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福岡旅行記(2008夏) 1  
2008年9月6日() <秋月(秋月城址、城下町)、二日市(二日市温泉)、福岡>


<福岡へ行く>

 帰省中は実家にいてもだらだらとしてしまうので、土日を利用して福岡へ行くことに。一昨日も福岡を通ったし、そうでなくても今まで何度も福岡に来ているので、もはやあまり旅行という感じはしませんが、一応旅行記のほうに入れておきます。いつものように高速バスを利用し、最寄りの唐戸バス停を9時38分発。最近は福岡⇔下関の高速バスに乗ると反射的に寝るようになっていて、今回も高速に乗って関門橋を越えて九州に入った辺りからずっと寝ていました。そして気が付くと福岡の都市高速。終点の天神バスセンターには11時に到着。いやー、2日振りの福岡!

 福岡に来たらラーメンを食べなければということで、以前福岡のラーメンハンターdkさんが勧めてくれた店へ行くことにしました。西鉄福岡駅から快速に乗って10分、大橋駅で降りて、駅近くにある「拉麺帝国」へ。ドラゴンスープと銘打っていて、これは果たしてどんなスープなのかと気になります。お得なランチセットもありましたが、初めて入る店では一番シンプルなラーメンを食べるという信念のもと、550円のらーめんを注文。東京と比べるとラーメン1杯の単価が100〜200円安いのはありがたいことです。

 出てきたラーメンは見た目意外とあっさり。背油も脂の膜も張ってません。これは結構シンプルかも、とスープを一口飲んでみると、見た目よりも結構濃い。でも油っぽくないので味がストレートに伝わってきます。スープの底には豚骨を砕いて砂状になっている骨がたまっていて、これは久留米系統のド豚骨かな?全体的においしかったですが、スープの味が少し独特で後半若干飽きてきました。あとでいろいろなサイトを調べてみると、どうも以前は背油バリバリのスープだったらしく、スープがガラっと変わってしまった今は賛否両論あるとかないとか。dkさんも最近はルーティンから外れたって言ってたし。まあ、個人的には長浜ラーメンと久留米ラーメンの中間という気がします。


<福岡駅から西鉄に乗って>

<大橋駅に到着>

<ドラゴンスープの拉麺帝国>

<らーめん550円>

 この後は久留米に行って、有名な大砲ラーメンでラーメンをはしごしようと思っていましたが、拉麺帝国でラーメンを食べたら急に腹いっぱいになってしまい、これ以上は無理!な状態になってしまいました。それどころか急に体がだるくなってしまい、もう動きたくない状態に。何なんだろうか、これは。たった1杯のラーメンなのに。。ということでさすがに久留米行きは諦めましたが、ふんばって次の目的地へ行くことにしました。

<筑前の小京都 秋月>

 今回の目的の一つは、「筑前の小京都」と呼ばれている秋月に行くこと。以前から行ってみたかった場所ではありますが、西鉄→甘木鉄道→バス、となかなか面倒な乗り換えをしなければならず、しかも甘木鉄道とバスは本数も少ないので二の足を踏んでいました。今回もどうしようかと思いましたが、30歳までに全国周ると決めたからには行かない訳にはいかないじゃないかと、自分でもよく分からない理由付けをして行くことに。まあ福岡近郊だし、甘木鉄道やバスの本数の少なさはどうにかなるだろうと。ということで、大橋から西鉄に乗ってさらに南下し、西鉄小郡で下車。西鉄小郡駅で甘木鉄道に乗り換えですが、西鉄と甘木鉄道の小郡駅は少し離れていて、5分くらい歩かなければいけません。案内に沿って進んで行き、甘木鉄道の小郡駅に着いてびっくりしました。駅が驚くほど質素です。ホームは1面のみで、電車も1両のレールバスらしい。西鉄小郡駅は特急も止まる結構大きな駅なのに・・・。その割に乗客はそこそこ多くて、結構な人がホームで待っています。


<甘木鉄道小郡駅>

<小郡駅のホームは1面のみ>

 12時39分の甘木行きに乗車。小郡では地元のチョイ悪カップルや部活帰りの高校生、女子高生が乗ってきてかなり賑やかでしたが、彼らのほとんどは途中の松崎駅で降り、電車は一気に静かになりました。福岡近郊の田圃が広がるのどかな風景にやりつつ、ことことと音を立てて進む電車。旅情ですねぇ。そして12時59分、終点の甘木駅に到着。駅前には「日本発祥の地 卑弥呼の里 あまぎ」という石碑がありました。僕はこれ初耳。近くには「卑弥呼の湯」という温泉もあるみたいですね。果たして真相は・・・。


<甘木鉄道 終点甘木駅>

<甘木は卑弥呼の里らしい>

<列車の塗装にも卑弥呼が

<骨董物の機械>

 秋月へは甘木駅からバスに乗って20〜30分というところですが、どのバスに乗ればいいのか分からないので駅前の観光案内所で聞いてみました。するとバスは1時間に1本だから気を付けてくださいと。やっぱり、バスの本数は少ないのね。バスの時間まで甘木駅周辺をぶらぶらし、20分発のバスに乗り込みました。乗ったのは僕の他には一組の中年夫婦のみ。土曜日のこの時間でこれじゃ、確かに1時間に1本で十分かもしれません。でも観光地に行くバスなのに寂しいなぁ。みんな車で行くのかな?

 バスはだんだんと緑の多い風景の中に入って行き、20分ほどで秋月バス停に到着しました。が、7月から9月にかけてはさらに山の方に入った「だんご庵」というバス停まで延長運転をしているらしく、料金も同じらしいのでどうせなら終点まで行くことに。だんご庵は江戸時代から続く峠の茶屋で、今でも営業しているそうです。じゃあどうせなら御団子でもいただこうかしらと。で、だんご庵バス停に到着し、だんご庵の方に行ってみました。しかし、何というか、何か一人では非常に入り辛い感じ・・・。川縁に座敷があって、おばさんや家族連れが談笑しながら食事をしているのを見ると、これは一人じゃ行きづらいじゃないかと。むむむ・・・。結局へたれな僕はだんごを食べるのを諦めました。

 だんご庵に行かなければだんご庵までバスで来た意味が全くないわけで、自分のへたれ加減にいい加減うんざりしましたが、だんご庵から秋月の街に向かって歩いた道が思いのほかよかったのには救われました。何というか、僕の理想とする田舎の風景が広がってます。遠くに山、近くに田んぼと川。たまにある民家では犬がわんわん。こういうなかを散歩するのはとても気持ちがいいものです。そうそう、この景色を堪能するためにわざわざだんご庵まで来たんだと、いいように解釈します。

 緑を堪能し、秋月の街に到着。まずは「杉の馬場」と呼ばれる道を通り、秋月城址へ。この杉の馬場、春には桜が一面に咲き誇ってとても美しいそうです。そして秋は秋で紅葉がきれいだと。夏は夏で緑がきれいなのでよかったですが、今度は春か秋に来てみたいもんです。通りには土産屋がたくさんありましたが、その中で新鮮卵を売っている店があり、卵のネーミングが「秋月の卵」と。。高校で日本史やった人は知っていると思いますが、ここ秋月は明治期に起こった士族の反乱「秋月の乱」の舞台でもあります。多分それにかけてるんだろうけど、秋月の乱自体結構マニアックなものだから、一体どれだけの人が「卵」と「乱」がかかっていると気付くだろうか・・・。


<杉の馬場>

<秋月城址>

<長屋門>

<黒門(秋月城本門)>

 秋月城は福岡藩主黒田長政の三男、長興(ながおき)によって1624年に築城されたそうです。しかし今では長屋門と黒門、石垣が残る程度で、跡地は中学校と広場になっています。この秋月中学校が木造で、なかなかいい味をだしています。広場では近所に住んでいると思しき親子連れがシートを敷いてご飯を食べていて、何てのどかな場所なんだろうと。


<秋月中学校>

<城跡の広場>

 秋月城址を見た後は秋月の街をぶらぶらと散策することにし、まずは武家屋敷の久野邸へ。久野邸に行くまでに「貝原東軒誕生の地」という石碑が建っていて、これは誰だ?と思いましたが、解説文を読んでみると貝原益軒の奥さんだそうです。かなりマニアックですね。久野邸は見学料500円ということで内部見学は断念しましたが、周りを見ると相当広い屋敷のようです。


<久野邸>

<月見坂>

 その後も秋月の街をぶらぶら。黒田氏の菩提寺である古心寺や当時の様子を良く残す石田家住宅、秋月のシンボルである目鏡橋などなど、秋月の街を歩きながらいろいろと見てきました。こういう観光地はメインストリートから一歩中に入ると感じが全く違うことが多いですが、秋月は路地裏も風情があって散策しがいがありました。全国にはいろいろな小京都がありますが、秋月ほどのんびりゆったりした雰囲気を出している小京都はなかなかないのではないかと思います。特に何があるという町ではないけれど、かなりいいところです。


<緑が広がる>

<秋月川>

<白壁の街並みが続く>

<石田家住宅>

<古心寺 黒田長政の墓>

<目鏡橋>

 秋月の玄関にあたる目鏡橋(眼鏡ではなく目鏡と書くらしい)から再びバスに乗って甘木駅へ。行きのバスは普通のバスでしたが、帰りのバスは小さなコミュニティバスでした。で、甘木駅に着いたのが甘木鉄道の電車が発車する2分前。。すごい接続です。今日は交通渋滞がなかったからいいけど、渋滞したらどうするんだろう。

<二日市温泉と福岡の幸>

 甘木駅から電車に乗って小郡に戻り、小郡で西鉄に乗り換えて天神方面へ。だるくなった体調は秋月を歩いたらさらに悪化したようなので、これはまずいと風邪薬を飲みました。ちょっと熱っぽかったしね。僕はいつなんどき何があってもいいように、風邪薬・鼻炎薬・胃腸薬・鎮痛剤・下痢止め・トローチを携帯しています。これさえあれば旅先でもほとんどは大丈夫です。旅先じゃなくても、外出先では何があるか分からないので、この携帯薬が意外と役に立ちます。

 福岡ではyne・dkの二人と6時半に落ち合うことになっていたので、それまでまだ少し時間があります。体調もあまりよくないことだし、ここはゆっくり温泉にでも入ろうかと、福岡のベッドタウンにして温泉地であるという二日市温泉へ行くことしました。西鉄二日市駅で降り、地図を見ながら温泉街へ。歩いて行くと結構な距離があって、地図には「二日市駅から徒歩10分」と書いてあったのにおかしいな・・・と思いましたが、よく見るとこれは「JR二日市駅から」という意味でした。二日市には離れた場所にJRと西鉄の駅があって、どうやら僕が勘違いしていたようです。薬で頭がボーっとしていたからかな。いかんいかん。で、じゃあ西鉄の駅からはどうなのかと見てみると、「バスで15分」と。。バスで15分もかかるんか!それを歩いて向おうとは・・・。でも途中まで歩いているので引き返すこともできず、25分くらいかかってようやく温泉街に到着しました。帰りは絶対にバスに乗ろうと、温泉の前にあるバス停で時間をチェック。1時間に2本で、03分と31分らしい。今は5時10分なので、6時3分のバスに乗れば大丈夫だと確認してから温泉へ。温泉は公共浴場の 「御前湯」 です。公営温泉なので料金も安く、入浴料はたったの200円。石鹸とシャンプーを買っても320円でした。

 しかし、どうやら夕方のピークの時間に当たったらしく、温泉は地元のオジサン・ジイサン・観光客り乱れてのイモ洗い状態でした。これじゃゆっくりもできん。こういう温泉は朝と夕方が一番混むそうなので仕方がありませんが、それにしても人多過ぎでした。でも体を洗って温泉に身を沈めれば気持ちがいいもので、体調もいくらか回復した気がしないでもありません。温泉はちょっと塩素臭かったけど。湯上りには元気が出そうな「飲む玉葱」180円ジュースを。玉ねぎをジュースにしていたのが珍しかったのでこれを買ってみました。甘い玉ねぎを飲んでいる感じで、これは確かに体によさそう。後で調べたら、これは韓国の製品らしいです。


<二日市温泉 御前湯>

<飲む玉葱らしい>

 風呂上がりに飲む玉葱を飲んで、待合室でふわーっとしつつバスの時間を待つひと時。幸せな時間だなぁと思いつつ、バスの時間が近づいてきたので目の前にあるバス停へ。後はバスに乗って、優雅に西鉄二日市に向かおうかねぇと思ってました。僕が乗るのは6時3分のバス。が、バス停で改めて時間を確認してみると、何と、この6時3分のバスは西鉄二日市には行かない!!!何てこった・・・。さっきは時間だけさっと確認して、行き先は見てなかったか。何たる失態。次の西鉄行きはもちろん30分後で、これを待っていたら天神に着くのが7時半近くになってしまいます。ということで、再び西鉄二日市まで歩かなければいけなくなりました。せっかく温泉に入ってきれいさっぱりしたのに、また歩いて汗をかくなんて。ほんと、とんだ馬鹿だわ。ちゃんと確認しておけよ、1時間前の自分・・・。

 どうしても17分の特急に乗りたかったので、かなり急ぎ目で歩いて駅へ。温泉できれいさっぱりした肌も、再び汗まみれです。全く何をやってるんだかと思いながら、何とか6時16分に西鉄二日市に到着しました。そして17分の特急に乗って天神に32分着。約束の時間から10分遅れでyne・dkの二人と合流しました。遅れてすみません。

 今晩は中洲で飲もうかと、天神から歩いて中洲へ。福岡と言えば下の中洲の写真の風景が有名ですが、どうも一時期に比べるとネオンが少なくなった気がします。これも原油高の影響かな?


<以前よりネオンが少なくなった気がする中洲>

 まずはyneさんが探しておいてくれた、 「しょうき」 へ。しょうきは福岡の人気大衆居酒屋らしく、値段もかなり安めの設定でした。メニューを見たらビールが390円、飲み放題込でも2500円とか。東京じゃさくら水産くらいしか対抗できないんじゃないかというくらい安いです。ということで、福岡っぽいものも頼みつつ、まずはビールで乾杯。ん?何かビールが・・・ホッピーっぽい?

 料理はそこそこで、ビールの次に頼んだやきいも焼酎「黒瀬」をちびちびやりながら食べる明太子はさみ揚げなんかは結構おいしいです。僕の十八番のフライドポテトはまあ・・・という感じ。まあ値段が値段だから仕方がない。yne・dkの二人とは6月の学会でこっちに来たときも会っていて、2か月ぶりくらい。いつもお世話になっております。


<明太子のはさみ揚げ>

<明太カルボナーラ>

<しめ鯖>

<フライドポテト>

<焼きいも焼酎の黒瀬を飲む>

<大衆居食家しょうき>

 焼酎を飲んでいい気分になったので、店を変えて二次会へ。二次会は僕が以前から気になる店があったので、わがまま言ってそこに行かせてもらいました。櫛田神社の近く、川端通商店街にある 「せいもん払い」 へ。新鮮な魚料理を出す居酒屋で、地元でもかなり人気が高い店です。いろいろなサイト・ガイドブックにそう書いてあったから間違いない。特に呼子のイカが食べられるのいうので、一度行ってみたいと思っていました。「せいもん払い」とは漢字で書くと「誓文払い」。大安売りや在庫一掃処分という意味らしいです。


<川端通商店街を歩く>

<せいもん払い>

 人気店でよく行列が出来ているということでしたが、時間が時間だったのか並ばずに入店。さて、どんな料理を頼もうかとメニューを見てみると、値段が書いてません。。時価ということか。でもここでひるんではいけないと思い、ゴマアジや刺身盛り合わせ、呼子のイカ刺しやおきゅうと、つぼ鯛の味噌焼きなどを注文しました。出されたものはどれも新鮮で本当においしい。特に呼子のイカは甘くて歯ごたえがあって、それでいてさくっと噛みきれるという鮮度抜群のイカでした。さすが呼子。でもこれ、高いんだろうなぁ。


<ゴマアジ>

<刺身盛り合わせ1人前>

<呼子のイカ刺し>

<つぼ鯛の味噌焼き>

 1次会のしょうきで結構食べているので、2次会はビール一杯に料理もこのくらいにして(僕はもう一杯福岡の日本酒飲んだけど)12時前にお会計。その額12000円!ということは、1人当たり4000円。いやー、やっぱり結構いっちゃったか。2次会で腹が一杯だからこの程度で済んだものの、1次会でここに来ていたら相当な金額になったろうなぁと思います。2次会でよかった。でもここの料理は本当においしいので、スポンサーがいるときには是非来て飲み食いしたいものです。誰か、僕のスポンサーになって。もう一回呼子のイカを食べたいわ。

 地下鉄で唐人町まで行き、今日は3人でyne邸でゴロ寝。さすがに薬の効き目と一日歩いたことと酒とで、yne邸についたら記憶がなくなるように寝てしまいました。


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モドル

                                         

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