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おもしろトピックの家


博物館とレストラン:おもしろトピック(9)



 先日、「中国国宝展」を見に東京国立博物館へ行った。久しぶりの博物館で、楽しいひとときであった。また、中国のすばらしい展示物に圧倒され、少々疲れたのも事実である。

 この国立博物館もそうなのだが、どうして、博物館には休んだり、軽食を取ったりできるところがないのだろうか。

 展示物を見るというのは、あれで結構疲れるのだ。その日は平日だったので、年輩の方が多く、ずっと立って展示物を見るのだから、みなさんかなり腰が痛かったのではないだろうか。

 また、展示物には説明がついているので、熱心な方はそれも克明に読もうとする。老眼の眼をこすって見るのだから、これも疲労がたまると思う。



 それなのに、展示ルートの途中に一カ所だけ休憩用のソファーがいくつか置いてあるだけだ。もちろんそこにすわれば休むことはできるが、ゆったりした気分で中国の国宝を味わおうという気持ちにはなれない。なぜなら、そこは絵はがきや写真集、Tシャツや記念品を売るコーナーだからである。やはり、お茶などをゆっくり飲んで、写真集をながめ、連れの人と語り合う空間が必要ではないだろうか。

 また、レストランでもあれば、そこで食事をして、見たものについて話でもすれば、自分の見逃した点がわかり、もう一度見てみようという気持ちにもなれる。一度見たら、疲労困憊してしまい、もう動けないのでは、入場料がもったいないというものだ。





東京国立博物館(新館)上野公園内



 博物館だけでなく、図書館や科学館のようないわゆる○○館には、レストランや喫茶室などを設けないのだろうか。確かに、館の外にはある。しかし、そこへ行くためには、館を一度出なければいけない。図書館などは無料だから、金の心配はいらないが、ここは今度はレストランや喫茶部がない。

 博物館にも付設のレストランがあるにはあるが、そこに入るためには、一度博物館を出なければならない。一度博物館を出てしまったら、その入場券は無効である。もう一度博物館に入ろうと思えば、入場券をもう一回買わなければならない。非常に不合理である。

 博物館や美術館などで、歩きながら集中して展示物を見られるのは、たぶん2時間ぐらいが限度だと思う。そうすると、どうしてもゆっくり休めるところが必要になる。中にいながら、食事ができ、お茶が飲め、ゆっくり休んで、語り合える場所が必要だと私は思う。


 博物館が今ひとつ人気がないのは、はっきり言って、お客さんに対するサービスがないからだ。(基本的には図書館や科学館などもそうだ)言葉は悪いが、博物館は娯楽施設なのだ。暇な日曜日にゲームセンター、映画館、芝居見物、寄席、動物園へ行くのと同じなのである。そこで、昼飯や弁当を食べるのは当たり前である。

 博物館は社会教育施設だから、などとかび臭いことをいってると、いずれ忘れ去られる。

 博物館へ来て一日勉強して、楽しんでもらうためには、「見学」と「学習」さらに「食事・休憩」などをワンセットにしたようなシステムを作るのが望ましいと思う。
 みなさんはどうお考えでしょうか?

           (2000年12月30日)





江戸東京博物館へ行く(2001年8月)


 今年の夏休み、私たちは東京両国の「江戸東京博物館」に行きました。「ポンペイ展覧会」を見に行ったのです。時間があったので、常設の展示も見ました。すると、常設の方は、その日一日限りなら、何回見てもいいと言うことでした。つまり、出入り自由ということです。これは感激しました。おまけに、博物館の5階にはレストランもあって、お昼休みをしてから、また見学することも可能です。

 私たちは両国駅まで行って、比較的安価なものを食べましたが(子供が多いので)、館内のレストランでゆっくり食事をして、展示の内容をあれこれ話題にすれば、楽しみも倍加するというものです。

 上野の国立博物館ももしかすると「本館」の方は出入り自由で、館内にレストランがあるかもしれません。「中国国宝展」は特別展示であった上に、場所も「新館」だったので、出入りも一回限り、レストランもなしだったのかもしれません。

 今度、機会があったら確かめてきます。
               (2001年8月27日)




江戸日本橋

江戸職人の家


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