このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

京都・奈良旅行記 2
2011年1月7日(金)  <京都(南禅寺、京都大学、伏見稲荷大社、平安神宮等)>


<雪の京都 南禅寺を散策する>

 6時起床。カーテンを開けると、わんさか雪が降っていました。今年の京都は寒いと聞いていたけど、まさか雪が降るとは。今日は結構移動があるので、雪が降るとやや憂鬱です。


<部屋の窓から見るホテルの中庭>

<中庭には雪が積もっている>

 しかし京都で雪が降り積もっている光景にはそうそう出くわせないので、早く起きた時間を利用して散歩に出かけました。ホテルは南禅寺のそばに位置しているので、とりあえず南禅寺に行ってみようと、ホテルで傘を借りて出発。雪はさっきよりひどくなっていて、ホテルの前は真っ白です。天気予報では晴れ時々曇りと言っていたのに、おかしいなあ。さすがに冬の京都で雪が降るとめちゃくちゃ寒いです。気温はマイナス2度らしい。


<ウェスティン都ホテル京都>

<ホテルからインクラインを眺める>

<インクライン>

<インクラインを橋の上から>

 琵琶湖疏水のために作られたインクラインを眺めつつ、南禅寺参道へ。東の空は相変わらずどんよりして雪が降り続いていますが、西の空は青空が広がってきました。南禅寺の近辺は湯豆腐店が多いので、こういう雪の日に湯豆腐なんか食べたら風情があっていいだろうなあと思います。朝からやってれば湯豆腐を食べたけど、そんな店があるはずもなく。近くにあるのは瓢亭別館の朝粥定食くらいですが、それは4200円するのでちと高い。


<南禅寺参道>

<西の方は雲がなく青空が広がる>

 南禅寺に到着。日中は多くの人で賑わう、京都東山を代表する観光地ですが、朝の7時前ということもあって人はほとんどいません。深々と雪が降り積もる境内は静寂に包まれており、張り詰めるような朝の寒さも手伝って、信仰心がない僕でも身が引き締まる思いがします。


<南禅寺>

<南禅寺勅使門>

 有名な三門近辺は紅葉が綺麗なポイントですが、今日は雪の白一色に染まっており、それはそれで別の趣があります。色鮮やかな晩秋の紅葉の風景と比べると、今日の南禅寺は黒と白のモノクロ写真。無駄が一切ない風景というか何と言うか。


<三門>

<三門から眺める>

 三門の下から雪景色を眺めているうちに雪は止み、段々と空が青くなってきました。法堂で朝のお参りをしてから水路閣の方へ。


<法堂>

<紅葉じゃなくてもなかなか綺麗>

 水路閣は琵琶湖疏水のために明治初期に作られた建造物。南禅寺の境内の中で、ここだけは近代の雰囲気がします。水路閣の上を歩いていけばインクラインのところに出るので、帰りは上を散策して・・・と思ったら、上には入れないようになっていました。3年前は歩いた気がするんだけど。上る場所が違ったのかな。


<水路閣>

<水路閣を流れる琵琶湖疏水>

 約1時間ほど散策をして、7時半過ぎにホテルへ。7時過ぎには青空が広がり、朝日が昇ってきました。結果としてこの後は一日晴れで、雪も朝の段階で跡形もなく溶けてしまったので、早起きして散策してよかったと思います。


<晴れてきた午前7時過ぎ>

<東山に朝日が昇る>

<京都での用務>

 8時半にホテルをチェックアウト。結局寝るだけのために17000円払ってしまいました(払ったのは僕じゃないけど)。何か勿体ないような気がするなあと思いつつも、人様のお金なのでなんともいえません。できれば今度は、自分の金でゆっくりと泊まってみたいものです。トレーニングルームと温水プールが付いているというから、密かに水着を持ってきていたのに、泳ぐ暇さえなかった。ああ残念。

 上司と待ち合わせて朝食へ。上司はコーヒーが好きだということで、それなら有名どころではイノダコーヒなんてところがありますよと提案したら、結局イノダに行くことに。個人的には別の店を開拓してもよかったような気がしますが、人に紹介するときは自分が知っている中で一番いいと思った店にお連れするのが一番です。ということで地下鉄に乗って堺町三条の 「イノダコーヒ」 本店へ。

 禁煙席に案内され、京の朝食(1200円)とマッシュルームスープ(480円)を注文。いつもなら京の朝食だけに留めておくところです。しかし今回は全て「経費で落ちる」という魔法のような言葉を聞いたので、それならとマッシュルームスープも注文しました。ありがたやありがたや。京の朝食はいつも食べているのでいいとして、マッシュルームスープが予想以上においしくて驚きました。クリーミーで濃厚です。生クリームの量が半端ない。これで480円ならまずまずじゃないかと思います。上司も気に入ってくれたようだったのでよかった。イノダに限らず、京都に来たときは喫茶店でゆっくりとモーニングを楽しむのがいいですね。


<イノダコーヒ本店>

<京の朝食+マッシュルームスープ>

<アラビアの真珠>

<マッシュルームスープ>

 ここからは用務で、午前中は百万遍の京都大学へ。京大に来ると、いつも「もし京大に行っていたら、どういう人生を送っていただろうか」と思います。ひょっとすると、今より良い人生を送れていたかもしれないなあ。


<京都大学時計台>

<歴史ある工学部の建物>

 用務終了後はお土産を買うという上司と共に生協へ。生協の一角に京大グッズコーナーがあります。Tシャツに団扇に招き猫に飴にと、数々の京大グッズがあります。その中でも少し前に話題になったのが、前の総長がプロデュースしたという「総長カレー」。一度食べてみたいと思っていたので、買おうと思っていました。しかし実際に目の前にすると、買うことが敵に塩を送ることになるような気がしないでもなく思えてくるので不思議です。結局買わず終い。僕は一体何を意味がないことを考えているのだろうか。


<やっぱりあった京大グッズコーナー>

<有名な総長カレー>

 買物を含む京大での用を終えたのが12時。しかし思いのほか朝食が多く、あまり腹が減っていないということで、昼食はどうしようかということになり、とりあえずバスに乗って祇園に向かいました。祇園の外国人・修学旅行生比率の高さはにはびっくりします。


<八坂神社>

<祇園の四条通を歩く>

 結局あまり食べられそうにないということで、西尾八ッ橋がやっている 「八ッ橋茶屋」 に入ることに。軽食からデザートまである中で、さすがに軽食は食べられないと、上司とともにデザートを注文しました。僕は八ッ橋パフェ(1000円)。八ツ橋とバニラのブランマンジェが入った、和洋折衷のパフェだそうです。八ツ橋のシナモン臭はあまり好きではありませんが、このパフェはなかなかおいしかった。ただ、そんなに腹が減っていない上に、全体的に甘過ぎたので、3分の2程度食べたところでギブアップしてしまいました。おまけに寒い。。よく考えたら、こんな寒い日に何でパフェを注文したのか。上司が注文していた抹茶セットにしておけばよかった・・・。まあでも、夏にお腹を空かせて来ることがあれば、もっとおいしく食べられるだろうと思います。

 ちなみに下の写真の一力亭は、上司が行ったことあるというので写真を撮ったものです。一力亭は祇園の御茶屋の中でも別格クラスに格式が高いらしく、もちろん一見さんお断り。芸妓さん舞妓さんが接待してくれるそうですが、僕にはまだまだ遠い世界の話。というか、上司の交友関係に驚くばかりです。今度連れて行ってください。


<有名なお茶屋 一力亭>

<西尾の八ッ橋パフェ>

 パフェ後、午後の用務先である龍谷大学へ。一昨年のKS学会以来です。用務終了後は、またしても生協に入ってオリジナルグッズの見物。数珠とかお茶碗とかが売ってある辺りが仏教系の大学です。京大と同じく飴も売っていましたが、ロゴや中身が京大のものとよく似ているので、もしやと思って裏側を見ると、同じ会社が作っていました。まあオリジナルグッズなんてそんなもんか。


<龍谷大学>

<もちろんオリジナルグッズも>

 龍谷大学での用務も3時に終わり、これで出張仕事は終了。最後は伏見稲荷大社へお参りしていくことに。伏見稲荷大社は龍谷大学から近く、何より商売の神様ということで、今後の成功を祈って参拝しようという上司の提案です。


<夕暮れが近い>

<JR稲荷駅>

 新年も明けて1週間経っているというのに、伏見稲荷大社は初詣客で賑わっていました。250万人という、関西で一番多い初詣客を誇るだけのことはあります。今日は上司と一緒だったこともあり、参拝してさっさと帰るだけになりましたが、個人的には千本鳥居をくぐってのお山巡りをいずれ行いたいと思います。以前歩いたときは喘息症状のためにどうしようもならず、酸素が足りなかったためか記憶が曖昧なので。きちんとした体調でお山めぐりをしたいものです。

 参道にはこの時期の名物らしい、うづらとすずめの丸焼きが売っています。来る度にいつも興味が湧きますが、なかなか一歩を踏み出す勇気がありません。以前騙されて食べた上司によると、頭をかじった瞬間に脳みそがぴゅっと出てきたそうで、そんなことを聞くと余計に食べたくなくなります。ということで今回もパス。一回は食べてみたいけれど。


<伏見稲荷大社 楼門>

<参拝客を見つめるお稲荷様>

<境内>

<名物のうづらとすずめ>

 伏見稲荷大社からはタクシーに乗って再びホテルまで。タクシーの運転手さんによると、今日は今年一番の冷え込みだそうで、なんでそんなときに来てしまったか。。静電気が起こりまくりで嫌になります。

 

<京都街歩き 知恩院・平安神宮・赤提灯の居酒屋>

 今日は上司と早めの夕食を食べてから解散ということだったので、ホテル到着後、夕食の集合時間までの1時間ほどを使ってホテルの近くの散策に出かけました。あまり遠出もできそうにないので、東山辺りでうろうろしようと、とりあえず久しぶりに知恩院に行ってみることに。知恩院までの道には青蓮院門跡があります。まだ拝観したことはありませんが、春の桜や秋の紅葉は見事だそうなので、今年の秋辺りには訪れてみたい。


<青蓮院門跡>

<巨大な楠>

 そして知恩院へ。2005年に訪れて以来、約5年ぶりです。あのときは結構なところが改装中で、その改装が終わるのは法然上人が亡くなってから800年の2011年、つまり今年ということでした。そういうわけで、もしかしたら既に改装は終わっているのかと思っていましたが、入り口の黒門は改装工事中で、さらに御影堂、集会堂ともに平成31年までかけて解体修理を行うとのこと。どれだけ長い年月をかけるんだとは思うものの、歴史的に貴重な建造物なので仕方がないのかもしれません。しかし最大の誤算は、知恩院の拝観時間が午後4時までということで、4時10分だった今回は中に入ることすらできませんでした。うーん・・・。ということで今回は外から巨大な三門を眺めるのみ。せっかく歩いてきたのに。


<知恩院三門>

<黒門は工事中>

 仕方なく来た道を引き返し、今度は逆側にある平安神宮へ。夕焼けで神社の朱塗りの建物が良く映えます。夕日にさらされながら、広い境内をゆっくりと散策するものいいものです。


<平安神宮の大鳥居>

<平安神宮の楼門>

<広い境内>

<長く延びる自分の陰>

 そして琵琶湖疏水を眺めながらホテルへ。1時間の散策でしたが、のんびりとできました。

 時刻は午後5時。ホテルで上司と合流し、預けていた荷物を返してもらってからタクシーに乗って川端二条へ。上司が「東京でいうところの三州屋のような、オヤジが飲んでいるような雰囲気の安くて上手い居酒屋へ行きたい」ということで、いろいろと調べて 「赤垣屋」 にしてみました。食べログの点数が3.8という、居酒屋にしてはかなり高い点数だったので、半ば眉唾もので果たして本当にいい居酒屋なのかという疑念もありつつ店内へ。店内は古民家を改装したような装いで、カウンターと小上がりの小さな座敷。奥と二階にも部屋があるようです。さすがに人気店らしく、まだ5時過ぎにも関わらず店内はほぼ満席。僕らが入り口手前の小上がりに陣取った時点で満席になりました。


<人気の高い赤垣屋>

<古い民家の雰囲気満載の店内>

 メニューには値段が書いていませんが、どれもそんなに高くはないようです。じゃないとこんなに流行るわけがない。メニュー自体は家庭的というかごく一般的な居酒屋メニューで、適当に見繕って何品か注文しました。おでんは関西風の薄味でおいしい。しめ鯖も良い塩梅。個人的においしかったのは、特大の万願寺とうがらしでした。甘みがあっておいしいです。あと、焼鳥の鳥皮が今まで食べた中で一番おいしい鳥皮でした。


<お通し 里芋の煮っ転がしと胡麻豆腐>

<おでん>

<湯豆腐>

<しめ鯖>

<万願寺とうがらし>

<なまこ>

<鳥のから揚げ>

<焼鳥:皮>

<焼鳥:ハツ>

<焼鳥:ねぎま>

 こんな酒に合うつまみがあるのだから、ビールや日本酒の一杯くらいぐいっと行きたいところでしたが、禁酒を決め込んでいるので、キリンのアルコールフリーを飲んでぐっと我慢です。上司はビールと日本酒を飲んでいて、どれほど羨ましかったことか。しかし自分の体と効率性、あとは自分へのけじめという意味でも決まりは守らないと。

 赤垣屋では特にすごい料理が出てくるというわけではありません。極めて一般的な家庭料理がほとんどです。しかし人気があります。それは店員さんの接客態度が非常に良いということも大きな理由かもしれません。普通、大将クラスになると横柄な態度を取る人もいたりしますが、ここの店員さんは若い人から大将まで、本当に気持ちよいくらい丁寧な接客をしてくれます。そういった態度だとこちらとしても非常に気持ちが良く、しかし自分の佇まいも正さなければという適度な緊張感を持って食事することになります。そんな雰囲気も居酒屋の人気に一役買っているのは間違いない。値段もそんなに高くないし一人でも入りやすそうなので、また来たい居酒屋です。

 1時間程でさくっと食事を負えた後は店の前で上司と別れ、今日の宿泊地奈良に向かうためにまずは京都駅へ。


<二条大橋から眺める夜の鴨川>

<地下鉄で京都駅に向かう>

 京都から奈良までは区間快速に乗って55分。今日は寒くて体力を消耗したのか、電車の中ではぐっすりと眠り、気が付けば奈良に到着する頃。8時16分、奈良駅に到着しました。奈良に来るのは3年振り2度目ですが、3年前の春に来たときはまだ奈良駅が改修中だったので、新しくなった奈良駅を見るのは初めてです。雰囲気としては、何となく金沢駅に似ているような気がしないでもありません。


<新しくなった奈良駅に到着>

<レインボー仕様なんですね>

 今日の宿泊場所は奈良駅前にあるコンフォートホテル。一泊朝食付きで5800円。部屋は至ってシンプルなシングルルームで、僕はこういうホテルでいいなあと改めて思いました。ホテルの部屋は動き回らないで済む程度の広さがちょうど良いです。


<本日のホテル:コンフォートホテル>

<僕はこのクラスのホテルで十分です>

 今日は一日寒さで疲れたのと、明日は朝早い予定なのもあり、11時前に就寝。


←一日目へ   三日目へ→

旅行記トップにモドル

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください