このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

アンコール遺跡−9 アンコール・ワット編(3・壁画南面)


<南面西側・歴史回廊>

 歴史回廊には、アンコール・ワットの建立者であるスールヤヴァルマン2世とその軍隊の行進が描かれている。王様はひときわ大きく描かれ、暑さ対策として日傘と団扇を持った召使が控えている。
 スールヤヴァルマン2世は30年の内戦を経て王位に就いてからもチャンパや大越国とも戦争をしたので、実に多忙であった。

謁見出陣


<南面東側・天国と地獄>

 上段では輿に乗った王族が整然と行進し、下段では亡者が地獄の獄吏に責め立てられている。象の鼻に巻かれている亡者もいる。
 やや不謹慎だが、下段にある地獄の責め苦を見ていくほうが面白い。

上段 : 天国
下段 : 地獄
地獄に叩き落される人々

 閻魔大王も登場する。閻魔大王はサンスクリット語のYamaに由来するものだそうだ。閻魔大王は18本の剣を持ち、水牛に乗っている。

閻魔大王

 全身に針を刺されている亡者もいる。下の写真でバンザイをしているのが亡者である。まさに地獄の責め苦である。針まで細かく彫刻されている。このようなレリーフを見ると、ヒンドゥー教徒でなくても、日頃の行いを反省したくなるというものだ。

全身に針を刺されている亡者。


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください