このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

南アフリカ−9 ワインランド旅行編

  喜望峰とテーブルマウンテンに行った次の日、M氏と僕はワインランドに向かった。南アフリカは知る人ぞ知るワインの名産地である。ステレンボッシュ(Stellenbosch)、パール(Paal)、フランシュフック(Franschoek)、サマセットウエスト(Somerset West)、ウェリントン(Wellington)を中心とする5つの地域が南アフリカワインの中心地で、ワインランドと呼ばれている。南アのワインは美味しいだけでなく、安い。最高級品などというやはり値が張るのだろうが、普通に売っているワインは高くても1,000円以下である。
  ケープタウンからステレンボッシュまでは車で40分程度である。もちろんレンタカーだ。その頃には僕のマニュアル車運転技術もかなり向上しており、前日は”You are killing me!”などと叫んでいたM氏も僕に運転を任せるようになった。繰り返しになるが、ドライブは快適であったため、僕も進んで運転させてもらった。レンタカーにはエアコンが付いていなかったが、窓を開けて走ると風が心地よい。市街地を走るときは安全のために決して窓を開けることは出来ないが、郊外は比較的危険度が低いのではないかと思う。ただ、もちろん日本以上に注意は必要である。
  「地球の歩き方」によれば、ステレンボッシュには23の個人醸造家と5つの共同組合があるという。1600年代からワインの製造が始められたというのだから由緒正しき場所である。ステレンボッシュに着き、まず我々は1件のワイナリーに入った。とりあえず景気付けでワインを試飲した後で、ワイナリーの地図を貰った。週末は営業していないワイナリーも多いので、地図で確認する必要がある。その地図には休業日、レストランの有無、赤白ロゼのどれを製造しているか、などが記載されているので非常に便利である。
  M氏と相談して比較的大きめのワイナリーに向かった。地図を紛失してしまい、かつ名前を忘れてしまったので、ここにご紹介できないのが非常に残念である。そのワイナリーのレストランは木陰にあった。と言ってもぶどうの木ではないことを付記しておきたい。我々が訪問したのは季節外れだったようで、ぶどうがたわわに実っているのは見ることが出来なかった。また、日本の安曇野ワイナリーは工場でワイン製造工程を見学することができるが、ここでは貯蔵庫に並んでいる樽くらいしか見ることが出来なかった。
  このワイナリーでは教会も併設されており、このときもちょうど一組のカップルが結婚式を挙げていた。披露パーティーは屋外で行うらしく、一般客から離れたところのテーブルに食器が並べられていた。屋外の披露宴というのは初めて見たが、素朴な感じがして羨ましく思った。
  ビールを1杯飲んだ後、そのワイナリーで一番高い赤ワインを飲んだ。値段は1,000円以下というところが素晴らしい。昼間から木陰でワインを飲んで、ラムのステーキに舌鼓を打つ。なんと優雅な休日の過ごし方だろうか。日本ではモーニング娘。の曲がBGMで流れたりするところだろうが、ワインランドのBGMは鳥のさえずりである。牧歌的な雰囲気の中、時間がゆっくりと流れていた。

<追記>
2001年4月、訪問したワイナリーの名前が「 MORGENHOF 」であることが分かりました。今回ヨハネスブルクのスーパーで買ってきたのですが、「Morgenhof Premiere Selection」という高級品でR70(=約1,200円程度)です。やはりワイナリーにで売っているほうが安いようです。


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