このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





奔放な変更もそろそろ打ち止めに
フリーペーパー「奔放」の奔放な変遷



エル・アルコン  2007年10月1日



※この作品は「交通総合フォーラム」とのシェアコンテンツです。


この春、「道路地図とSA・PA情報つき」と銘打って既存のロードマップに替えて登場した西日本高速のフリーペーパー「奔放」は、その情報量の無さがユーザーの不評を呼んでいます。
「奔放」第1号のひどさについてはこのサイトでも批判しましたし、いくら何でもと言うレベルでした。

西日本高速は民営化直後にロードマップの質と言うか情報量を大幅に下げてユーザーからの批判が集中したこともあり、ほどなく体裁を一新して公団時代の内容をほぼ踏襲したものに改めた経緯があることから、今回も次号では大幅な手直しがあると信じていたんですが、6月に発行されたビートたけし氏が表紙の第2号も似たようなものでした。

地図上にSAもしくはPAにおけるGSの記号が出来たのが唯一の改善点。ただし時間帯営業の箇所だと営業時間が分かりませんし、SA、PAの情報は無いままです。
この内容で夏休みを迎えたわけで、今後に期待する気も起こらなくなったことも事実ですが、一方で「最終号」と銘打って「奔放」第1号と並行配布していた「うまいもん&イベントガイド」(従来版のロードマップ)がなぜか増刷されて再配布を開始したという情報が入っており、2号で打ち切りか、とも思わせました。

しかし夏休み中の8月に「奔放」はしぶとく第3号を発行しました。
表紙は矢沢永吉氏。石田会長のインタビュー相手は藤原紀香さん。前編とあり、初回の平尾誠二氏同様2号で1人のようですが、地縁や仕事縁があるとはいえ大物路線が何時まで続くのでしょうか。

で、肝心な情報面では期待してなかったのですが、今回は地図が刷新されていました。
「うまいもん」に比べると縮尺が小さく(53万分の1→66万分の1:これは誌面サイズの関係か)、国道など一般道の区間距離表示が一部省略されているものの、一般道の描写も含めてほぼ従来版を踏襲した、というか戻ったと言えます。

第1号、2号と批判の的だったSA・PA情報、というか第1号、2号では無きに等しかったものは大きく変わっており、公団時代の体裁に近くなっています。
「うまいもん」に比べると、一部に省略された情報もありますが、地図式の表示などはかえって見やすくなっています。これで三社とも地図部分は公団時代により近付いたわけで、新機軸は結局空振りに終わったというか、公団時代の体裁がいかに優れていたかということを再認識させる結果になっています。

同じ冊子型でも「ハイウェイウォーカー」はサイズも小さいので冊子として車内で活用できますが、「奔放」はタブロイド版と大きく、地図は抜き取って使うしかありません。ゆえに第1号刊行時に「地図だけ抜かないで下さい」と掲示が出たのもさもありなんというところですが、まあ地図の中身が何とか旧に復したことをまず喜ぶべきなんでしょう。
こうなると「うまいもん」に戻せといいたくなりますが、「うまいもん」の新版が出たという情報もあるわけで、それなら地図と読み物を分離して前者は「うまいもん」、後者は「奔放」にすればいいだけです。

そうなると「奔放」の失敗を認めることになるのでしないんでしょうが、利用者から見たら、もう素直に「うまいもん」に戻して欲しいというのが本音です。




交通論の部屋に戻る


Straphangers' Eyeに戻る


交通総合フォーラムに戻る

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください