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東京見聞録  
2008年1月13日() 二日目   <ソウル(カジノ、仁寺洞)、テグへ移動、テグ泊>


仁寺洞で昼食を>

 気持ちよく目覚めると既に10時前でした。やってしまった。。せっかく韓国に来たのに午前中を無駄にしてしまうことは残念ですが、疲れていたから仕方がないか。本当は午前中カジノに行く予定でしたが、もう面倒なのでここままチェックアウトぎりぎりの12時までホテルでうだうだしようということになりました。ということで、昨日浴びられなかったシャワーを3人で順番に浴びて、テレビなんかを見ながら12時までゆっくり。


<鍾路 表通り>

<一本裏に入ると古い>

 日曜日の午前中だからなのか、テレビではドラマやクイズをやっていました。下の写真はクイズ番組ですが、どうやら保険についてのクイズ番組のようで、男女チームに分かれて往年の連想ゲームみたいな形でやっています。韓国語が分からないので何を言っているか全く分かりませんが、雰囲気は何となく分かりました。でも保険をテーマにしたクイズって面白いのかね?

 12時にYMCAホテルをチェックアウト。昼は韓国人のスンミに会って昼食を食べるということで、ホテルの近くで待ち合わせ。ここだけの話ですが、昨日の夜「明日スンミに会う」と言われたとき、「はて、スンミって誰だっけ?」と、頭の中にクエスチョンマークが点灯しっぱなしでしたが、話を聞いているうちにパッと思い出しました。6年前の日韓交流で通訳をしてくれていたあの子かと。よかったよかった。6年ぶりに会うとはいえ、覚えてないのは失礼よね。

 スンミと合流して「お久しぶりです」とか何とか挨拶したあと、「私のこと覚えてる?」と言われた僕は、何事もなく「もちろん」と答えてしまいました。ごめんなさい、思い出したのさっきです。嘘を許して。

 歩いて仁寺洞(インサドン)へ。伝統的な韓国の街並みが続く街で、お土産街となっています。近くに韓国仏教の総本山もあるし、東京で言うところの浅草みたいなところかな?今日は日曜日ということで、仁寺洞は多くの人で賑わっていました。特に日本人観光客が多いです。至るところから聞こえてくる日本語が何か変な感じ。仁寺洞にあるスターバックスは、雰囲気を壊さないためか唯一のハングル表示になっています。


<仁寺洞>

<仁寺洞のスターバックス>

 昼はスンミの案内で仁寺洞の一角にある「寺洞麺屋」(サドンミョンオク)へ。平壌式マンドゥの専門店ということです。マンドゥとは日本の餃子のようなものですが、一個一個が大きく、中身も豚肉を始めもやしやら大根やらネギやら、とにかくたくさんの野菜が入っています。4人でマンドゥチョンゴル(茸類やうどんが入った饅頭鍋)と牡蠣のパジョンを注文。そして昼間からチャミスル!飲んでばっかりだ。

 饅頭鍋はボリュームがあっておいしいです。饅頭はもちろん一口じゃ食べ切れません。これでもかというほど中身が詰まっているので、一つ食べれば満足します。スープは辛いので注意が必要ですが、きのこ類もうどんもおいしかった。牡蠣のパジョンはチャミスルに合います。ほぼ1人でチャミスル空けてしまった。


<数々のマンドゥ>

<マンドゥチョンゴル>

<昼からチャミスルを飲む>

<牡蠣のパジョン>

 鍋には椎茸やエリンギ、しめじなど入っていましたが、スンミによると韓国ではきのこ類は基本的に全て「ポソン」と言うらしいです。そんなに明確な区別というのはないらしい。ただエリンギは「ヌッタリ」という正式名があるとかないとか。ぬったりしているからヌッタリ、というのは日本人には覚えやすい。

 あとスンミから、次期大統領イミョンバクがソウルと釜山を結ぶ大運河造営を計画しているという話も聞きました。さては清渓川の成功に味を占めたな。基本的には物流促進を目指してのことらしいですが、果たして今の時代に運河を作って効果はあるのだろうか、と思います。大統領が変わって韓国はどうなるんだろうか。

<カジノへ行く>

 昼食後スンミと別れてソウル駅へ。今日はKTXに乗ってテグに行く予定ですが、KTXの時間までまだ少しあります。ということは、午前中行けなかったカジノに行くしかありません。僕はカジノ初体験なので非常に楽しみです。カジノ経験者であるTシさんに連れられて、ソウル駅近くにあるヒルトンホテルへ。ヒルトンホテルの一角にある 「セブンラックカジノ」 。韓国観光公社の子会社が運営する24時間営業の外国人専用カジノということで、親方日の丸ならぬ親方太極旗か。準国営なので安心感はあります。


<セブンラックカジノ>

<カジノへ>

 入り口のカウンターでパスポートを提示し、大きな荷物を預けていよいよカジノへ。ここから先は写真撮影禁止なので写真はありません。ドレスコードはあまりないらしく、ジーパンでも大丈夫なようです。僕はてっきり襟付き・ネクタイが必須と思っていたけど、これなら気軽に入ることができます。入場料は無料です。

 そして中へ。これがカジノかぁ・・・。煌びやかな電飾、行きかう人々、飲み放題のジュース。カジノなんて金持ちの来るところで、自分には遠い世界の話だと思っていたのに、足を踏み入れているとは。感慨深いものです。金持ちっぽいオジサン達やギャンブラーっぽい人達が真剣にゲームに興じています。そのほとんどは日本人っぽい。換金ブースに目をやると、1万ウォン札のものすごい束を持ったオジサマが。厚さにして15cm。ということは日本円にして120万円!あんな金を使うのか・・・。

 大金を見てしまいましたが、気を取り直して早速ゲームを。ブラックジャックやらルーレットやらバカラやらスロットやら、とにかく種類が多いですが、初心者ということでTシさんお薦めの「タイサイ」をやってみることに。タイサイとは3つのサイコロの出目を予想して、いろいろな数字や組み合わせに賭けるというゲームです。3人で席について、まずはウォンをチップに交換。とりあえず、3人とも手持ちの10万ウォンをチップにしました。10万ウォンというと日本円にして約1万2千円。1万2千円なんて、今考えると思い切ったことをしたもんだと思いますが、そのときはいささか興奮していまして。。10万ウォンと引き換えに渡されたのは20枚のチップ。ということは1枚が5000ウォン=600円くらいなのね。

 ということで若干緊張しつつも最初のゲーム開始。最低掛け金は5000ウォン、つまりチップ1枚からです。最初なのでとりあえず3つのサイコロの合計が10以下になる、にチップを1枚。10以下だとチップは2倍になって返ってきます。ディーラーのお姉さんがスイッチを押して、箱の中でくるくると回る3つのサイコロ。結果は・・・

 ・・・11以上。。

 負けた。早速負けた。僕のチップは回収されて行きました。なかなか難しいです。対して経験者のTシさんは当たった模様。やっぱり経験者は違うね。

 しかしこれで何となく分かったというか、緊張がほぐれたというか、その後は楽に進めることができて勝ったり負けたりが続きました。10以下か11以上かという2倍のところばかりに賭けたのでは面白くないので、サイコロの出目の合計が10の単独で賭けてみることに。これなら6倍です。そしたら当たった!600円が3600になりました。ディーラーのお姉さんも日本語で「おめでとござます〜」と。ありがとうございます。。

 ということで一進一退で15分ほど過ぎましたが、隣を見てみるとTシさんやっさん共に全て負けてしまった様子。これは僕が強いとか運がいいとか言うわけではなく、ちまちましているからです。ギャンブルをやって良く分かりましたが、僕は賭け方が非常にせこせこしてます。度胸がないというか気が小さい。そうか、実は自分はこういう人間だったのかと、カジノで良く分かりました。保守的な人間だよなぁ。

 しかしそんなちまちました賭け方をして頑張っていても、いつの間にかずるずるとチップはなくなっていき、30分もせずに全て使い果たしてしまいました。。1万2千円がたった30分で。。。全部負けて急に後悔みたいなのが襲ってきましたが、嘆いても仕方ありません。ギャンブル狂いになると「もうちょっとお金を出して、負けた分を取り返す!」と意気込むところでしょうが、僕にはそんなお金はありません。そんなことしたらパチンコに足繁く通ううちの父親みたいになってしまうじゃないか。。小心者の僕はギャンブルに向いてないですね。でもいい経験というか、楽しい時間を過ごさせてもらいました。1万2千円は痛いけど・・・。どう考えても株のほうがローリスクハイリターンなので、僕は株で頑張ります。

<テグへ>

 予定ではカジノに1時間近く時間を取っていましたが、3人とも思いのほか負けるのが早く、45分で退散。ギャンブルって恐いなぁと肩を落としつつソウル駅へ。


<保存されている旧ソウル駅>

<新しくなったソウル駅>

 ソウル駅でオキ君とその彼女、そして1年半前にお世話になったボソンと再会。ボソンと少し話して、やっぱりこの人は英語上手いなぁと感心してしまいました。それとオキ君の彼女のオキ君への愛情にも感心。しばしの甘い空間をありがとう、オキ君。

 オキ彼女とボソンと別れ、4人でホームへ。これで今回の旅仲間が揃いました。KTXに乗り込み、あとはテグに到着するのを待つだけ。今日は前回もというか毎回お世話になっているテグ夫妻の家に泊まります。3時30分、ソウル駅を出発。KTXは新幹線と違って先頭車両に気動車がついているので、車内が静かです。そのせいか、いつの間にか寝てしまっていました。


<韓国の高速鉄道 KTX>

<KTXの車内>

 ソウルからテグまではKTXで1時間50分。以前は高速バスで6時間近くかけて移動していたので、速くなったものです。そして高速バスではなくKTXに乗るようになって、僕らも大人になったものです。まあKTXは片道4000円くらいなので、新幹線に比べると安くて抵抗はありませんが。

 5時30分、東テグ駅に到着。ソウルに比べるとテグは暖かい。タクシーに乗ってテグ夫妻が住むアパートへ向かい、途中のスーパーでビールやおやつ、お土産などなどを買いました。ご存知の方も多いかもしれませんが、韓国のパクリ商品を二つほどご紹介。左は韓国のかっぱえびせんである「セウカン」、右はハイチューならぬ「マイチュー」です。かっぱえびせんに関してはパクリの元祖ですね。マイチューに関してはついに森永が訴えたということです。ハイチューは韓国でも売ってますが、その隣で見分けがつかないようなものを半額で売られちゃ商売上がったりだからねぇ。


<韓国のかっぱえびせん>

<ハイチューならぬマイチュー>

 テグ夫妻の家に到着し、今回もお世話になりますと御挨拶。以前は会うたびに「もう会うの最後になるかもしれないよな、一期一会・・・」なんて思ってましたが、何だかんだ日本で韓国で会っています。そして今後も会うのでしょう。韓国にそれだけの知り合いがいて、いろいろと親切にしてくれるというのは本当にありがたいものです。

 夕食は夫妻に連れられて近くのフグ料理屋「トンヘポゴ」へ。店内は人が多く、なかなか流行っています。ちなみに店名の「トンへポゴ」、訳すと「東海河豚」。東海(トンへ)ね。まあいいけど。

 ふぐの皮やらふぐの鍋やら、おいしく食べました。しかし、辛い。これほど辛いとフグを食べているのか何を食べているのか全く分かりません。お陰でビールは進みましたが、フグを食べるなら刺身で食べるか、辛くない出汁で鍋にして食べる、唐揚げにして食べるかに限りますね。下関の人間としての正直な感想。あとは決しておいしくないわけじゃないんだけど、辛いと味が大雑把になるような気もします。最後の焼き飯風ご飯は味がなかったし。。あと醤油についてきたワサビの色がどうみても人工的な緑で、食べるのが恐くなった僕はワサビを使いませんでした。昔流行ったねり消しみたいな色をしてます。あの色は絶対におかしい。

 隣の個室で食べていた韓国のおばさん集団が、ザ・韓国という感じだったので、ついつい盗撮気味に撮影。パーマにまだら模様の派手な服という条件を6人ともが満たしていて、僕は感動してしまいました。韓国のオバサンも元気に頑張ってください。


<店内>

<メニュー>

<ふぐの皮の混ぜ物>

<ふぐの身の鍋物>

<ふぐスープ>

<最後は鍋の残りにご飯を入れて>

<ザ・韓国アジュンマ(おばさん)>

<山葵の色が人工的>

 食べている途中に釜山のシンサンが到着。この後は2次会に行ってチヂミを肴にトントンジュを飲み、帰ってからデリバリーチキンを頼んでビールを飲む、という予定になっていましたが、ふぐ料理があまりに多すぎて皆腹がいっぱいになってしまいました。なので2次会以降はキャンセルして、家に戻ってちびちびと飲むことに。ちなみに店の会計は若き社長であるシンサンが全て払ってくれました。ありがとう&ご馳走様でした。

 ちょっと買い物をして夫妻の家に戻り、ビールやベリー味のトントンジュを飲みながら雑談。途中、「今後の日韓交流をどうするか」という真面目な話になって、これは展開と違うんじゃと思いましたが、夫妻の熱い思い答える形でいろいろと案を出し合いました。日韓交流は一応去年で最終回を迎えたことになっていますが、せっかくここまでやっていたので勿体無いのではないかというのが夫妻の考え。でも韓国には夫妻という常駐のスタッフがいるから何とかなるかもしれないけど、日本には常設スタッフを置けず、今回旅行してる僕らも社会人or博士課程の院生なのでもう無理だしなぁという話です。韓国側が準備して韓国開催ならいいけど、日本開催は現時点ではちょっと無理だろうと思います。

 僕が地方自治体の環境政策を研究対象としていることもあって、夫のジェホンさんからは話を詳しく聞かせてほしいと言われましたが、通訳を果たせるオキ君が寝てしまったので残念ながら深い話は出来ず。また今度、詳しく話をしたいし、韓国の話も聞きたいと思います。


<ベリー味のトントンジュ>

<バナナウユ(バナナ牛乳)>

 明日の朝も早いので、12時過ぎに就寝。オンドルの床は暖かい。


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