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東京見聞録  
2005年8月7日(
 二日目 <京都御苑、京都大学、銀閣寺、哲学の道、東龍のラーメン、夜遊び>


京都御苑を歩く>

 明け方5時近くまで飲んでいたので、さすがに午前中には起きることができず、12時過ぎに起床。うだうだしつつ新婚さんいらっしゃいやアタック25を見ていたら既に2時近くになってしまったので、急いでシャワーを浴びて出かける支度をして出かけました。京都二日目は王道の京都観光です。とりあえずあおかつナビゲートのもと、まだ行ったことのない京都の名所を訪ねてみようかと。歩いていける範囲ということで、京都御所と京大、銀閣寺、哲学の道、平安神宮(+有名なラーメン屋)に行くことにしました。

 まずはアパートから歩いて約10分の京都御苑。京都御苑は京都御所があるところで、御存じの通り東京遷都までは天皇が暮らしていたところです。京都御所本体の見学は事前申し込みが必要だったみたいなので諦めて、京都御苑を歩きつつ御所を周りから眺めることにしました。感想は「すんごい広い」というのが8割。残りの2割は「砂利で歩きにくい」。歩いて抜けるのに2キロ以上の砂利道を歩かなければいけないなんて。京都を舐めてました。さすが、天皇が暮らしていた場所なことはある。


<京都御所前から大文字が見える>
 
<京都御苑からも大文字が見える>

<京都御苑を歩く>

<塀の向こうが御所らしい>

 あまりの暑さに汗をかいてくたくたになりながらも、京都御苑を満喫。都会の真ん中に緑があるのは素晴らしいですね。東京でいうところの新宿御苑や代々木公園みたいなものかな。今度は予約をして、御所の中の紫宸殿とか清涼殿とかを見物してみたいです。

<京都大学でトイレを探す>

 京都御苑を抜けて、北側の今出川通りへ。真正面に同志社大学が見えます。京都大学を目指して今出川通りを東へ進むと、出町柳駅と鴨川が見えてきました。あおかつによると出町柳近くに「出町ふたば」という有名な和菓子屋があり、そこの豆餅は一日3000個も売れるらしい。そんな名物は買わないわけにはいきません。いつも人が並んでいると言う話でしたが、見るとそんなに並んでない。何というタイミングのよさ!と思って並んで少しすると、後ろに続々と列ができました。本当にタイミングがよかったんだね。タイミングのよさに少し気をよくして、豆餅を買う順番を待っていましたが・・・

 ・・・ううぅ、腹が・・・

 あろうことに、こんな時に持病の腹痛が発生してしまったのであります。しかもかなり突発的。そういえばあまりに暑かったから、出かけてから1時間で水を1リットル以上飲んでしまってそれが悪かったのかな・・・なんて考えても後の祭り。とりあえず並ぶのはあおかつ君に任せて、一目散に近くの公衆便所へ。で、トイレで。。。とりあえずその場は収まったので安心しましたが、まだ僕は知りませんでした。これは単なる地獄の序章に過ぎないと・・・。

 出町ふたばの前に戻ると、既にあおかつ君が豆餅を買った後でした。待たせて申し訳ないね。豆餅は家に帰って食べることにして、京大へと向かうことにします。 


<出町ふたばで並ぶ人々>
 
<出町柳付近の鴨川>

 あおかつナビゲートのもと、京大生がよく通るという裏道を通って京都大学方面へ。こぢんまりとした飲食店が並んでいて、いい感じの通りでした。学生が利用してそうな大衆食堂も。こういうところの食堂で食べると、そこの学生気分を味わえること間違いないでしょう。・・・と、京大生気分を十分味わおうとしていた矢先、京大のある百万遍交差点に着いたあたりからまた腹の調子がおかしくなってきました。これは結構やばいと思い、やや早歩きで京大生協に行ってトイレを探すも、今日は日曜日だから生協が開いてない!ぬおぉぉー困った。仕方がないので、生協と道路を隔てたキャンパス内で探すしかないっ!

 しかし腹痛というものには波があるもので、京大キャンパスに入った時点では幾分か腹痛は治まっていました。ほっと一息ついて、有名な京大の時計台をパチリ。これが西の雄、京都大学か。僕も行けるもんなら京大に行きたかった。高校生の頃、友人に「すぱくりはどちらかというとシステマチックな東大よりも、自由な京大の方が似合っている気がする」と言われたことを思い出しました。まあ、京大に受かる程度の学力があればの話ですが。


<京都大学時計台>

<別角度から>

 キャンパスの配置が何となく駒場の一号館に似ているなぁと思っていると、またしても腹痛の波が。今度はかなりでかい。津波級です。悪いけどあおかつ君には少し待ってもらって、構内のトイレを探しに行きました。日曜日だから建物が結構閉まってて泣きそうになったけど、腹筋と肛門括約筋に最大限の力を込めて必死に探しました。そしてようやく開いている建物を発見。とりあえず階段があったので地下に降りてみる。

 しかし地下には教室があるばかりで、トイレなんて何処にも見当たりません。これが駒場だったらすぐにトイレの場所なんてわかるのに・・・。京大の馬鹿ヤロー!と叫びたくなる気持ちを抑え(叫んだらそれこそ大変なことになりそうだったので)必死になってトイレを探しました。でもどうしても見つからない。腹の具合はもう限界。既に頭の中では赤ランプが大音量で点灯し始めていました。おれはこんなところで死ぬことになるんだろうか。お父様お母様、先立つ不幸をお許しください・・・ぐあ〜!

 もう本当に京都で汚点を残すのかと諦めかけたそのとき、角を曲がって左を見るとトイレのマークが!これはかろうじて助かりそうであります。しかし油断は禁物。人間安心した時が一番危ないのです。なので必死で腹筋と肛門括約筋に力を入れてトイレに駆け込みました。最後まで気持ちを切らせないこと、それはスラムダンクで学んだことであります。そして(以下5分間の出来事 略)でした。

 ・・・まあそういう訳で無事トイレで事をすまし、ここ一年で最大の緊急事態を乗り切りました。トイレから出た僕は、何故か「京大に勝ったっ!」という思いを強くしたのでした。

<銀閣寺と東龍ラーメン>

 ピンチを乗り越えた僕ら(というか僕)は京大を後にして東に向かい、銀閣寺方面へ。途中に駄菓子屋があり、カキ氷100円という安さです。が、まだ不安定飛行をしている僕の腹にはきついので、あおかつ君だけが食べることになりました。本当に暑かったので食べたかったけど、食べたらまた腹痛くなりそうだったし。おいしそうだったなぁ・・・。

 銀閣寺に行く前に、まずは近くにある「東龍」というあおかつ君お勧めのラーメン屋で昼食にしようということでしたが、店に着いてみると昼の営業は既に終わっており、夕方の営業は5時かららしい。このとき4時だったので、先に銀閣寺へ行って、そのあとラーメンを食べに行くことにしました。ということで、世界遺産銀閣寺です。恐らく清水寺・金閣寺と並んで、京都の最も有名なスポットのベストスリーを占める銀閣寺。僕は初訪問。逆光で写真を撮りづらいのが難点でしたが、苔むした庭やわびさびの聞いた銀閣本体など、外国人よりは日本人が好みそうな場所に感じました。


<銀閣寺 観音殿>
 
<東求堂>

<「とても邪魔な苔」>

<足利政義が汲んだお茶の井>

<上の庭園から銀閣を眺める>

<苔むした庭>

 ちなみに皆さん良く間違えることですが、「銀閣寺」という寺はありません。左上の有名な建物は銀閣の観音殿。銀閣寺の正式名称は「慈照寺銀閣」。同様に金閣寺は「鹿苑寺金閣」です。ちょっとした豆知識です。まあ、旅行ガイドなんかも「金閣寺」・「銀閣寺」と言ってるから、別に良いと言えばいいけど。

 銀閣寺を参拝し終えた時点で5時。ちょうどいい時間になったのでさっきのラーメン屋へ。ちなみに銀閣寺の前にある店でラムネを買っていたあおかつ君。ここでも僕も飲みたかったけど、まだまだ我慢我慢。。ラーメン屋 「東龍」 に着いたのが5時10分頃。しかし、開店して10分しか経っていないのにも関わらず、店内はほぼ満席でした。そして僕らが入った後には待ち始めるお客さんが出てきていて、ここはかなり有名店であることが分かります。

 注文したのは「東龍そば」600円。いわゆる京都風ラーメンです。天下一品を知っている人なら分かるかもしれませんが、豚骨と鶏がらベースで、かなりどろどろしているスープを出すのが天下一品だとしたら、それにもっと野菜を入れて、とろみを押えた優しく上品な感じのスープに仕上げたのが東龍のラーメンという感じでしょうか。いやぁ、おいしかった。麺も玉子麺でコシがあったし、かなりの完成度を持ったラーメンだと思います。普段はスープをほとんど飲みませんが、あまりにおいしくて結構飲んでしまった。8.5点です。京都に行ったらまた食べたいラーメンの一つです。【(お店の説明より)スープは豚骨と鳥ガラをベースに何種類もの野菜をじっくり煮込んで作ったとろみのある塩味。個性的なスープに最も適したコシのある玉子縮れ麺にしあげてあります。】


<東龍そば 600円>

<哲学の道と平安神宮>

 おいしいラーメンを食べた後は、哲学の道を通ってあおかつアパート方面へ。ここはかの有名な哲学者・西田幾多郎が歩きながら思索に耽ったという、由緒ある道です。なかなか風情のある通りでした。ここを一人で歩いていたら、確かに思いを馳せたくなる気がします。春には川辺に桜が咲き誇り、美しい通りになるそうです。東京の玉川上水に似ているようにも感じましたが、玉川上水は下水処理水が流れているのに対して、こっちは綺麗な水。この差は結構大きい気がします。

 哲学の道を抜け、本日最後の目的地である平安神宮へ。この頃には二人ともかなり歩き疲れてしまっていました。傾いていく太陽の陽を受けながら、平安神宮に着いたのが6時前。しかし平安神宮の参拝時間は5時までだったので、見物は残念ながら断念。鳥居だけは写真を取ることができたので載せておきます。平安神宮の歴史は意外に新しく、桓武天皇の平安遷都1100年を記念して創建されたもので、京都市民全体の氏神さまだそうです。平安神宮の中に入ることが出来なかったので、あとは帰るだけ。途中鴨川の橋から眺めを見ると、きれいな夕焼けが広がっていました。


<平安神宮鳥居>
 
<二条通から鴨川を北に眺める>

 あおかつ君のアパートに到着したのが7時過ぎ。一日本当によく歩きました。2時に出発して7時だから、ラーメンを食べたとき以外は歩いてると考えて、時速5キロで計算すると約20キロ。よく歩いたもんです。ただ足や腰がくたくたかというと、実際そうでもありません。やっぱり最近鍛えてるから?だとしたら素晴らしいことです。

<夕食と夜遊び>

 帰ってからはやっぱり疲れていたのか、しばらくの間ぼーっとテレビを見ながら過ごしました。見ていたのはサッカー東アジア選手権の日本対韓国。あおかつはしきりに「日本の選手はみんなうんこだ」と連呼している始末。まあ確かに日本も韓国も試合のレベルとしては低かったけどさ。あおかつ君は「うんこ」という言葉が好きだなぁと思いながら、僕は一人ビールを飲んでいました。おつまみには昼間買った出町ふたばの豆大福。ふわふわとしておいしいなぁと思っていたら、中澤が決勝ゴール。日本勝ってよかったね。

 そんな感じでだらだらと11時まで過ごし、もう今日は疲れたから寝ようか、それとも何かしようかと話した結果、外出して遊ぶことになりました。気力を振り絞って京都の街で夜遊びです。繁華街に近いから終電を気にしなくてもいいのはありがたいけど、疲れた身体でどうなることやら。

 まずは遅い夕食をとりに、四条河原町近辺へ。四条河原町は言うまでもなく京都の中心繁華街です。そこに安くておいしくてボリュームがあるお好み焼き屋があるというので行ってみましたが、目的のお好み焼き屋はいくら探しても見つかりません。どうしたものか。。結局お好み焼きは諦めて、別の店に行くことにしました。カレーうどん専門店の 「味味香」 という店です。カレーうどんなんて本当に久しぶりでしたが、かなりおいしかった。こりゃはまるわ。


<出町ふたばの豆大福>

<味味香のカレーうどん>

 腹ごしらえをした後は夜遊びです。夜遊びとはいっても、着物を着て白い化粧を塗りたくったお姉さんが「どすえぇ」というような高級な夜遊びじゃなくて、もちろん(でも実際悲しいかな)学生の夜遊びです。「自由空間」という新京極にある、とりあえず何でもありのところへ行ってきました。そこでビリヤード・卓球・ダーツ三昧。

 ビリヤードは「最近自分上手くなってきたんちゃうん?」とエセ京都弁で突込みしたくなるくらい上手くなってきた気がしました。ふふふ、ビリヤードのすぱくりと呼んでください。・・・と思っていたら、調子がよかったのは出だしだけで、終わってみれば7勝7敗の五分。うーん、もっと練習しないと。
 
 ビリヤードの次は卓球。卓球をやったのはかなり久しぶりでしたが、あおかつと二人で100回ラリーできるまでやってみました。ていうか懐かしいねぇこの感触。卓球をやると古きよき中学時代を思い出します。そして遂に100回ラリー成功。一人青春の汗をかいて感動してました。ところがあおかつ君を見ると全く汗をかいていない。そうか、おれは無意識のうちにフットワークを駆使していたのか。身体が覚えこんでしまうと、無意識のうちに動いてしまいます。

 最後はダーツ。ダーツは2回目なので、ルールもほとんどわからず、あおかつに教えてもらいながら試行錯誤を繰り返しました。最初は的に当たらずイライラしましたが、慣れてくるとダーツって結構面白いのね、と感じるようになります。あらまぁ、ビリヤードと同じくらい面白いじゃないの。こんなものに今まで気付かなかったのは馬鹿だった。。これから練習していこう。

 というように、明け方4時過ぎまで計4時間近く遊んでしまいました。疲れてたのが嘘のように遊んでしまった。しかも帰った後すぐ寝ようと思ったら、なぜか目が冴えて7時まで眠れないというとんでもないことになりました。嗚呼、明日が(というか今日が)思いやられる。


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