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青森・函館旅行記 3  
2009年3月22日() 三日目   <大沼(遊歩道を歩く)、函館(イカ刺し、塩ラーメン、摩周丸)>


函館朝市と朝食>

 珍しく夜中に目が覚めることなく、8時起床。ぐっすり9時間寝られました。でも旅行に来ているときは早く起きないと時間が勿体ないわけで、そういう意味では今回は寝すぎました。でも連日の疲れもあるし、今日は帰るだけだしで、今日はチェックアウトの時間まで部屋でうだうだしてしまいました。こういうゆとりのある時間の使い方ができるのは贅沢なことです。

 9時半にホテルをチェックアウトし、まずは函館駅前にある朝市へ。函館と言えば朝市ですが、駅前の朝市は客引きが激しいという話を聞いていたので、そういうのが苦手な僕は若干尻込み。10時過ぎなのでピークを過ぎてはいたようですが、入り口付近だけ見て退散しました。買う気もないのに袖を引っ張られてはたまったもんじゃありません。

 朝食は朝市の入り口にある「朝市どんぶり横丁」へ。横丁にはいろいろな店がありましたが、大体どの店も同じラインナップで同じ値段です。どう考えてもカルテル結んでるような。。ということは何処に入っても同じだろうと思い、ガイドブックにも載っていた 「馬子とやすべ」 へ。周りのお客さんは皆丼物を食べていますが、僕はどうも海鮮丼が好きになれません。「万遍なくそこそこいい成績を取る優等生」という感じで個性がない。それよりも、国語も社会も理科も英語もだめだけど、数学だけは良くできるような、単品一発勝負の方が好きです。ということで、函館の名物であるイカ刺し定食を注文(1050円)。もちろん単品一発勝負の場合、数学すらできないという可能性もあるので危険な賭けではあります。

 出てきたイカ刺しを見てびっくりしました。申し訳程度に上品なイカの刺身が出てくると思ったのに、量が多いです。食べてみるとかなり甘くて、ご飯が進みます。青のりの味噌汁もおいしい。満足な朝食でした。メニューを見たら「活イカ刺し」もあったので、値段は高いけれどそっちにすればよかったかなぁと少し後悔しました。普通のイカでここまでおいしいのだから、活イカはもっと新鮮でおいしいことでしょう。


<客引きの激しい函館朝市>

<朝市でイカ刺し定食>

<新日本三景 大沼国定公園>

 朝食後函館駅へ。昨日でほぼ函館市内の見どころは見て回ったので、今日は少し足を延ばして大沼まで行くことにしました。新日本三景にも選ばれた大沼国定公園。函館からは普通電車で50分程度(特急なら20分)の距離です。函館大沼間はフリーきっぷの区間外なので、別に530円の乗車券を買って10時44分発の普通列車に乗車。車内は田舎で見るような旅情を誘うボックスシートで、北海道のローカル線に乗るのも悪くありません。


<函館駅の駅名票>

<函館本線の普通列車>

 11時37分、大沼公園駅に到着。函館よりも寒く、雨もぱらついてきました。


<大沼公園駅>

<まっすぐに伸びる線路>

 駅から歩いて大沼公園へと向かうものの、こんな天気だからか人が全くいません。土産屋もあるけど、もはや開店休業中。三連休の昼間だというのに。そもそもこの季節に大沼公園に来ること自体が間違っているのか?


<広い駐車場には車が一台・・・>

<恐ろしいほど人がいない>

 大沼公園は大沼・小沼を中心に100以上の島々があり、湖越しに見える駒ケ岳が素晴らしい、と聞いていました。でも今回の天気では駒ケ岳は見えません。湖にも氷が張っていて、小島の木々も冬模様。「島巡りの道」という所要時間50分の散策コースを巡りましたが、余りの寒さと風の強さ、そして雨の影響で、途中で泣きそうになりました。今回は寒さで泣きそうになってばかりですが、寒いと手先が言うことを聞かなくなって感覚が麻痺してしまいます。もう少し防寒対策をしてくるべきだったと反省しています。結局見たか見てないか分からない状態で島めぐりの道を歩き、30分程で切り上げました。来る季節を間違ったようなので、また改めて来たいところです。

 大沼公園駅の前にある 「沼の家」 は明治38年から団子を作り続けている老舗。せっかくなので胡麻+醤油の小だんご(380円)を一つ買って、駅の待合室で昼食がてら食べることにしました。団子は一口サイズで、パクパクと食べられておいしいです。380円なら安い。さすがに全部は食べられないので、半分はまた後で。寒い中大沼公園まで来て後悔満点でしたが、この団子を食べることができたことで少しは救われました。

 次の函館行き電車は2時3分。駅に戻ってきたのは12時50分だったので、1時間以上時間があります。でも寒いので外を歩き回るのはごめんだし、駅近くに何かあるかと言ったら特に何もないしで、結局駅のベンチに座って本を読みつつ1時間をやり過ごしました。今回はこういう無駄な時間が多いような気がします。下の3枚の写真は、大沼公園駅に飾られていたJR北海道のポスター。こういう地方限定のポスターは東京では見られないので、旅行に行ったときの密かな楽しみです。


<大沼公園駅舎で列車を待つ>

<沼の家のだんご>

 2時3分の電車に乗って再び函館方面へ。2時41分、函館に到着。

<函館の摩周丸>

 函館に戻ってきて、まずは遅めの昼食。大沼公園で団子を食べたものの、やっぱり甘いものは間食でしかありません。あと、チェーンの有名すぎるラーメンだけではなく、「街のラーメン屋」のような、地元に密着している店で塩ラーメンを食べておきたいところ。ということで、函館駅から路地を一本入ったところにある 「王さん」 へ行ってきました。店構えからして、地方のラーメン屋という感じです。店員さんはオバサンとオジサン二人。メニューの一番上にあった塩ラーメン(520円)を注文しました。写真を見てもらえば分かるように、本当にシンプルな塩ラーメンです。スープが透き通ってます。昨日のあじさいのラーメンもおいしかったけど、気取らない王さんのラーメンもおいしいです。寒い街にはラーメンが似合う。


<駅近くにある王さん>

<シンプルな塩ラーメン(520円)>

 食後再び函館駅へ。昨日は気付かなかったけど、函館駅は遠くから見ると船の形をしています。もしかして青函連絡船をイメージしているのかな?


<市電函館駅前>

<函館駅は青函連絡船をイメージしている>

 帰りの電車までの1時間半を利用して、函館駅近くの青函連絡船摩周丸を見ることに。以前青森で八甲田丸を見たので、それと大体同じかと思ったら、本当に大体同じでした。そりゃそうか。展示の規模としては八甲田丸の方が少し大きかったかな。エンジン室とか見られなかったし。面白かったのは、昔はボーイさんが毛布を細工して、いろいろな模様を作って客を迎えていたというところです。手先の器用さに感心します。ついついマルコフ教祖を思い出してしまった。


<列車と船のシンボル>

<青函連絡船 摩周丸>

<青函連絡船 摩周丸

<摩周丸のフロント>

<毛布を細工してお客様をお出迎え>

<当時の座席>

<一番重要な部屋>

<函館山が見える>

 これで函館観光も終わり、後は帰るだけです。帰りは4時51分発の白鳥32号八戸行き。連休前日にラスト一席の指定席を確保した電車です。これに乗れば八戸で最終の東京行き新幹線に乗り継ぐことができ、東京に夜11時過ぎに着きます。約6時間20分の電車の旅。気が長くなるような時間で、函館が如何に東京から離れているかを実感します。それでも青函連絡船の時代に比べれば格段に楽になったはずなので文句は言えません。6年後には新幹線が函館まで来て、東京から3時間半〜4時間程度で結ばれるはずなので、6時間半の移動もそれまでの我慢。まあ飛行機を使えば速いのだけど。


<あとはこれに乗って帰るだけ>

<一度は乗ってみたい札幌行き北斗>

 夕食用の駅弁と地ビール、飲むヨーグルトを買って車内へ。青函トンネルを通り、青森を出た辺りで夕食にしました。駅弁は函館の駅弁の中でも有名な「鰊みがき弁当」。鰊の煮つけとカズノコが入っています。おいしいね。ビールは大沼の地ビールで、アルコール度数が8%と高めのペールエール。アルコール度数が高かったのですぐに頭がくらくらきました。でも電車なので後は寝るだけ。幸せです。


<駅弁と大沼ビールと飲むヨーグルト>

<鰊みがき弁当>

 八戸で新幹線に乗り換えて、東京には11時過ぎ到着。東京は暖かい。


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