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東京見聞録
2005年10月30日() 四日目 <二条城、大徳寺、仁和寺、北野天満宮>


<本日は洛西観光

 最終日。今までで一番早く、7時半に目が覚めました。しかも晴れている。これは絶好の散策日和です。そそくさとシャワーを浴びて、着替えて出発しました。あおかつ君も起きていたのだけれど、アマゾンで注文した本が午前中に届くということで、一人で出かけることに。実は今日は一足延ばして比叡山延暦寺に行ってみるか、ということを昨日の晩に話していて、バスの時刻とか行きかたとかを調べていたのですが、あおかつ君のアマゾン本のことがあるので、こりゃしょうがないということで一人で行動することになりました。8時半にあおかつ邸を出発して、地下鉄に乗り込み、二条城前駅へ。

 早く出たお陰で9時過ぎに二条城に着きました。二条城は徳川将軍家が京都に上洛したときの宿泊所として作られたところ。ここの二の丸御殿は徳川慶喜が大政奉還を宣言したところでもあります。世界遺産で有名な上に、日曜日・晴天という条件もあって、9時の時点でものすごい数の観光客がいました。外国の団体さんや修学旅行生が多い。人が多いので息苦しかったのだけど、それでもじっくり見物してきました。見物料は600円。


<東大手門>
 
<唐門>

<二の丸御殿>

<二の丸庭園>

<色付く木々>

<天守跡からの風景>

 結局内部をくまなく見て回ったら1時間半も経っていました。そういえば日光東照宮に行ったときも思ったけど、徳川家はやたらと豪華絢爛な建物を建てたがる気がします。さすが権力者。

<大徳寺>

 次はバスに乗って北へ。大徳寺へと向かいます。大徳寺はそこまで有名ではないかもしれませんが、寺好きとしては是非とも見ておきたいポイントなのです。しかも紅葉情報も京都市内で唯一「色付き始め」だったので、これはもう行くしかないと。バスでは一日乗車券を500円で買いました。京都市バスは一回乗ると220円なので、3回乗れば元が取れます。こんなことなら最初の日からバスを使えばよかった。歩くのもいいけど、やっぱりバスだと楽です。

 程なくして大徳寺へ到着。大徳寺というのは不思議なところで、「これぞ大徳寺」という寺もあると言えばあるのだろうけど、それよりも敷地内に「〜〜院」「○○院」だの、多くの有名人(大名とか)の菩提寺があります。大徳寺も特別拝観日だったようで、いくつかの建物にお金を払って入ってきました。ただし一つ一つの入場料が高すぎます。一つ800円って。だから全てに入るのは諦めて、二つだけに絞って見物してきました

 一つ目に入ったのは千利休の「聚光院」。ここは写真撮影禁止なのだけど、枯山水の庭がよかった。二つ目は「龍源院」。ここは能登の畠山氏と豊後大友、周防大内の三氏が協力して作ったところ。ここも枯山水の庭がよかった。というか何処もかしこも枯山水風の庭があります。臨済宗だと枯山水が多いのでしょうか?


<大徳寺 金毛閣>
 
<特別公開中の聚光院>

<龍源院 龍吟庭>

<龍源院 一枝庭>

<大徳寺内の通り>

<龍源院入り口>

 ところで大徳寺は紅葉色付き始めという情報だったのに、全く色付いていません。これはどういうことだ?と思って確認したら、「大徳寺」じゃなくて「大覚寺」でした。なんちゅう間違い。まあいいや。

<仁和寺>

 大徳寺を見た後は、バスに乗って一路西へ。次の目的地は仁和寺です。ところが乗ったバスがものすごい人でした。立命館大学前行きのバスですが、途中に金閣を通るのでめちゃくちゃ多いです。さすが休日。前もって金閣に行っておいてよかった・・・。ちなみに金閣寺・龍安寺・仁和寺という三つの世界遺産と立命館大学がほぼ同じ地区にありますが、仁和寺以外は3年前に行ったことがあります。そのときは金閣寺と竜安寺に行って、最後に立命館の食堂で昼食を食べて、あぁ満足したと思ったら、家の鍵を無くして大変なことになったのでした。結局鍵は見つからず、実家から予備の鍵を送ってもらう羽目になりました。何か思い出したら恥ずかしくなってきた。

 そんな訳で、3年前は時間の都合で仁和寺だけ行くことができなかったので、今回行くことに。終点立命館大学前で降りて、そこから歩きます。本当は立命館の食堂で再び昼食をとろうかとも思ったけれど、よく考えたら今日は日曜日。見てみると立命館では河合塾の全統模試やってるしね。食堂はやってるわけもないので、歩いて仁和寺に向かうことにしました。


<立命館大学正門>

 バス停から歩いて15分。ようやく仁和寺が見えてきました。仁和寺と言えば、徒然草の「仁和寺にある法師・・・」で恐らく誰もが聞いたことあるくらい有名だと思います。中学の時に習ったあの仁和寺に、ついに辿り着きました。

 仁和寺も特別公開期間中らしく、金堂と観音堂を特別公開しているらしい。いい時期に来たもんです。とりあえず拝観券を800円で購入。ところが、これで全ての建物を見ることができると思ったら、金堂と観音堂は別に券が必要らしい。その値段は800円。ぼったくりじゃないか・・・。なぜ寺はみんな高額な金を取るのだ?神社は全くとらないぞ!と、やり場のない怒りがこみ上げてきたのでありました。

 金堂と観音堂のチケットは後で買うか買わないか決めることにして、とりあえずは御殿を見物。この御殿というのは、宇多法皇が御所を営んだところです。そもそも仁和寺は格式が高い問跡寺院。住職は明治まで代々出家した天皇家の皇子が継いでいたようです。


<仁和寺入り口から>
 
<御殿に入る>

<御殿の庭>

<中門から仁王門(入り口)方面>

<御殿の庭から五重塔>

<御殿の庭>

 御殿をじっくり見学した後は、霊宝館という宝物館へ。ここには国宝級のお宝がわんさかありました。空海直筆の冊子や、橘逸勢直筆の冊子も。日本史をやったことがある人なら誰でもちょっと嬉しくなるようなところです。空海が生きていたのは1200年くらい前のことだから、その時期の冊子が良い保存状態で残っているということに驚きました。

 さて、いよいよ金堂・観音堂へ。外から見るだけなら両者ともタダなので、値段も高いし外から見るだけにしておくかと外から眺めていたのですが、よく考えるとこれから先二度と公開されないかもしれないし、公開されたとしてもそのときに来られるかどうかわからない。ここで800円をケチってしまったがために、一生後悔することになるやもしれぬ・・・。よし、ここはやっぱり行くしかないっ!ということで一歩を踏み出し、800円のチケットを購入。旅に来たからにはやっぱり全部見て回らないと。後悔は残さない男、すぱくり。

 チケットを片手に張り切って金堂、観音堂に入ってみましたが・・・、確かに厳かな雰囲気で、何体かの仏像がいらっしゃる光景は素晴らしいものでした。でも800円というのは取り過ぎのような気がします。これはせいぜい500円くらいだろ・・・。(こんなこと言ってるとバチが当たるかもしれないですね。)まあ、でも、いいもの見させていただきました・・・。


<金堂(御所の紫宸殿の一部)>
 
<観音堂(御所の清涼殿の一部)>

<北野天満宮>

 仁和寺を堪能した後は、再びバスにのって移動。最後は北野天満宮です。しかし、またしても乗ったバスが激混みです。さらに悪いことに修学旅行生のマナー最悪。もっと静かにしろっての。

 北野天満宮と言えば大宰府、防府に並ぶ日本三大天満宮で、学問の神様菅原道真を祭っているところです。大宰府は何度も行ったことがありますが、同じ県内にある防府にはなぜか一回も行ったことがありません。まぁ実家からの距離が大宰府の方が近いってというのもあるけど。それはさて置き、北野天満宮ではおとなしくお参りして、お土産に学問成就のお守りを購入しました。頭をなでると頭が良くなるというお牛様にもしっかりお参り。きちんとした研究が出来ますように。きちんと修論が書けますように。 


<北野天満宮>
 
<お牛様>

<遅い昼食はラーメンとパン>

 北野天満宮を見物し終えた時点で時刻は3時過ぎ。帰りのバスは9時京都駅発。観光はこれでおしまいにして、一旦あおかつ邸に戻ることに。今日は朝、昼とも食べずに観光したので、結構へろへろです。そこで市役所前に着いたバスを下り、あおかつ邸に帰る道すがら、例の「進々堂」のパンを購入しました。カレーパンとかその他いろいろで計800円。これを遅い昼食にしようかと。

 あおかつ邸に帰ると、あおかつもまだ昼食をとってないという。それならということで、最後にラーメンでも食べにいくことにしました。パンは夕食にしてもいいしね。帰る支度だけ整えて再び外出。ただし、時間的にもう遠出は出来ません。近場でどこのラーメン屋に行っていいのかよくわからなかったので、近所のコンビニでラーメン雑誌を立ち読みして決めることに。すると三条通りに「ひゃくてんまんてん」という結構よさそうな店があったので、そこへ行くことにしました。

 夕暮れ時の寺町商店街を抜け、三条通りへ。京都文化博物館の辺りにある「ひゃくてんまんてん」へ入店。ここはカレーとラーメンの専門店という、ちょっと変わった店です。カレーラーメンというのもあったけど、ここはおとなしく普通のラーメン600円を注文。程なくして運ばれてきたラーメンは、・・・あれだね、ちょっと味がない。豚骨醤油のコクはあるのだけど、味が薄かった。薄いもんだからコチュジャン入れたら、今度はコチュジャンの味しかしなくなりました。でも嫌いなラーメンではないです。食べやすいし。本当はカレーラーメンを頼むべきだったかもしれん。


<ひゃくてんまんてんらーめん>

 ラーメンを食べた後は、目の前の京都文化博物館でやっていた「京都着物フェスタ」みたいなのを少し見物。とはいっても、ちょうど審査中だったのか、着物自体は見ることができず、ステージで行われたミニコンサートを見たくらいでした。バイオリンとギターの、結構いい曲だった。

 後は新京極でお土産を買い、スーパーでビールをちょっと買って再びあおかつ邸へ。京都駅を9時10分に出発するバスに乗るには、あおかつ邸を8時に出れば十分間に合うということなので、残り二時間ほどビールを飲みながらあおかつ君と雑談。今まで第3のビールや発泡酒を飲んでいたので、本当のビールはおいしかった。

<さよなら京都>

 楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、すぐに8時前になってしまいました。時間なのであおかつ邸をあとに。あおかつ君は近くのバス停まで見送りに来てくれました。4日間どうもありがとう。何回もお世話になりました。またすぐにお世話になるかもしれないけど、そのときはまたどうぞ宜しく。。そしてバスは京都駅へ。 


<京都駅>
 
<京都タワー>

 9時、新宿行きの青春ニュードリームに再び乗り込み、10分にバスは京都駅を出発。行きのバスで散々な目にあったので、帰りのバスでもあの人がいたらどうしよう・・・と思っていたのですが、あの人はいないどころか、若い女性客が多いのであります(←いや、別にいやらしい意味はなくて・・・)。しかも他は満席なのに、僕の隣の席だけ空いている!これは神のご加護だ。きっと京都のいろいろな寺や神社で、一生懸命お参りしたからに違いない。神様仏様、どうもありがとう。ということで悠々と二席分を確保し、行きよりもかなり快適に過ごすことができました。バスは翌朝5時、無事に新宿駅に到着。

 今回で京都市中にある超有名観光地は一通り制覇しました(つもりです)。次京都に行くことがあったら、もっと足をのばして、比叡山、三千院、平等院鳳凰堂、苔寺なんて行ってみたいです。さらにはもう少し遠くの奈良を見て回るとか、大阪に行っておいしいものに食い倒れるとか。もちろんおいしいラーメン屋も開拓しなければ。夢は膨らむばかり。また近いうちに京都に行くかもしれません。

 今回の旅行記はこの辺で。いつもながらここまで読んでくれた皆様、どうもありがとうござました。


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