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南アフリカ−15 食事に関する考察編
ナミビアに行った次の週末、2回目の南ア出張を終えて日本に帰ることになった。5週間の南ア滞在生活であった。最初の2週間も含めれば合計7週間となる。留学や駐在などしたこと無い僕にとっては、今までの人生で一番長く日本を離れたことになる。そのような意味においても特筆すべき出張だったと言えるであろう。
合計7週間の南ア生活で僕は肥満した。それが具体的な数値として認識させられたのが帰国一週間後に行われた健康診断である。なんと昨年度比+3kgを記録した。何があったのか、と医者に質問までされた。僕は入社以来そんなに体重が変化していなかったのだが、今年いきなり3kgも太ったのだから医者も驚いたのだろう。理由ははっきりしている。南アでの食事である。
朝 : ホテルのビュッフェ形式。ここでの問題は、野菜が無いということである。パン・チーズ・ハム・ソーセージ・ウィンナー・サラミ・ベーコンと見事に肉が並んでいる。朝なのにステーキまである。それに引き替え、野菜はポテト、焼きトマト、マッシュルーム炒め(野菜か?)しかない。魚はスモークサーモンしかない。その他は卵かフルーツである。さらに、このホテルのすごいところは、今年4回南アに出張したのだが、その間一回もメニューが変わっていないという点である。フルーツですら変化が無い。旬と言う概念に乏しいのだろうか。
昼 : 会社のそばのマクドナルドか、社員食堂のメニュー。ここの食堂の料理は毎日1メニューで選択の余地は無い。もちろん毎日肉料理だ。そして、ジュースはコーラ・スプライト・ファンタなど見事に炭酸しかない。
夜 : ホテル隣接のショッピングモールで肉料理。出て来るサラダは山盛りでそれだけで満腹になりそうな量だ。それにドレッシングをどばどばとかけるのだが、はたして健康によいのだろうか。もちろんメインの肉は、さらに大量だ。サントンスクウェアには何軒かレストランがあるのだが、どれも肉料理である。ちなみにスクウェアの中で一番量が多いのは「 Butcher Shop 」という店で、冷蔵庫の中に入って肉の段階から選ばせてくれるというサービスつきだ。映画の中でロッキーが叩いたようなやつだ。ここのステーキは4〜500グラムであり、もちろん食べきれない。
レストランからホテルの部屋まで徒歩5分だ。夜はやることもなく、ワインを飲んで酔っ払っているので、満腹のまますぐ寝てしまう。そして翌朝の出勤は車で5分、しかも送迎つきだ。一日のうち、ほとんど歩かないというのが分かっていただけるだろうか。ほとんど歩かず、食べ物は肉、飲み物は炭酸ジュースとビールとワイン、しかも満腹になるまで食べて、食後はすぐに寝てしまう。太るべくして太ったと言っても差し支えあるまい。このような生活を続けていると早死にするに違いない。
日本の職場の皆さんは、僕が疲れきって青白い顔になって帰ってくると考えていたらしい。ところが、僕はケープタウンやナミビア観光で日焼けし、かつヨハネスブルクの食生活で肥満して、むしろ出発前より健康的になって帰国した。「虎羽は南アで仕事もせずに遊びまくっていた。」という噂が流れるのに時間は掛からなかった。
<追記>
今回(2001年4月)行ったステーキ店(Butcher Shopではありません。)で撮った写真をご覧いただきたい。その豪快さが窺える。
豪快な焼き方だ。
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