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普通、レストランに入ると、ウェイターが出迎えて案内してくれるが、壁際のテーブルに案内された時には、必ず女性を壁を背にする席につかせ、男性は向かい合って女性と壁を眺めるようにすわる。また、スペースに余裕のある場合は、二人とも壁を背にして横並びにすわるのが普通なのだが、向かい合う場合に、必ず女性を壁側にするのである。二組のカップルで行ったときには、女性二人を壁側にすわらせ、男性二人がそれに向かい合うのである。
壁を背にしてすわると、部屋の中の全体を見渡すことができる。常に視界がきいて監視が行き届く。ところが、壁と向かい合いの席にすわってしまうと、背後の人の動きがまったくわからない。だれかが抜き足差し足で近寄って来ても気がつかない。後ろからこん棒で殴られるまで気がつかない。
つまり、壁側の席は( Q1 )で、向かい合いの席は( Q2 )なのである。
参考図書:玉村豊男(1984)「文明人の生活作法」新潮文庫 新潮社, pp.118
このTEXTは上記原著者及び出版社の転載許諾を得て作成したものであります。無断転載を禁じます。にほんごのひろば主人。 2003年5月23日 |
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