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東京見聞録  
2008年1月14日() 三日目   <ソウルへ戻る、ソウル(宗廟、昌慶宮、ソルロンタン)、帰国>


ソウルへ戻って再びカジノ>

 6時40分起床。さっさと準備をして、7時過ぎにはテグ夫妻宅を出発しました。何か本当に泊まりに来ただけみたいな感じになってますが、テグ夫妻に会わないという選択肢はないのでしょうがないかとは思います。

 タクシーに乗って東テグ駅に向かい、着いたのは7時半。KTXは7時40分発なので結構ぎりぎりです。朝ごはんにとホームでいなり寿司と17茶を買っていたら、KTXが入線してきて結構焦りました。結局無事にKTXに乗り込み、いなり寿司を食べたら眠くなって、4人して終点ソウルまで睡眠。


<まだクリスマス>

<いなり寿司と17茶>

 9時半にソウルに到着し、改札を出るとそこにはオキ君を待っている彼女の姿が。。健気だねぇ。彼女と消えてしまったオキ君、午後1番の飛行機でも日本に戻るTシさんと別れ、再びやっさんと二人になりました。さて、今日はどうするか。今日は誰とも会うわけでもなく、予定も全く立ててなかったのでどうしようか迷いましたが、よし、それならカジノに行ってみようじゃないのと再びヒルトンホテルにあるセブンラックカジノへ。我ながら全く懲りてませんね。軍資金が足りないので、途中銀行で5000円をウォンに両替しました。日本円はもう少し持っていたけど、これ以上両替すると浪費してしまう恐れがあるので。。

 カジノについて何をやろうかと物色し、初心者でもできるルーレットへ。ルーレットは最低掛け金ごとに別れていて、最低掛け金2500ウォンのルーレットは大盛況でしたが、1000ウォンのルーレットには誰もいませんでした。ということで、掛け金も低くて助かるし、素人にはもってこいなのでやっさんとふたりで1000ウォンルーレットの席に座って10000ウォンをチップに両替。

 しかし、何というか、ディーラーのお姉さんが笑ってる!というかすごい片手間でルーレット回してます。普通ディーラーは無表情で真剣にゲームに取り組むもの(だと思うの)ですが、僕らの台のお姉さんは明らかに「素人が来たよ、ははは」みたいな感じです。隣の台のディーラーと話しながらルーレット回してるし!完全に舐められてる。もうこれで僕は恥ずかしくなってしまい、10分ほどでそそくさと立ち去ってしまいました。金額的には10000ウォンが7000ウォンになったので、たった400円の負けではあります。でも何かもっと負けたような気分。お金じゃ計れない負け方をしてしまった。

 この後はカジノ内をうろうろして、ブラックジャックやポーカーを眺めてみました。本当はブラックジャックをやろうかと思いましたが、皆玄人みたいな雰囲気を出していて素人の僕がおいそれと割り込むような雰囲気じゃない。昨日やったタイサイはツアーで来たタイ人観光客が大挙して押し寄せている。うーん、もうやることないじゃないか。仕方なく無料のジュースを4杯飲んで、カジノを去ることにしました。負けた400円分はジュース4杯飲んだことで取り返したとしても、何かすごい負けた気分。。金銭的には昨日のほうがものすごく負けているというのに。きっとあのお姉さんのせいに違いありません。経験値を高めて出直します。

<宗廟と昌慶宮>

 ソウル駅から地下鉄に乗って、再び鍾路3街へ。それにしてもソウルの地下鉄は本当に高くなりました。初めて韓国に行った頃は近郊区間は一律700ウォン。当時の為替レートは1円=10ウォンだったので、日本円にして70円とかなり安くすみました。ところが来るたびに値上がりしていて、今回はついに1000ウォンに。為替レートも1円=8.3ウォンまで円安が進んでしまったので、日本円にして125円。まだ安いといえば安いけど、井の頭線の初乗り運賃より高いし、そもそも5年で2倍近くになっています。韓国の物価が安いという時代はもう終わったのかもしれません。

 鍾路3街に到着し、コインロッカーに荷物を預けて(ちなみにコインロッカーの料金は1000ウォンだから、300円が平均の日本よりは安い)、昼食を取るべく鍾路の街をぶらぶら。昨日チキンを食べられなかったので、せっかくだからチキンでも食べたいねぇとチキン屋を探しましたが、せっかく見つけたチキン屋(確か「トゥルトゥルチキン」というチェーン店)というはなぜかやってない。路地裏も探しましたが、チキンの店はなさそうです。この辺りは食事というよりは宝石街や金物屋街になっているようです。


<鍾路の裏通り>

<金物屋街>

 チキンを諦めて普通の食堂みたいなところを探しましたが、なかなか見つからず。ということで先に観光して、あとで仁寺洞(インサドン)に行って昼食をとることにしました。インサドンに行けば食べるところはあるはず。

 観光は一昨日時間切れで見られなかった昌慶宮宗廟へ。この二つは中でつながっているので、宗廟から入って昌慶宮を抜けることにしました。まずは宗廟(チョンミョ)。李氏朝鮮の歴代国王とその妃の位牌を祭っているところで、世界遺産にも指定されています。墓なので特に驚くようなところではありませんが、19代の国王と王妃が祭られている正殿の広さには驚きました。


<宗廟の石道>

<祭礼で使われた道具>

<正殿>

<永寧殿>

<正殿の瓦にある守り神?>

<建物の足元には韓国のマーク>

 続いて橋を渡って昌慶宮(チャンギョングン)へ。ソウルには「○○宮」がたくさんありますが、昌慶宮は景福宮(李朝の正殿)、昌徳宮(当初離宮で景福宮焼失後の正殿、世界遺産)に次いで伝統がある宮殿ではないかと思います。李朝第4代国王世宗が父のために建てた宮が前身で、その後は皇后が住んだりしたそうです。

 昌慶宮は広く、いろいろな建物があってなかなか見ごたえがあります。ただ同じような建物が多く、素人にはどれがどう違うのが良く分かりません。あとほとんどの建物が豊臣秀吉の朝鮮出兵で焼き尽くされているらしく、日本語の解説版には至るところにそのことが書かれています。こういうのを見ると自分は悪いことをしてないのに悪いことをしたような気分になるのが不思議。


<昌慶宮>

<皇后が住んだ通明殿>

<煌びやかな模様>

<高台からはソウルの街が見える>

<寒いので池は凍ってます>

<橋>

<正殿の明政殿>

<明政殿内部>

 テグと比べてソウルは寒く、庭園の池も凍っています。最高気温0度、最低気温-8度ということで、太陽が当たっているときはまだましですが、日陰に入って風でも吹こうものなら凍えます。ソウルの寒さはなめちゃいけませんね。宗廟、昌慶宮と屋外を歩き続け、かなり寒くなりました。

<食べる>

 時刻は2時半。昌慶宮の前からタクシーに乗ってインサドンへ。遅くなってしまいましたが昼食です。歩き回って体の芯まで冷えてしまったので、昼食は暖かいスープものに限ります。YMCAホテルの裏手にある「里門ソルロンタン」へ行ってきました。ソルロンタンの老舗です。

 店に入ってみると、いかにも昔からやってますという感じの古い店内。1人の食事が珍しい韓国で、顔なじみらしいおじいさん達が1人で焼酎片手にソルロンタンを食べています。創業は1902年で、ソウルの飲食店許可番号第1号の店らしいです。流行り廃りが激しく、20年続けば老舗と呼ばれる韓国の飲食店としてはずば抜けた老舗じゃないかと思います。

 二人でソルロンタンを注文。ソルロンタンとは牛の骨や内臓などなどを白濁するまでじっくり煮込んだスープに、牛肉やご飯、麺を入れて供されるもので、コクはあるけど味がありません。そこで自分でネギや塩や胡椒やキムチを入れて味付けをして食べます。塩を結構多めに入れて食べてみましたが、これがうまい!コクがすごいです。豚骨ラーメン好きにはたまらない一品じゃないかと思います。量も多いし暖まる。何よりキムチがおいしい。何だかんだで今回の旅行で食べたものの中で一番おいしんじゃないかと思います。


<歴史ある里門ソルロンタン>

<ソルロンタン 6000ウォン>

 昼食後はインサドンでお土産物色&買い食い。いろいろ歩いてお土産店を物色したあと、まずは行列が出来ていた屋台でホットック。ホットックとは中に餡が入ったあげパンです。寒い日に暖かい甘いものはたまりません。ちょっとシナモンの匂いがきつかったけど、人気があるのが良く分かります。


<行列ができる屋台>

<ホットック 700ウォン>

 ホットックを食べた後もインサドンの街をぶらぶらしていましたが、日が傾くに連れて寒さが厳しくなってきました。耳が痛い!寒さに耐えかねた僕らは駆け込むように レッドマンゴー へ。何でも今韓国で人気のある店らしいです。低脂肪ヨーグルトアイスクリームに好きなフルーツやアーモンドなどなどをトッピングして食べるもので、一人前4000ウォン。腹も一杯だし2人で一人前だけにして食べてきました。アイスクリームがあっさりしていておいしいです。ただ、こういうファッショナブルな店に男二人で入るというのもよく考えたらいかがなものか。あと今日は寒いのに、敢えてアイスクリームを食べるのもどうか。でもおいしかったから満足しました。次はできれば夏に食べたい。


<レッドマンゴー>

<レッドマンゴーを食べる>

 時刻は4時半。飛行機の時間は8時20分なので、鍾路3街を5時半に出れば十分間に合います。でもこの寒さに加えて眠さもあるということで、観光は早めに切り上げて空港に向かうことにしました。さすがに防寒対策をしてないとこの寒さには対処できません。最後に気になったものを写真に収めることに。一つはインサドンの通りにあった「独島本部」。一体何をしているところなのでしょうか。非常に気になります。もう一つは工事現場に貼られていた古い映画のポスター。漢字が使われているところからも古い映画であることが分かります。ポスターを見るとまるで仁侠映画みたいです。


<独島本部>

<海兵特攻隊>

<日本対韓国>

 やりたかったことは全てやり、鍾路3街から地下鉄5号線に乗って金浦空港へ。5時半、金浦空港に到着。

<帰国>

 金浦空港に到着して、残ったウォンを円に戻し、搭乗手続きをしてからはお土産屋を冷やかしてみました。羽田の国際ターミナルと比べると金浦空港は売店やフードコートなどが充実しています。これはやっぱり、つい最近まで国際空港だったことの名残でしょうか。韓国の空港のお土産屋は呼び込みがしつこくてしかも値段が高いことは前回学習済みなので、僕は遠くから眺めるだけ。インサドンで2000ウォンで売られていたものがここでは6000ウォンとかしたりするので、そのぼったくり度は推して知るべしです。まあ、今回僕はインサドンでもお土産を買ってませんが。お土産屋の名前が「韓国の魂」っていう日本語なのもすごい。


<韓国の「魂」って>

<普通に日用品も売っている>

 その後も金浦空港をぶらぶらしてみましたが、ここにはシネコンやスーパーマーケットもあります。だから海外に行くでもない韓国人が多かったのか。羽田の国際ターミナルも近いうちに5階建てに改装されるそうなので、金浦のようになるのかどうか楽しみです。

 何だかんだで時間を潰して、8時20分に金浦空港を離陸。ANA便なので、飛行機に搭乗した瞬間から日本です。日本語の新聞、日本語のアナウンス、日本人のフライトアテンダント・・・。韓国にいるのに日本まみれというのは何か不思議な感じもします。もう日本に戻ってきたような気分。

 帰りの席は二人ばらばらで、しかもエコノミーの三列シートの真ん中をあてがわれたので狭くて仕方ありませんでした。行きのプレミアムエコノミーの快適さと比べると大違い。やっぱりシートはゆったりしているに限ります。

 帰りはいつもよりすごい気流の影響で、金浦から羽田までの飛行時間は驚きの1時間10分。そのためか機内食サービスもものすごく慌しく、食べたらすぐ下膳、そして着陸という感じでした。帰りの機内食は韓国発だからなのか、あまり日本色は感じられず。サイコロステーキみたいなものは日本とも韓国ともつかない味でした。飲み物はせっかくなのでスパークリングワイン。僕のような人間だと、スパークリングワインというだけでちょっと豪華な雰囲気を味わえます。


<機内食を詰め込む飛行機>

<機内食>

 さて、東京は曇りで着陸時に気流の影響があるということで飛行機が苦手な僕は心配でしたが、機長さんが直々に二回に渡ってアナウンスをしてくれたので安心できました。「なお着陸時には気流の影響で強い揺れを感じる可能性があります。しかし大きな揺れがありましても、飛行機は全く影響を受けない強固な構造となっており安全です。どうぞ、ご安心して空の旅をおくつろぎください。」こういうアナウンスが飛行機嫌いの人間をどれだけ助けてくれることか。頭では分かっていても、実際機長が言ってくれると安心感が違います。もう飛行機には何回も乗っていますが、こういうアナウンスを聞いたのは初めてだったので感動しました。ANAの機長さんありがとうございます。

 結局ほとんど揺れを感じることなく10時10分に羽田空港に到着。入国手続きと検疫をさっと済ませ、電車に乗って日付が変わる前に駒場の自宅に戻ってきました。2泊3日で短い旅行だったけど、濃密で楽しい旅行でした。

<おまけ> 
韓国で見つけたかわいいお姉さんの広告を4枚ほどどうぞ。


<ニンテンドーDSのお姉さん(有名らしい)>

<「一つ上の男」っぽい>

<女子大の広告塔>

<よく分からないが清楚なお姉さん>

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