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おもしろトピックの家 |
おもしろトッピク(4):父の日・哀感行進曲
あなたは「○○の日」という言葉を聞いて、どんな日を一番に思い出しますか。こどもの日、春分の日、秋分の日、母の日、文化の日などなど......。
父の日は出てきませんか。どうも父の日は今ひとつ元気がありません。母の日は話題になりますが、父の日は母の日が終わったあとの「おまけ」みたいな感じがします。
父の日というのは百科事典によれば、1910年、アメリカ・ワシントン州のブルース夫人の提唱により始まり、1934年頃、現在の6月の第三日曜日になったそうです。父親の苦労に感謝して、贈り物などをする、日本には1950年頃に、入ってきて、次第に盛んになったといいます。けっこう、立派な歴史を持っているのです。母の日の歴史に決して負けるものではありません。
それなのにメジャーになれないのは、父の日と聞いて、「父の日はこれだ」というものがないからだと私は思います。母の日と言えば、母に感謝、そしてカーネーション。こどもの日といえば、鯉のぼり、五月人形、菖蒲湯。桃の節句と言えば、雛祭り、白酒、菱餅。秋分の日、おはぎ。春分の日、墓参り。クリスマス、ケーキ、サンタクロース。ほら、みてごらんなさい。みんな、「これだ」というものを持っています。では、それ、父の日!・・・・・ベルト、財布(中身がほしい)。悲しい組み合わせです。
しかも、最近、台湾では変なおばさん達が、父の日の由来や理想をねじ曲げて、父の日を「父の苦痛の日」にしてしまっているようです。台湾の父の日は8月8日です。これは88を中国語では「パパ」となるからです。この父の日を前に、ある女性団体が「父親として合格かどうか」を調べるチェックリストを発表しました。項目は10あり、内容は以下のようになっています。
88の日に父親度チェック▼
「▽自主的に家事に参加する
▽週に一冊は本を読む
▽毎日、家族をほめる言葉をひとこと言う
▽毎日、家族と三十分のだんらんを持つ
▽毎日、運動を欠かさない
▽社会活動に参加する
▽週に一回は、子供に物語を語って聞かせ、感情の交流をする
▽テレビは教育番組を見る
▽自主的に生涯教育などのプログラムを受講する
▽インターネットを学ぶ」(朝日新聞2000年8月7日より引用)
ううん、目が回りそうです。
その女性団体の理事長は「会社の帰りに飲んで帰宅が遅く、家ではビール腹をかかえてごろごろ。こんなお父さんでは子供がかわいそう」だと言っているそうです。(これでは子供より、お父さんがかわいそうです。)
これは恐ろしいことです。これが現実化すると、いろいろな不都合が起こります。例えば、
▼自主的に家事に参加するとなると、食事のあと、ゆっくりタバコが吸えない
▼週に一冊は本を読むとなると、週刊誌やスポーツ新聞を読めない
▼毎日、家族をほめる言葉をひとこと言うとなると、子供を叱ることができない
▼毎日、家族と三十分のだんらんを持つとなると、うるさい子供達から離れることができない
▼毎日、運動を欠かさないとなると、ゴルフ以外の運動をさせられる
▼社会活動に参加するとなると、日曜日ゆっくり寝ていられない
▼週に一回は、子供に物語を語って聞かせ、感情の交流をするとなると、日曜日は子供の日になってしまう
▼テレビは教育番組を見るとなると、スポーツ番組や下品なバラエティー番組が見られない
▼自主的に生涯教育などのプログラムを受講するとなると、仕事のほかにいろいろな勉強をさせられる
▼インターネットを学ぶとなると、老眼鏡をかけてコンピュータを勉強しなければならない。
…………(ため息)上野。(お父さんは大変。いっそのこと、8月8日から「4月9日」にしたらどうか。「49・スーチウ」は「死就」に通じる。辞書によると、「死就」は「息が絶える」という意味である)
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