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有蓋車の仕分線_3番線_15t積有蓋車(2)

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ワム21000形 ワム21026

昭和4・5年に製造された鋼製15t積有蓋車です。有蓋車車体の鋼製化は スム1形→ワム20000形と続いた後設計が根本的に見直され、側柱を側板の内側に置き、 内部に木板の内張を行って側柱の厚み分の空気断熱層を確保して車内の温度上昇を防いだ改良形です。 外観の特徴は扉のX形補強リブ。登場間もなく昭和恐慌に突入、小口輸送に重点が おかれるようになったため、1000両製造で打ちきられワ22000形に増備が移りました。
ヨンサントウでは約650両が2段リンク改造されましたが、ワム90000形と略同じ時期に 廃車されました。車番標記と票差しは、大部分は扉左 の側板上にありまが、写真の車は扉上にあり、これは若番車だけなのか、製造メーカーに よるものか、興味が湧くところです。
1977 多治見
【堀浩一郎氏より貴重なお写真を頂きました】

ワム23000形 ワム39904

昭和期の代表的な有蓋車ワム23000形で、これは戦後製の 23000です。この形式は「ヨンサントウ」までに2段リンク 化改造されて、ワム90000形になったのですが、改造されずに 23000形のままで残った車です。 吹田で教習用に使用されていましたが、現存しないようです。

1990.03

ワム50000形 ワム53006

日中戦争が泥沼化していた昭和15年、鋼材節約のため ワム23000形の車体を木製に設計変更して製造された15トン積み有蓋車です。 昭和21年にかけて3649両が製造されました。
木製車体は老朽により積荷の漏損事故が増えるため、昭和30年代末期より 耐水ベニヤに張替える工事が行われました。写真は最晩年で 北九州(門司)資材センターの配給車でした。なお、名鉄ワム5200形は この車の図面をそのまま使って製造した同型車です。
1981.03

ワム90000形 ワム123606

戦前に登場した15t積有蓋車、ワム23000形を、2段リンク化改造し、 ワム90000形としたもので、写真の車は元の番号がワム23606、ドアがのっぺりした初期タイプ。 改造に際し+100000としまた。

1980.10

ワム90000形 ワム132820

昭和期の代表的有蓋車、”貨車の中の貨車”ワム90000形です。「またワム9か」とおっしゃる無かれ、 写真は戦時設計の3軸貨車トキ900形の改造車グループです。国鉄形式図でも別扱いなんですよ。 ブレーキシリンダは大型のオリジナルですが、車軸は長軸に替っているなど、改造と言っても実際は部品流用で す。
さて、写真の車をはじめワム123606などは「名古屋駅の塵埃運搬車」として使用されて いたもので、初期形やトキ900改造車など各種揃っていて、名古屋駅へ行くたびに写真を撮ったものの、 、番号調査などをきちんと行わなかったのが悔まれます。
1980.9

ワム90000形 ワム93205

昭和期の代表的な有蓋車ワム90000形です。上記の ワム123606や132820は改造車でしたが、これは初めから 2段リンクとして製造された車で、昭和32年に日車本店で 680両新製された内の1両。写真は土崎工場の解体待ちで、 駅の人の話では「ワム80000はドアがすぐ壊れるが、 ワム90000は丈夫で良いのだけどね」と語ってくれ、 解体が惜しい気がしました。

1980.08


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