このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
マレーシア7 バタフライパーク
バトゥ洞窟は思ったほど時間がかからなかった。バトゥ洞窟を見てから市内に戻って昼食を取る予定だったのだが、まだ11時前であった。やむを得ずタクシーに乗って、バタフライパークに向かった。
正直に言って、バタフライパークにはそれほど期待をしていなかった。当HPに動物の写真が全然載っていないことからもお分かりいただけると思うが、僕は動物に興味が無い。生まれてからペットも飼ったことがない。子供のころ、早起きしてカブトムシやクワガタを捕りにいったこともない。
目的地であるレイクガーデン内に有るので寄ってみた、というのが正直なところであった。僕が知っている蝶といえばモンシロチョウとアゲハチョウくらいであり、小さい蝶がひらひらと飛んでいるだけだと思っていた。
熱帯雨林を再現した内部
内部は熱帯雨林が再現されており、そこに蝶が120種、約6,000匹が放し飼いになっている。ちなみに蝶は「頭」で数えるという説もある。
中に入って驚いた。まず蝶の数に圧倒される。群舞と言ってもいいかもしれない。周囲の至るところに蝶が舞っているという感じである。
次に驚いたのが、蝶がカラフルなことである。熱帯雨林に生息すると原色系になり、日本のように温暖な気候になると淡色系になるのだろうか。
蝶の飛んでいる姿を写真に撮ろうと思ったのだが、どうしても言うことを聞いてくれない。シャッターチャンスを逃さない写真家を尊敬する次第である。素人の僕は、枝に止まっている蝶を撮ることにした。
さて、僕の心を今回一番キャッチしたのが、下の蝶である。
果物と花に止まる蝶
皆様は、上の写真に2匹蝶が写っていることに気が付いただろうか。写真の上部にある、枯葉のようにしか見えない物体が、コノハチョウ(?)である。他の蝶は止まっているときに羽を広げるのだが、このコノハチョウはピタッと閉じている。その姿は枯葉にしか見えない。
しかし、いったん羽を広げると、実に美しい。この姿を撮るべく粘ったのだが、なかなか開いてくれず、開いたとしてもすぐに閉じてしまう。やっと撮ったのが下の写真だ。
羽を開きかけたコノハチョウ
コノハチョウの羽を開いた姿を写真に撮りたいと思い、周囲に他の客や係員がいないのを確認してから、コノハチョウに触ってみた。びくともしない。もう1回触ってみる。案の定ピクリとも動かない。ひょっとして気付いていないのかと思って、ちょっと強めに触ってみたところ、コノハチョウは飛び去った。慌ててデジカメ片手に後を追う。
10メートルほど離れたところでコノハチョウは止まった。枝に止まるその姿は、枯葉そのものだった。それは、生き抜くために編み出した知恵である。捕食されないように、コノハチョウが身に着けたのは擬態であった。枯葉に見せかけるために、枝に止まっているときも羽を広げないのに違いない。コノハチョウの遺伝子に純粋に感動した。
枯葉そのもの
しかし、考えてみれば、羽を広げたときにこれほど目立つ色彩でなくてもいいような気がする。飛んでいるときは結構目立つのだ。
結局、コノハチョウが完全に羽を開いた姿を写真に撮ることができなかったのは残念だ。
またまた開きかけ
バタフライガーデンは、予想をはるかに上回る面白さであった。ただ、ピンで留められている蝶の標本を買う気はしない。
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