このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

タイ−3 ワット・マハータート編


 アユタヤ王朝の成立は1350年である。1431年には クメール王朝 を攻撃している。アユタヤはマレー半島も統治していたが、 マラッカ王国 が出来るとイスラム教に改宗する都市が増え、マレー半島南部を失う。17世紀前半には山田長政(1630年没)が活躍している。1767年にコンバウン王朝(現ミャンマー)に滅ぼされた。

 アユタヤは世界遺産に登録されている。その遺跡はコンバウン王朝に破壊された塔や寺院だ。

 入口からすぐのところに、有名な仏像がある。木の根が仏像を覆っているが、これを見て タ・プローム を思い出した。自然の生命力というべきか。あと何十年もしたら、仏像は木の根に覆いつくされてしまうかもしれない。

仏像

仏像のアップ

 アユタヤは、徹底的に破壊された。頭部が無い仏像がそれを物語る。

脇に並ぶ小さな仏像は頭部が無い。頭部の無い仏像

ここにも頭部の無い仏像頭部だけ転がっているのにはぞっとした


 今でも登ることのできる アンコール遺跡 と比較すると、アユタヤは廃墟のようだ。かなり崩壊しているので登ることができず、周囲から見ることしかできない。


水に映ったワット・マハータート全景

 ワット・マハータートは、ものすごく静かであった。人影も少ない。照りつける日差しの中で廃墟を見ると、「わび・さび」を感じるのは日本人だからか。
 僕の知る限り、「歴史のある廃墟」は日本に無い。頭部の無い仏像は片付けられ、傾いた塔は壊されるであろう。日本では体験できない場所である。時を止めたようなワット・マハータートで、無常というものを感じた。



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