このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

有機溶剤作業主任者



講習の流れ、感想等

 2001年03月26日・27日の二日間、東海大学第二工学部代々木校舎(2号館2341教室)にて講習は行われた。申込みは直接労働安全衛生管理協会へ問い合わせ、個人で申し込んだ。
 労働安全衛生法第14条、労働安全衛生法施行令第6条二十二により、事業者は、屋内作業場又はタンク、船倉若しくは坑の内部その他の厚生労働省令で定める場所において、別表第六の二に掲げる有機溶剤(当該有機溶剤と当該有機溶剤以外の物との混合物で、当該有機溶剤を当該混合物の重量の五パーセントを超えて含有するものを含む。第二十一条第十号及び第二十二条第一項第六号において同じ)を製造し、又は取り扱う業務で、厚生労働省令で定めるものに係る作業について、有機溶剤作業主任者技能講習を修了した者を作業主任者として選任し、その者の指揮のもとに作業を行わせなければならないと、定められている。
 有機(CかHを持つ化合物)溶剤とは、形状は油脂ロウ樹脂的で沸点は原則150℃以下、爆発引火性を有し、蒸気密度が1以上の溶剤であり、その数は632種類にも及ぶ(労働安全衛生法施行令第18条)。
 具体的には芳香族炭化水素類のトルエン(シンナー遊び)、塩化芳香族炭化水素類のクロルベンゼン、塩化脂肪族炭化水素類(脱脂作用)の劇薬クロロホルム、ドライクリーニングやICチップ洗浄に用いる四塩化炭素、アルコール類のメタノール、エステル類のマニキュア落とし酢酸エチル、エーテル類のエチルエーテル(医療麻酔)、ケトン類のアセトン、グリコールエーテル類のセロソルブ、脂環式炭化水素類のシクロヘキサノン、脂肪族炭化水素類のノルマルヘキサン、脂肪族又は芳香族炭化水素の混合物の危険物第四類の物品などが挙がる。
 講習は二日間共座学である。

 講習科目は・・・
 「有機溶剤による健康生涯及びその予防措置に関する知識」(有機溶剤による健康障害の病理、症状、予防法、応急措置)4時間
 「作業環境の改善方法に関する知識」4時間
 「保護具に関する知識」(保護具の種類、性能、使用方法、管理)2時間
 「関係法令」2時間
 ・・・の四つである。

 有機溶剤作業主任者の職務は・・・
1.作業に従事する労働者が有機溶剤により汚染され、またはこれらを吸入しないように、作業の方法を決定し指揮すること。
2.局所排気装置、プッシュプル型換気装置又は全体換気装置を1月を越えない期間ごとに点検すること。
3.保護具の使用状況を監視すること。
4.タンク内部において有機溶剤業務に労働者が従事する時は必要な措置が講じられていることを確認すること。
 ・・・4つであり、特定化学物質作業主任者同様、有機溶剤の構造や化学式等に精通するというより、溶剤による労働者の健康障害を防ぐかを問う資格である事が分かる。



使用テキスト等


  

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