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南アフリカ−8 ケープタウン旅行編(その3:テーブルマウンテン)
喜望峰の次はテーブルマウンテンである。喜望峰から市の中心部までは距離にして約70kmなので、1時間程度で戻れる。気候は快適であり、眺望も良く、道路も空いている。まさに最高のドライブラインである。途中一箇所で検問があったが、僕が日本の免許を見せたところ、何の問題も無く通過した。
途中、Hout Bayで遅めの昼食を取り、テーブルマウンテンに到着したのは15時であった。テーブルマウンテンは標高1,000mを超える垂直に切り立った崖である。その岩盤の荒荒しさが見る者を圧倒する。頂上もナイフで横に切ったように平らになっているためにテーブルマウンテンと呼ばれており、雲がかかると「山にテーブルクロスがかかった。」と言うらしい。テーブルマウンテンはケープタウンというよりも南アフリカのランドマークである。海から撮影したテーブルマウンテンの写真は南アフリカのガイドブックや写真集の定番となっている。
山頂までの車道は無い。登山道やロッククライミングという方法もあるが、我々は無難にロープウェイを選択した。ロープウェーの下の駅の標高を100〜200メートルとすると800〜900メートル程度を一気に登る計算になる。ロープウェイも良く出来ており、下の駅から頂上に行くまでの間にぐるりと360度回転するので、乗客全員が岩盤と眺望を楽しむことが出来る。岩盤をよじ登るロッククライマーも目撃することができた。
頂上からの眺望は、繰り返しになるが、絶景としか表現できない。自分の表現力の無さがもどかしいが、筆舌に尽くしがたい、とでも言うべきか。ケープタウン市内、テーブル湾、ライオンズ・ヘッド、ケープ半島が一望できる。マンデラ元大統領が幽閉されていたロビン島も見える。天気は変わりやすいらしいが、うまい具合に快晴であり、遠くまで見渡すことが出来た。実に雄大な眺めである。手すりから身を乗り出して下をのぞいてみると、自分が垂直に切り立った崖の上に立っているというのがはっきりと認識される。800〜900メートルの崖を見る機会というのは、今後の人生でそう多くは訪れまい。ただ、あまりにも高過ぎて、自分が何メートル下まで見ているのか、具体的イメージを持てなかった。
頂上は本当に平らであり、結構な広さが有る。ロック・ダーシーというリスのような小動物が棲息しているらしいが、見ることが出来なかった。遊歩道を歩いていると、観光地に良くありがちな掲示板が有った。円形になっており、この方向の何km先にどの都市がある、と表示されている。その中にTokyoと書いてあった。正確な数字を忘れてしまったが、1万数千kmだったと記憶している。今更ながら、日本を離れてはるか遠くまで来たことを実感した瞬間であった。
山頂から喜望峰方面。 山頂からの眺望。 山頂の風景。 市街とロビン島(うっすらと写っています。) ロープウェーの中から撮った崖。 頂上から見下ろした写真。
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