このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

ディベート資料

スーパーが6時に閉店

A:ディベート資料

 スーパーがすべて六時に閉店することになった。
 次の六人の意見に対して、反論してみよう。意見に賛成の人は、防戦しよう。

(1)私は40才の主婦です。子供が二人。中学校と小学校です。このスーパーへは、一週間に二回、だいたい6時ごろ来ます。6時に閉店されると本当に困ります。午前中は、家の掃除や片付けで、忙しくて買い物はできません。午後も、英会話やテニスを習っているので、買い物の時間はありません。

(2)私は独身のサラリーマンです。28才です。いつも仕事のあと、7時か8時ごろにこのスーパーを利用しています。だいたい毎日来ます。6時に閉店されると、買い物ができません。もちろん、仕事中なんかに、できるはずがありません。

(3)私は女子大生です。下宿をしています。昼間は授業があって、買いものはできません。夜も図書館で勉強しているので、だいたい8時か9時ごろ、買い物をして下宿に帰ります。授業をさぼることはできません。下宿では勉強できないので、図書館で勉強をしなければいけないのです。週に何回か、勉強を早く切り上げて、買い物をしている状態ですので、6時の閉店は大変迷惑です。

(4)学生です。男性です。昼間は授業があって買い物ができません。夕方から夜にかけて、アルバイトをしています。アパートを借りて友達と三人で住んでいて、三日に一日の割合で、部屋の掃除と食事の支度をします。外食は日曜日だけです。平日は、自炊です。(経済的な理由で)スーパーが6時に閉店になると、みんな食事の買い物ができ
ないので 、非常に困ります。

(5)独身の会社員です。仕事は9時から5時半までで、昼休みは一時間です。一人でアパートに住んでいます。食事は昼、夜は外食、朝は自炊です。仕事のあと、いろいろな習い事をしています。月水金は日本語、火木はエアロビクスダンス。土曜日は友達に会ったり、映画を見たりしています。日曜日は、一週間分の掃除と洗濯。スケジュールがぎっしりで、スーパーが6時に閉店になると、非常に困ります。

(6)既婚の男性です。学校の教師をしています。妻も学校の教師で共働きです。授業が終わるのが3時ごろで、それから、職員会議やいろいろな会議、そして、翌日の授業の準備や採点などで、7時ごろまで学校で仕事をしている。妻も同様です。子供はまだいません。買い物は、どちらか早く仕事が終わった方がすることにしています。連絡が大変です。今までは、7時ごろに仕事を切り上げて、スーパーで妻と待ち合わせをして、買い物をしていました。だいたい妻の方が、早く来て買い物をするケースが多いです。

B:討議資料参考(反論用の質問)
(1)英語、テニスは週に何回ですか。
   何曜日と何曜日。時間は。
   買い物をする時間はつくれないのか。
   一つやめたらどうか。
   午前中、時間はないのか。
   英語やテニスはどうしても必要なのか。目的は何か。
   習い事と家庭の仕事では、どちらが大切か。

(2)スーパーでどんなものを買うのか。
   仕事の内容は。(内勤か外勤か)
   何曜日が休みか。(土曜も休みなら、買い物はできる)
   一週間分をまとめてかうことはできないか。
   毎日来なければならない理由は何か。
   食事はどうしているか。自炊か、外食か。
   結婚は考えていないのか。
   昼休みに買い物はできないか。

(3)試験がないときでも、図書館で勉強するのか。
   どんなタイプの下宿か。
   下宿のおばさんに買いものを頼めないのか。
   いつもスーパーでどんなものを買うのか。
   お昼休みに戻ってきて買い物はできないか。
   一週間に一回や二回は早く勉強を切り上げることはできないのか。


(4)授業は何時から何時までか。
   たまには早く終わることもあるのではないか。
   あなたが時間がなければ、他の人が代わりに買い物をできないか。
   どんなアルバイトか。(三人とも)
   アルバイトはどうしてもしなければならないのか。
   アルバイトの職種や時間を変更できないのか。
   日曜日に買い物はできないのか。
   どんなものをつくるのか。
   週に何回かは外食をしたらどうか。

(5)どんな仕事か。
   会社の近くに買い物ができるところはあるか。
   昼休みに買い物はできないか。
   どうして日本語を習っているのか。
   業務上必要か。必要でなければやらなくてもよい。
   土曜日の予定は、必須とは思えない。買い物の時間は作れないか。
   日曜日も、一日中掃除をしているのか。
   部屋の大きさはどのぐらいか。
   日曜日に一週間分まとめて買い物ができないか。

(6)どんな学校で働いているのか。
   授業は二人とも何時に終わるのか。
   学校の近くにスーパーはないか。
   昼休みや放課後に買い物をする時間はないか。
   奥さんはどうして働くのか。生活が苦しいのか。
   時間の都合をつけて、かわりばんこに買い物ができないか。
   会議はどうしても出席しなければいけないのか。
   家に帰ってからでも、採点や授業の準備ができないか。
   二人の学校は遠いのか。
   どんなところに住んでいるか。


議論のしかた
 今回は集団議論ではなく、グループにわかれての議論、または2,3名対全員という方法を採用します。
(1)グループに分かれての議論
 クラスを5〜6名のグループに分けて、その中の一人一人がAの(1)から(6)の人になります。また、審判も一名選びます。たとえば、Aさんは(1)の主婦、Bさんは(2)サラリーマンというように。役割が決まったら、(1)の主婦になった人は、まず自分の一日のスケジュールを紹介し、スーパーが6時に閉店されたら、とても困るということをアピールします。なんとか自分の生活のスタイルを守ろうとしてください。ほかの人はBの反論資料などを使って、(1)の主婦が自分勝手な理屈で生活していることをアピールします。スーパーが6時に閉店しても、生活に影響が及ばないような生活スタイルに変えさせようとしてください。審判は両者の言い分をよく聞いて、どちらに理があるかを判定します。(1)の主婦が終わったら、次の(2)のサラリーマンに移ります。審判も代わります。

 このようにしてグループ全員が議論のターゲット、批判者、および審判を経験するようにしてください。
(2)全員で議論する場合
 まず2、3名がAの(1)〜(6)の人になります。作戦の時間を与え、一日の生活スタイルを考えさせます。2分から3分ぐらいで発表します。ほかの学生はBの反論資料などを使って批判します。 最後に審判が優劣を決めます。なるべくすべての学生がターゲット、批判者、審判を経験できるようにしてください。
(3)注意事項
・話す能力に長けている学生が話しすぎてしまうことがある。教師は手綱をしっかりとる。
・感情的になってしまう人がいるので、ゲームであることをよく認識してもらう。
・時々、例えば自分は従業員の立場を支持するので、ターゲットにはなりたくないと言う学生がいる。この教材はその立場に立ったら、どのような議論ができるのかを作っていく中で、日本語の表現力を養うものであることをよく説明する。

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