何と昼1時半でした。目覚めるのが遅くなることは分かっていたから、午前中の予定は立てないでいたけど、さすがにちょっと寝すぎた。。
いそいそと準備をして2時過ぎに出発。天気予報の通り、暗雲が立ち込め今にも雨が降りそうな雰囲気でした。それと風が強い。これで雨が降ってきて傘を差そうものなら、僕のか弱い折りたたみ傘は間違いなく木っ端微塵になる感じ。スカートをはいたお姉ちゃんでもいれば、チラリズムの極致でわぉぅ!なんだろうけど、残念ながらそんな人は一人もいませんでした。。というか、お姉ちゃんがいたとしても、福岡の女性の多くはスカートではなくハーフパンツをはいているのでそういうのは全く期待できません。ハーフパンツは今の流行なのか?もしかして「ハーフパンツ」という言葉自体間違ってる?
そんなお姉ちゃんのハーフじゃないパンツが見えるか見えないかの話は置いといて、今日の一発目はまたしてもラーメン。昨日2杯食べているけど、福岡に来たらラーメンを食べなければいけない。それも現時点で福岡ナンバーワンの呼び声が高い店に行くというのだから、ラーメン好きとしては行かざるを得ません。
箱崎九大前から地下鉄に乗って呉服町へ。ちなみに福岡の地下鉄は駅ごとにマークが付いていて、箱崎九大前のマークは松です。昔は箱崎松原駅といって、駅周辺に千代の松原があったことからこのマークがつけられたらしい。近い将来、九大は箱崎から移転するので、もしかしたら駅名も戻るかもしれませんな。あと今まで福岡の地下鉄は東京と比べて高いなぁと思っていましたが、最近では隣の駅なら100円で移動できるようになったそうです。昨日は天神−中洲川端間でこの100円切符のお世話になりました。
<箱崎九大前のシンボル、松> | <隣なら100円。> |
呉服町駅に到着して、少し歩いて目的のラーメン屋へ。夏に来た時は盆休みか何かで閉まっていたので、もしかしたら今日も正月休みかもと心配したけど、「営業中」の目印であるピンクのバケツが室外機の上に置かれていました。今回は写真を撮らなかったので、下にある写真は夏に行った時に撮った休店日の写真です。
<元気一杯!(2006年夏、休店日)> |
この店は「元気一杯!」という名のラーメン屋ですが、写真を見てお分かりの通り、店名を示す看板がどこにもありません。のぼりもない。そう、ここはネットをよく騒がせている、「おいしいけれど曰くつき」のラーメン屋なのです。その曰くつき具合はDK、yneの二人からよく聞いていて、様々な「掟」が存在しているそうです。例を挙げると「ラーメンが来る前にテーブルに置いてある辛子高菜を食べてはいけない」「ラーメンはスープから味わわなければならない」「携帯やデジカメで写真を撮ってはいけない」などなど様々あるそうな。その掟を破ると、主人と女将の表情が一変、「金はいらんから出て行け!」と食べかけのラーメンを取り上げられるらしい。実際にDKはそういう場面を2回も見たことがあるらしいので、これがただの都市伝説でないことはわかります。さらには、店主の機嫌によっては一見さんお断りになることもあるらしく、入った瞬間に追い出されたりなんかすることもあるそうです。今回はDKさんがいたのでこの点はまず安心。
そういうわけで、若干緊張して店に入り、若干緊張して入り口近くのテーブルに着席。が、一見すると想像していたのとは全然感じが違いました。もっと頑固で難しそうなオヤジと口うるさそうなババアがやっているのかと思ったら、今時の若い夫婦が一生懸命働いている。大きな声で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を口にし、腰が低く、行動もテキパキしています。これは予想外。本当に曰くつきのラーメン屋なのか??ただラーメンを食べている他の客は皆一様に静かで、店内には大きめにかかったラジオの声と女将さんの甲高い声が響いているのみでした。確かに、これは緊張感がある。
ラーメンを注文。yne,DKの二人はラーメン(600円)で、僕はチャーシュー麺(800円)。ラーメンを注文するときも、どぎまぎして初心者みたいに振舞うとつまみ出される恐れがあったので、さも知った風に「チャーシュー麺一つ」とさりげなく注文しました。これで注文はクリア。
待っている間は結構手持ち無沙汰です。大きな声で談笑するとこれまたつまみ出されるらしいので、なるべく静かに。テーブルの真ん中にどーんと鎮座する辛子高菜が「うまいよ。おれを食ってみれば?」と話しかけてくるが如く誘惑してきますが、この誘惑に負けると確実につまみ出されるので、絶対に我慢。ていうか辛子高菜をそもそも置かなきゃいいのに。
ようやくラーメンがやってきました。写真は撮ると確実につまみ出されるので、今回は写真なし。まずは言われた通りにスープから一口。なるほど、確かにうまい。ものすごくコクがあって、かつものすごく甘い。全体的に味が濃いけど、しつこくない。こりゃすごい豚骨ラーメンです。ただチャーシューは確かにおいしいけど、量が多いと食べ飽きてくる感じもしました。途中からツナ缶食べているような感じになってきたし。でもDKさんが現在福岡で一番というのも分かる気がします。そしてこれだけ曰くつきなのに、客が多いこともわかるような気がします。以前DKさんが言っていた一言がこのラーメン屋を的確に表しているので、ちょっとその表現を拝借。「人でなしだけど美味い」。ちなみに最後のほうで、例の辛子高菜を入れて食べてみました。そしたらこれが思いっきり辛かったから、必死になって水を飲んでしまった。
ということで、念願かつ緊張の一杯であった元気一杯のラーメン、確かにかなりおいしかったとは思います。でもあのいつ何が起こるかわからないという雰囲気の中で食べたから、何となく萎縮しておいしさ一割減みたいなところがあったのも事実。やっぱりラーメンって肩肘張らずに食べなきゃいけないと思うわけです。がんこ親父とかいてもいいと思うけどさ、それだったら暗黙の了解とかじゃなくて、決まりごととしてきちんと書いておくくらいのことはしたほうがいいんじゃないかしら。
おいしいけど、福岡在住でこの店をよく知っている人と一緒じゃない限り、行かないほうが無難でしょう。
<福岡市博物館>
元気一杯を出ると、若干風が強くなってきていました。再び地下鉄に乗って西新へ。かの有名な修猷館高校や西南学院大学がある文教地区です。ここからしばらく歩くと
「福岡市博物館」
があるというので、今日はそこへ行ってみることにしました。目的はずばり実物の「漢委奴国王」の金印。志賀島で発見されたこの金印は、福岡市博物館に展示されているというので、どうしても見ておきたかったのです。
しかし西新駅を出ると、風も雨もものすごいことになってしまっていました。雨がひどいので折りたたみ傘をさしたら、あまりに強い風で一瞬で骨がぐにゃっと曲がってしまった。ほぼ新品だったのに・・・。この風の強さは、やっぱり海が近いことも関係があるのかもしれません。
で、強い風に耐えつつ進んで、ようやく福岡市博物館に到着。常設展の入場料は学生150円と安かったものの、建物自体はどこにそんな金があるのかと思うくらい豪華です。
<地下鉄構内の宣伝> | <でっかい福岡市博物館> |
常設展は150円の割りに見所が多くて、福岡の歴史がよくわかります。ビデオによる紹介も多く、昨日の九州国立博物館と比べてもそんなに引けを取るわけではありません。むしろ入場料で言ったらこっちのほうがお得かも。
そんな中で国宝の金印は別格のように展示されていて、側には職員が常駐しています。本物を見て思ったのは、思ったよりもかなり小さいということ。一辺が2.3cmだそうです。教科書で見ると大きなイメージがあったんだけど、実際にはこれくらいなのね。そして「金印」というだけあって、2000年近くが経とうとしているのに、未だにその輝きは衰えていませんでした。小さいけれど存在感がある、正にそんな感じ。
お目当ての金印の他にも展示物は多く、じっくり見ていたら閉館の5時になってしまったので、最後の方はかなり流して見物終了。特別展を見ることができなかったけど、まあこれはまたの機会に。今回は金印を見られたからいいや。
<TNCと福岡タワー>
博物館の近くは百道浜(ももちはま)と呼ばれている地区で、フジテレビ系列のTNCやTBS系列のRKB、それに福岡タワーなんかがある観光スポットになっているみたいです。もう少し東に行けば福岡ドーム(とyne家)があるので、残った時間でこの辺りを散歩してみました。相変わらず風はびゅんびゅん吹いていて、歩きづらいものがあります。
<博物館からTNCと福岡タワー> |
まずはTNCへ。テレビ番組紹介のブースがあったので行ってみると、丸ごとワンフロアがめざましテレビのコーナーだったりしてちょっとびっくり。系列局なのはわかるけど、これはちょっと便乗しすぎではないかい?と。もっとローカルの「ももち浜ストア」のコーナーでも作ったほうがいいのに。ちなみに「ももち浜ストア」は東京で「こたえてちょーだい」をやっているときにTNCで放送されているはずの生放送番組です。昔はよく見てた。こたえてちょーだいみたいな朝から陰鬱となる番組よりも心にはいい番組です。
あとめざましテレビのお天気お姉さんが、未だに高樹千佳子だったのはどうかと。もう降板してから2年近く経とうとしてるのに。リアルな大塚さんの蝋人形もあって、何か異様で不思議な空間でした。
<TNCのイメージキャラクター> | <大宰府をイメージしたTNCのめざまし君> | |
<朝やってるローカル番組> | <なぜかめざましテレビのセット> |
TNCを見物して、日も暮れてきたので、最後は 福岡タワー へ。何回か下から見たことはあるけど、実際上るのは初めて。地上123mの展望台に上ると、福岡の夜景が一望できてそれはそれはきれいでした。ただ風がめちゃくちゃ強かったので、タワーがぐらぐらと揺れているのがわかります。まるで船にのっていたような気分。こんなに建物が揺れた経験は地震以外では初めて。
<西方面 手前の川は室見川、その奥は西区姪浜> | ||
<東方向の天神方面。左手に見えるJALホテルに隠れているのが福岡ドーム> |
福岡タワーから下りた後は、バスに乗って天神へ。天神で天婦羅定食を食べ、yne、DKの二人と別れて、8時20分の高速バスに乗って下関へ帰りました。普段は空きまくりの高速バスは、この日に限って何故か超満員。早めに行って並んでたからよかったものの、遅かったら補助席に座らなければいけないハメになっていました。何で今日に限って多かったかな?相変わらず風が強かったので、関門橋の通行止めが心配されたけど、無事通って10時前に自宅に到着しました。
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これで何度目の福岡行きになったかは知らないけど、毎回行って思うのは「福岡はいい街だ」ということです。東京ほど巨大で息が詰まるでもなく、かといって下関ほど田舎で何もないわけじゃない。都市の割には自然が多い。食べ物がおいしい。できることなら、人生のうちで1年でいいから福岡で暮らしてみたい、と本気で思います。
最後に、福岡タワーで見つけたお土産の写真を。福岡はこういうネーミングのお土産が好きなのか?
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