このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

      

 町でひろった日本語




 
めちゃ×2イケてる : 町でひろった日本語(5)



 これは毎週日曜日、フジテレビ(関東地方)で夜8時57分から放映されているテレビ番組の名前である。
 これは「めちゃめちゃイケてる」と読むんだそうだ。「×2」はそれを二回言いなさいという意味なのだ(「×」はバツではなくカケルという意味である)。子供たちの話では、こういう書き方は珍しくはないそうだ。これは「×2」という表記だが、「2」を言葉の右肩に小さく書く方法もあるそうだ。数学の「乗数」のようである。また、「バカ×100」などと書くこともあるそうだ。
 
 そう言われてみると、何年か前、我が娘も手紙の最後に「Bye2」(この「2」は右肩に小さく書いてあると思って欲しい)と書いていたことがあった。「2」を右肩に小さく書く表記法、また「×2」という表記法はもちろん市民権を得ているわけではないが、非常に便利でおもしろい表記法である。



 では、実際のくり返し符号はどうなっているのだろうか。
 最も有名なのは、「山々、国々、人々、年々」に使われる「々」であろう。漢字のくり返し符号はこれ以外にはない。残念ながら、どんな漢字とでも使えるといううわけではない。あとは「家々、時々、日々、神々、月々、村々、町々、木々」ぐらいしか思い浮かばない。「犬々、猫々」とは言わない。

 ほかには、「ゝ」「ゞ」がある。これは一文字の「かな」のくり返し符号である。「たゝみ、とゝのえる」「かゞみ、すゞり」などがある。(ただし、この符号は縦書きの時に使うことになっている)規則では、「々」以外のくり返し符号は、できるだけ使わないようにするのが望ましいとなっている。

 そこで、最近流行の
(1)「右肩小さい2」と
(2)「×2」
 はどうなんだろう。




 下の写真を見てもらいたい。
世間ではさりげなく平気で使っている人もいるのだ。

「とっくん」に右肩小文字2である。
これは「とっくん・とっくん」という
店の名前である。
埼玉県西川口駅西口

これはラーメン屋さんの看板です。
「シャンシャン」です。
川口市幸町交差点






 実は、マレー語には右肩に小さい「2」を付ける表記法があるのだ。
 右の写真を見てもらいたい。

 上から、それぞれ、
orang(人)、
barang(もの・品物・荷物)、
buku(本)、
kanak(子供)、
pelajar(学生)、
guru(先生)、
negara(国)、
gunung(山)、
sungai(川)である。
 数字の「2」は複数を意味するのである。どんな名詞でも可能かというと、そうでもないらしい。また、正式の複数の表記法は単語を二つハイフォンでつなぐ書き方である。例えば「orang−orang、buku−buku」のように。






 一部の外国語にも同様に書き方かあるから、この表記法も普通なのだとは言わないが、まったくおかしな書き方だとも言えないだろう。考えてみれば、「々」だって、苦し紛れに造ったものかもしれない。「山々」が変でないなら、「山2」(2は右肩小文字)だって変じゃない。 あと20年。20年たてば、認知されるかもしれない。それまで使い続けなければいけない。できるかな、若者諸君!







 この前テレビ欄を見ていたら、こういう番組を見つけました。下の写真を見ていただきたい。
 この日曜劇場のタイトルをなんと読むか分かりますか。
正解:「恋がしたい、恋がしたい、恋がしたい」だそうです。


 

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